チャンネルミキサー完全攻略 RGB編
実は超便利な機能、チャンネルミキサーをわかりやすい相関図を交え、ひとつひとつ懇切丁寧に説明し、おまいらの苦手意識を完全に取り除いてやんよ!
Photoshopの最難関。感覚派の諸君の苦手意識が最も強いのが、このチャンネルミキサーではないだろうか?
ちゃんと理解していないから、感覚的にしか使えない。しかし、その感覚もなんとなくでしか通用せず、完全に思うようには扱えないのが、このチャンネルミキサーだ。
そんな諸君たちのチャンネルミキサーへのアレルギーを本項で完全に取り除いて進ぜよう!
かくいう私自身、このテーマをやると決めるまでは、諸君たちと同じく、チャンネルミキサーを全く理解していなかったのだから、諸君たちにも必ず理解できるように説明するよ!(「諸君とか上から目線はやめろ」て? いや、今回だけは許してくれ。ノリとして。笑)
▲さて、ふたたびトップの相関図ですね。チャンネルミキサーを理解するには、この原則をしっかりと頭に叩き込む必要があるので、図自体を保存して、デスクトップの片隅にでも、しばらくは置いておくのも良いでしょう(とりあえず今回は、いつでも確認できるように別窓にでも開きながら読んでください)。
今回は、RGBカラーの配合の仕組みについて説明いたします(CMYKはまた今度)。
WEB制作に携わっていたり、スクールに通ったことのないひとには、聞きなれない言葉でしょう。しかし、セクールに通っても分かっていない人間がかなり多いので、そこは心配しないでください(笑)。
RGBカラーとは、R=レッド(赤)、G=グリーン(緑)、B=ブルー(青)の3色を混ぜ合わせることにより、さまざまな色を表現するという手法です。主にPC世界で使われている表現方法で、印刷業界などではCMYKと呼ばれる4色の混ぜ合わせが使われています(こちらの方が表現できる色合いがさらに多い)。
まず「#000000」の読み方を説明します(#は、ただの英数字ではないこと、色など、何かの数値を示している、というくらいの意味合いなので、今回は考えなくても良いです)。
#以降に並ぶ6つ英数値。これらをふたつずつに区切って、左から赤の値、緑の値、青の値と読みます。なので「#赤赤緑緑青青」と覚えましょう。
次に数値ですが、数値は0~Fに上がるにつれ、色が濃くなっていく、と覚えてください。
(薄)最小値 0123456789ABCDEF 最大値(濃)
これらを踏まえて、これからのチャンネルミキサーの説明を読んで行ってください(これが原則。全てです!)。
▲今回はわかりやすいように、この6色のバーを使って説明します。
▲まず[イメージ]→[色調補正]から[チャンネルミキサー]を開きます。
今回は[出力先チャンネル]をレッド、赤をベースとして考えていきます(ここ重要です)。
▲とりあえず、まずはレッド(赤)のスライダーを動かしてみましょう。さきほど[+100%]だったのを[+200%(100%UP)]にしてみました。
あれ、なにも起こりませんよね。なぜでしょうか?
実はチャンネルミキサーとは、画像内の「特定の色(RGB)エリア」に対してのみ、色合いの干渉をするための機能だったのです(え、なにを言っているのか わからない、て?それを今から視覚的に説明します ニヤリ)。
ここで最初に出てきた3つの円(RGB)が重なったRGBの相関図をご覧ください。
ソースチャンネル:レッドとは、赤にリンクした色相への干渉をいい、ここでは赤、ピンク、黄の色調への調整をいいます(※図では白隣接していますが、白の概念は特殊です。実際に赤緑青を混ぜて、白になるなんてことはないですよね?それについては、また今度)。
ソースチャンネル「レッド」でレッドの値を上げるということは、RGBカラーの「#赤赤緑緑青青」の赤赤の数値を赤とリンクするエリアにだけ干渉するチャンネルをいいます。
赤は元々、#FF0000のとおり、最初からFFと最大値なのでこれ以上、赤の値を増やそうとしても上限まで来ているので何の変化も起きません。それと同様に隣接エリアであるピンク、黄も値が最初からFFと最大値なので変化しなかったのです。まだ分かりにくいですよね。しかし次からの操作を見ていただければ、すこしずつ分かってきます(白は無視してください 笑)。
▲今度はソースチャンネルのレッドを0%(100%スタートなので-100%)の状態にしてみました。すると・・・赤が黒になり、黄色が緑に、ピンクが青になりました!これはいったい、どういうことでしょう?
まず赤から黒への変化。これは最初に#FF0000で表現されていた赤から#000000で表現される黒への変化を意味します。
続いて黄色から緑への変化。これは#FFFF00で表現されていた黄色が、#00FF00の緑へと変化したことを意味します。同様にピンクから青への変化も、#FF00FF(ピンク)から#0000FF(青)へと変化したわけです(ね、最初の相関図見ながらじゃなきゃ理解できないでしょ?ちゃんと保存するのですよ 笑)。
ここまでが、なんとなくにでも理解できていれば、あと少しです!
※ほんとうは中間の50%の状態なんかも掲載すれば、もっとわかりやすいかもですが、そこはページの関係上、今回は割愛します。というか、この一連の流れは操作しながらじゃないと覚えられないから、ちゃんとPhotoshop起動しながら読んでいるひとには問題ないですよね?
▲レッドの値を元に(+100%の状態に)戻し、今度はソースチャンネル:グリーンの値を+100%にしてみます。すると・・・緑(グリーン)が黄色に、水色が白になりました。お、ちょっとこれはむずかしいですね。どう考えればいいのでしょうか?
そうです。ソースチャンネル:グリーンの数値の調整は、緑の色合いを調整するものではないのです。緑のエリアとリンクするグループ、緑・黄色・水色に対して、赤の値をどれだけ加減するか、というものだったのです!
ということで今回の変化も緑のグループ(チャンネル)における「#赤赤緑緑青青」の赤赤の加減調整だったのです(ドーン)!
つまり緑ちゃんねるのまず緑=#00FF00に対して、赤赤の値を100%分プラスということで#FFFF00=黄色へと変化。同様に#00FFFFの水色が、#FFFFFFの白に。#FFFF00の黄色は、すでに赤の値が最大値のFFだったので変化しなかったということです!
どうだ、見えたか、こんなろーっ!!(マテ笑)
次いくよー。
ソースチャンネル:グリーンの値を-100% そうだね、緑の仲間から赤の値を完全に取り除いた状態だね。ということで緑は#00FF00で最初から赤赤の値が00だから変化なーし。水色#00FFFFもいっしょだね。で#FFFF00だった黄色くんだけ#00FF00の緑くんへと変化しました、と。あとはカンタンだから、ざっといくねー♪
はい、ソースチャンネル、グリーンの値をまた0%に戻して、次はブルーです。ちゃんねるブルー(青、ピンク、水色)に対して、##赤赤緑緑青青の赤赤の加減ですね。では、+100%で変化する色は何でしょう?そこのキミッ!
はい、正解!#0000FFの青が#FF00FFのピンクに。#00FFFFだった水色が#FFFFFFの白にです。
では、次の問題♪
はい、次はちゃんねるブルー(青、ピンク、水色)から赤身をマイナス100%で変化するのはどれ!?
はい、正解です。#0000FFの青からさらに赤を引いても何も起こらないね。#00FFFFの水色も同様です。#FF00FFだったピンクが#0000FFの青になってフィニッシュです。
今回は出力先チャンネルを[レッド]にしたので赤の値の加減となりましたが、[グリーン][ブルー]でやった場合も考え方はまったく同じです(その際、白の扱い、考え方もやはり同様に無視してください 苦笑)。
え、こんなむずかしいこと、なんで理解しなきゃいけないのかって?
このバカちんがぁーっ!ラクするために決まっとろーがっ!!
理解のややこしい機能が、なぜわざわざ存在するのか?
もちろんそれはラクをするの他あるまいて。
これが理解できれば、バカみたいにキレイに切り抜きして服の色とか変えていた煩雑な作業が、大雑把な範囲選択とチャンネルミキサーの調整だけで、かなりスムーズに調整できる、という可能性に気付かないかい?
ざっくり空を範囲選択して、隣接する色との相関を考えながら、チャンネルミキサーをイジれば、キレイな切り抜きなんて本来必要ないじゃないですか(!)
ということで最初にみんなに配った表(RGBの相関図)は頭に焼き込まれるまで、ちゃんと保存版としてデスクトップに置いておくか、プリントアウトして壁にでも貼っておくように。以上!
※途中からというか、最初から最後まで悪ノリな口調での説明となりましたこと、ここに慎んで深くおわび申し上げます(なら最初からちゃんと書けよ 笑)。
それではまた。
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感覚頼みのチャンネルミキサーとはまさに自分のことです^^