泣いても笑っても、今週で最終回の江。
今回は家康が亡くなってからのその後。 ラストで江の最期が描かれず、馬に乗って去っていく様は、希望を持つ人物として描きたかったためか。 『希望』 江が誕生した時、浅井長政は『希望』の意味で江の名前をつけたが、今回秀忠が、 『そなたは私の希望じゃ。』 はまさに伏線の結晶とでもいおうか。 (伏線が効果的に使われているのは、『新撰組!』以外に思い浮かばないが。) その後は、秀忠・江、そして多くがどのような道をたどったかを描いたような感じ。 ともあれ、再び秀忠に隠し子が発覚し、再び愚痴る江は、相変わらず感情に忠実な感じか。 それでも、人のアドバイスを受けて行動に移すあたりもいかにも彼女らしい。 当時としては家を残し子らを残すのは当たり前のこと。 正室はもちろん側室を囲うのも当たり前なんだけどねえ。 福とはきっちりと和解しているのね。 大奥を取り仕切る権限を彼女に与えたり、江、いかにも上司っぽい。 さすがはトップといった感じか。 一方で、子供達の 千姫を親戚の妻にして、竹千代は3代将軍にしていく。 ここは史実通り。 もはや江に迷いはなくなっていたか。 それを見守る周囲の人々。 佐治一成等の懐かしいメンツが出てきたのはよかったか。 当時は伊勢織田家の家臣となっていたから、そんなに自由に行動できるとは思えないが、江戸への参勤のために来たらしい。 どこかよそよそしくなったのは残念とでも言うべきだねえ。 戦乱の世に亡国の姫君として生まれた彼女が、やがて徳川の妻として天下を取っていった。 彼女の場合は運がよかったこともあろうが、なにより前向きであったことがその原因だったろう。 あれこれ首を突っ込むしつこさはフィクションだろうけれど、北条政子を尊敬している一人として、前向きに生きてきたのは史実でも同じだと思う。 |
竹千代と江・秀忠。千姫と秀忠。
二人の距離は一向に縮まらない。 秀忠は『自分もそうだったかもしれない』というが、 当時としては家光12歳、千姫19歳。 まあ思春期であり、反抗期でもあろう。 とはいえ、千姫はともかく家光に感情移入しにくいのが難点。 かたや国松は人懐っこく親に接している。 ひょっとすると、国松との仲に嫉妬していたのかもしれない。 駿府で病に倒れた家康、 俗説としては鯛の天ぷら(最初で最後の贅沢と言われている)を食べたことによる食中毒と言われているが、鯛の天ぷらを食したのは1月21日、亡くなったのは4月17日であり、 食中毒としては時間がたち過ぎている。 家康の直接の死因は、胃癌であったという説が有力。 『見る間に痩せていき、吐血と黒い便、腹にできた大きなシコリは、手で触って確認できるくらいだった(徳川実記)』 とあり、胃癌の典型的症状と言われている。 またまた出しゃばって駿府に来る江。 今までの思いと恨みを打ち明けるあたり、相変わらずの直情径行か。 子供っぽいなあ。 家康がその時に倒れたのも、随分タイミングいいというか。 秀忠は家康に幼いころの自分を話す。 父を殺され、敵方に人質を取られ、不自由な生活をしていく 苦労人ゆえにどこか曲がり、したたかな人格が完成したのは確か。 とは言え、それで何ゆえ平和を望むようになった? 秀忠は家康に従順だったから(記録にもそうある。)跡継ぎに選んだという話だが、このドラマでは逆に自分の医師をしっかり持っていたから跡継ぎに選んだということらしい。 実際は長子単独相続を自身で示したかったからということらしいが(兄の秀康は妾腹の子だし) それでも人間として、息子を可愛がっていたのは史実でもそうだろうな。 親子だからできること。 最後の時間を家康と共に過ごす秀忠。 死ぬる今わの際、彼は何を見ていたのだろう。 秀忠・江夫妻か、これから続く260年の太平の世だったか。 徳川家康、1616年4月17日逝去、享年75歳 辞世: 「嬉やと 再び覚めて 一眠り 浮世の夢は 暁の空」 「先にゆき 跡に残るも 同じ事 つれて行ぬを 別とぞ思ふ」 死後、秀忠は竹千代と2人、腹を割って話す。 徳川が太平の世を作る、 それを母の望みと受け取る竹千代。 竹千代が化粧をしていたのも、母を慕っていたから。 ちょっと強引だけど、来週最終回だしまあいいか。 今回のおまけ 青と赤編 いろはにほへとは最終回ですよ! えむえむっ! 第10話『サディスティック嵐子嬢』 Watch MM! 10 in アニメ | View More Free Videos Online at Veoh.com 幕末機関説 いろはにほへと 第26話(最終回)『海の向こうへ』 |
淀殿が自害して悲嘆にくれる江。
かたや江戸城中は豊臣への勝利でお祝い。 激昂して頬を張った福から、秀忠が最終的な判断を下したと告げられる。 武士の理と人情ですか。 よく二項対立として描かれてるがねえ・・・。 家康にしてみれば、何としても災いのもとを根絶やしにしたかっただろうけれどねえ・・・。 しかし千と初は傷心のまま江戸にもどり・・・。 最後に残した淀の手紙には 『徳川を怨むな。 それによって平安の世が訪れるのもかまわない。』 とあった。 もちろんフィクションだろうな。 実際にそう思っていたのかはわからない。 秀忠は『苦渋の決断だった』と言っていた。 むちろんそうだっただろうな・・・。 とはいえ、兄・信康と秀忠の辛みがほとんど描かれていないからちょっと残念。 さて、跡取り問題。 竹千代と国松は相変わらず気性がかわらず・・・。 竹千代は相変わらず頼りない。 跡取りとしてはいささか不安だったのだろうが…。 福は、金地院崇伝に取り入り、長幼の序を名目に竹千代が優位だということを証明しようとするが・・・。 方や相変わらず国松を推薦しようとする江。 腹を割って考えようとする江にたいし、女装していたことがばれてしまう竹千代。 騒乱、というのはまさかこのこと? 今回のおまけ 平清盛と厳島神社 |
向井理がひげを生やしました。
こういうときにひげを生やすのはいささか。 大坂冬の陣から1年しかたっていないんだけど。 さて、徳川家は再び豊臣家を挑発する。 ①秀頼が大阪を出る。 ②浪人たちを放逐する。 何とか初は必死で和平を結ぼう、説得しようと駿府と大阪の間を駆け回る。 しかしながらなかなかうまくいかない。 秀忠も高台院のところへ行ったりするが、逆に 「淀は気性が激しく、武将のよう。止めても無理だろう。 この世を平和にするには、避けては通れぬ道。」 出家した高台院が何を考えていたかはわからない。 ただ、 「何の力もない」 と言うのは確かだったのかもしれない。 家康も強硬な態度をとる。 「太平の世にするには力で相手をねじ伏せるしかない、それが駄目なら出ていけ」 結局、大坂夏の陣は始まってしまう。 家康は自ら総大将となる。 トップが前線に出ていることを考えると、よほど本気であったことは確かだろう。 かたや秀頼は前線に出ず。 やはり士気がでない、か。 が、真田幸村は自ら死に物狂いで突撃する。 その荒々しさが後に英雄と称えられるゆえんなのだろう。 加えて判官びいきも相まって、『真田十勇士』などの物語が作られるようになった。 まあ、所詮は多勢に無勢でやがて押し返されていくのだが・・・。 「家康卿の御旗本さして、一文字にうちこむ、家康卿御馬印臥せさすること。異国は知らず、日本にはためし少なき勇士なり、ふしぎなる弓取なり真田備居侍を一人も残さず討死させる也。合戦終わりて後に、真田下知を知りたる者、天下に是なし。一所に討死にせるなり。『山下秘録』」 そしてついに数で押し返し、大阪城落城は時間の問題となった。 淀は・・・。 最期を悟り、初と千を城の外へ連れ出す。 江に、板ばさみにしてしまったことを謝罪する手紙を送って。 史実通り、淀と秀頼、山里丸にこもる。 秀忠に最後の判断を仰がせた家康。何を考えていたか。 自分の後継者として、最終的な判断を仰がせたかったのか。 そして天守閣を炎上させ、山里丸に鉄砲を打ちこむ。 徳川方の答えを知った豊臣方は・・・ 最後に淀は琵琶の海を思い出し。そして自害する。46歳。 そして秀頼も自害。23歳。 母・市の美貌と性格を色濃く受け継いだと言われている淀。 その気性の激しさを受け継いだ彼女は、最後まで豊臣のために、秀頼のために戦う道を選んだ。 戸が閉まる時、市の回想が描かれ、それと対として描いていたのはよかった。 宮沢りえさん、新しい淀を描いてくれてありがとう。 そしてお疲れ様! |
ついに始まった、大坂の陣。
大坂城はコンスタンチノープル以東における最大最強の城閣と言われていたから、そう簡単に落ちるわけではない。 加えて、油断している人間と、攻めの一点に集中している人間とでは気概が違う。 真田の知略に翻弄された家康は、真田の寝返りを画作するようになる。 が、恨みこそあれ、何一つ恩にあずかったことはないからな。 (兄の信之は家康の家臣・本多忠勝の娘婿と言うこともあって、関ヶ原でも東軍についた。) 淀殿は家康が死ぬまで戦い続けるつもりだったらしい。 それは武装して前線に赴いたところからもわかる。 ただ、どうも子煩悩が災いしたようで、秀頼も前線に出さなかった。 実際に仕事してわかるんだけど、現場のライン(司令官)や組織のトップが現場に赴くだけで、そこの士気は全く違ってくるんだ。 幸村もそこが不満だったようで。 そんなさなか、家康は豊臣と和睦をするために夜中に鬨の声をあげたり、大砲をうちこんだり、様々な牽制策を打っていた。 そのあたりと、堀を埋める点の件といい、家康のしたたかな面がうかがえる。 和睦後、秀忠が直々に淀殿・秀頼に話をするが(これはおそらくフィクション) そして和睦案 1.秀頼が大阪城を出る 2.淀殿が人質として江戸に来る のどちらか、(劇中は1)を求めるが・・・。 秀頼の人柄にほれた、のかどうかは不明。 いずれにしても以前の冷めた秀忠とは思えない熱さである。 しかし結局、大阪城育ちの秀頼は残ることを決意。 大阪城が自分の育ち場所、と言うのはわかるんだけどなあ。 幸村も、秀忠を不意打ちしようとおもえばできたものを、あえて戦いに持ち越した。 そのあたりに、雪村の潔さがうかがえる。 小説・徳川三代では、高台院が登場して 「もう私には何の力もない、太閤が偉すぎたのだ。」 と語るが、次回の高台院は何を見る? 今回のおまけ 青と赤編。 えむえむっ! 第7話 『真夏のトライアングルラブ』 Watch MM! BDRIP Episode 6 (Chinese Sub) in アニメ | View More Free Videos Online at Veoh.com 幕末機関説 いろはにほへと 第23話『箱館はあかく』 |