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スイッチング電源を作ろう(8)

【第8回】
 パターン設計


※この連載を初めてご覧になる方は、まずこちらをご一読下さい
※前回の記事はこちら


■パターン設計

基板を自作する場合もあるけど、面倒なので今回はユニバーサル基板を用いる。え?ユニバーサル基板を知らない?ググって下さいな。きっとわかりやすく説明している人がいるはず。
スイッチング電源ごときに高い基板使うのもアレなので、紙エポ片面で十分。

ではパターンの設計をいかにして行うか。よく、PC上でやる人もいるけど、おすすめは方眼紙だ。そう。グラフを書くときに使ったりした、あの方眼紙。100円ショップでも売ってるし、入手に関しては問題ないだろう。
で、方眼紙の5mm間隔のちょっと太くなっている線をグリッドとして考える。5mm間隔の線の交点がユニバーサル基板の穴に相当すると考えて、パターンを決めていく。鉛筆で部品を配置していく。間違っても消せるので。

え?そういうことを聞きたいんじゃない?具体的にパターンはどうやって考えるか、だって?うーん、それは実はすごく難しい問題だ。経験と勘によるところが大きい。

まぁしかし、今回のようにICを使っている場合は、ICを中心にして考えていくとわかりやすい。オペアンプの場合は1回路が3ピンしかないから、交差してしまう可能性も低くなるし、その周りは抵抗なんかを配置していくわけだから回路図に従った配置をしていくと、大体いい感じに配線できてしまう。

あとは電源周りか。ループになる部分がないようにしないと、発振しやすくなったりするので注意。電源の引き回しは特に気をつけよう。

というわけで、具体的にどうこういうことはできないけど、
 ・ICを中心に考える。
 ・回路図で近くにある部品は近めの配置を考える。無理なら離してもいいけど。
 ・電源の引き回しは注意。ループは絶対に作らない。
なんてことを気にしながら作っていくといいかも。

それと、前回書いた通り、なるべくなら高周波信号が出力にのらないようにしたい。なので、前回書いたループはなるべく短い距離になるようにする。それと、D_1、C_3、C_5をつなぐGNDと出力から戻ってきてR_12、D_1をつなぐGNDが同じ経路を通らないようにする。あとはC_3、C_5のGNDがR_12のGNDよりも電源から遠い位置にするといい、ってことくらいか。
(回路図は前回の記事参照)
要するにGND自体もインピーダンスを持っているので、その影響をなるべくうけないように考慮して配線することが望ましい。あくまで「望ましい」なので、できなくて動かないということはない。Rippleがごくわずかに大きくなる程度で済むと思われる。回路によっては発振してしまう可能性もあるけど、その時は設計時に配慮するはずだから自然と配線の対策も分かるというもの。


で、こんな感じになった。ちゃんとした図は後から作成したから、間違っていたりしたらご愛敬ということで。あ、top-viewです。
赤線は裏の配線、青は皮膜電線使ってジャンプする配線。それと、回路図では出てこない電源LEDを追加。緑色。


さぁ、後は作るだけだ。


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【第9回】  製作 ※この連載を初めてご覧になる方は、まずこちらをご一読下さい ※前回の記事はこちら 随分時間が空いてしまったが、...

2009.08.16 11:08 pLog