蜜を求めてさまよう虫たちを誘惑する、チューリップのしべです。
虫たちの視点からすると、このようにふんわりした景色に見えるんでしょうか。
こんな景色に包まれたなら、おそらく僕でもその誘惑につられてしまうだろうな…
マクロレンズの極限に挑戦したとき、そこに見えた風景に、
虫たちの気持ちがちょっぴりわかったような気がしました。
(2006年4月撮影)
撮影地:大阪府大阪市・鶴見緑地
撮影機材:Nikon D200 AF-S VR Micro Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)
咲き始めた赤いチューリップの花と、緑の葉の対比。
色彩が乏しかった冬を越えてきたからこそ、この色はとても鮮やかで、
本格的に春が来たんだな…と改めて実感しました。
人も草木も、みんな胸躍る心地良い季節、
時には思う存分春の空気をいっぱい吸って、
思いっきりリフレッシュをしたくなる今日この頃です。
(2006年4月撮影)
撮影地:大阪府大阪市・鶴見緑地
撮影機材:Nikon D200 AF-S DX VR Zoom Nikkor ED18~200mmF3.5-5.6G
2005年4月25日、当時僕は仕事中に聞いていたラジオの中でその出来事を知ることになりました。
尼崎で起きた、JR脱線事故。
列車はこのカーブを曲がりきることが出来ず脱線、右手に建つマンション「エフュージョン尼崎」に、
想定速度時速100Km/hを超えて突っ込みました。
死者107名、負傷者500名を超える大惨事。
宝塚や三田に行く際に利用しているJR福知山線で、まさかあんな大惨事が起きるだなんて、
全くもって想像がつきませんでした。
しかも、僕が生まれてから28年間を過ごしてきた、地元尼崎でこんな事が起きようとは…。
テレビに流れる映像は、僕が普段から慣れ親しんだ、見慣れた風景ばかり。
当時、僕は尼崎から藤井寺に引っ越して約1年が過ぎていました。
その事故から1週間、僕は尼崎に帰り、事故の現場付近に足を運びました。
線路脇とマンションには、目隠しのシートがかぶせられ、目の前には前面が大破した5・6・7両目の電車が、無造作に留置されていました。
立ち入り禁止区域のロープが張ってある場所まで足を運ぶ一般の人々、
僕もそれにつられるように歩いていきます。
「なんでここで、なんで尼崎でこんなことが…」
心の奥からこみ上げてくるものがあり、思わずその場で手を合わせていました。
奪われてしまった107名もの命。
107名以上の家族・友人の悲しみ。
もう戻らない、107名の夢と希望。
多くの人の心についた、深い傷。
この事故をどうして防げなかったのか。
過去に起きた、鉄道事故の教訓がなぜ生かされなかったのか。
そして、個人的な気持ちを上げさせていただけるなら、
なぜ尼崎という街でこんな事故が起きてしまったのか。
事故当時のことを思い出すと、言葉でうまく表現できないもどかしさが込み上げてきます。
現在は写真のように、当たり前のように列車が走っています。
当時の様子が嘘のように、辺りの住宅地は静けさを取り戻しました。
ただ変わったところと言えば、事故現場にフェンスが張られたことと、
献花台が置かれていること。
当然ですが、JR西日本は福知山線にも新型のATS(自動列車停止装置)を導入し、
安全性を向上させた上での運転再開をしました。
でも、その安全は107名の犠牲があってこその安全であることを、
我々は決して忘れてはなりません。
そして、今でもこの事故で負った心の傷が癒えずに、苦しんでいる人々がいます。
JR西日本には遺族や怪我を負った人々に誠意ある対応を求めるとともに、
我々は心の傷に苦しんでいる人々の気持ちを理解することも忘れてはなりません。
こんな小さなブログで訴えたところで、この声が届くかわかりませんが、
写真が人に物事を訴えかけるものであるのならば、写真を撮り続ける者として、
微力ながらもこうして世の中にこの想いを訴えかけさせて下さい。
もう、二度とあんな悲しい「人災」が起こらないことを願って。
(2006年4月撮影)
撮影地:兵庫県尼崎市
撮影機材:Nikon D200 AF-S DX VR Zoom Nikkor ED18~200mmF3.5-5.6G
明日どうなるかわからず、不安だらけの今の世の中ですが、
自分の歩んできた道を信じていれば、いつか希望の光に出会えるのかな…
結局今日も答えは見つからず、それでも人は暗闇の中を歩き続けます。
将来のことをあれこれ考えすぎるよりも、今この時を一生懸命生きてみよう。
いつかくる、光に満たされる明日を信じて。
(2002年5月撮影)
撮影地:兵庫県篠山市
撮影機材:Canon Power Shot G2
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写真を撮る人は、被写体との会話を交わしながら撮っています。
おそらく、本人が気づいていなくても、
無意識のうちに心の中で会話してるんじゃないでしょうか。
でないと、構図は決めれませんからね…。
マクロレンズで撮った、チューリップのクローズアップ。
「どうやったら、綺麗に写せるかなぁ」とか、
「どこを切り取ったら、バランスよく収まるかなぁ」など、
花とじっくり会話して出来た写真がこれです。
撮った後に、「ちゃんと会話できて撮れた!!」と喜んだり、
「こうすればもっとよく撮れたのに…会話が足りなかったな」と
反省したりすることが多々ありますが、
そういった被写体とのやり取りもまた、写真の醍醐味のひとつですね。
(2006年4月撮影)
撮影地:大阪府大阪市・鶴見緑地
撮影機材:Nikon D200 AF-S VR Micro Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)
僕が藤井寺に引っ越してきてから、あと1ヶ月足らずで丸2年になります。
最初は不安だらけだったけど、それでもこの街を好きになろうとして、
街中を歩いていたときに出会った場所でした。
通りからそれた路地に入った、なんとなく気になった風景。
家の外壁に塗られた「飲料水 米 燃料」の文字がなんだかすごく気になって
今ではすっかりお気に入りの風景になってしまいました。
僕は尼崎の下町で28年間育ってきたんで、なんだかこの風景に懐かしさを感じます。
この風景、今も出会ったときと変わらないまま。
何気ないけど、なんだか心が落ち着く、気になる一枚なんです。
(2006年4月撮影)
撮影地:大阪府藤井寺市
撮影機材:RICOH GR DIGITAL
病み上がりの中、不安を残しながら実家に帰る途中の夜、
乗り換え駅のホームで、電車を待っている時に撮りました。
壁に映った自分の影が、なんとなく心細さを表している感じがして、
その時の自分の気持ちを写し止めておこうと思いました。
写真のジャンルの中には「セルフポートレート」というものがあります。
僕は自分で自分を撮れるほど容姿に自信はありませんが(笑)、
自分のその時の心を写す、セルフポートレートならぬ
「セルフマインド・ポートレート」として、イメージフォトを撮るのも
おもしろいかと思いまして…
自分の写真が、「写心」であり続けるためには、時にこういう表現も
ありだな…と感じた、帰り道でのちょっとした発見でした。
(2006年4月撮影)
撮影地:大阪府大阪市・阪神電鉄西九条駅
撮影機材:RICOH GR DIGITAL
その時僕は、緑が繁る丘の上を歩いていました
「ちょっと、そこのお兄さん、私を撮らずして立ち去ることができるの?」
どことなくそんな声が聞こえてきたような気がして、ふと足元を見てみると
そこには馴染み深い春の花が咲いていました
今の声はこの花のメッセージでしょうか、その実態はわかりませんが
次の瞬間、僕は引き寄せられるかのようにその花に近づき
レンズを向けてシャッターを切っていました
鮮やかに咲く春の花は、写真好きの人を虜にしてしまう
不思議な魔力を持っているようです
(2006年4月撮影)
撮影地:大阪府大阪市・鶴見緑地
撮影機材:Nikon D200 AF-S VR Micro Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)
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枝垂桜の真下から上を見上げ、撮影しました。
こういったアングルって、なんだか新鮮な感じがしませんか?(^^)
ただ、真上を向きながらの撮影になったので、頭の血が全部下に降りてしまい、
プチ貧血状態でした…(汗)
皆様におきましては、このアングルを利用される時は貧血に十分ご注意下さい(笑)
(2006年4月撮影)
撮影地:大阪府大阪市・鶴見緑地
撮影機材:Nikon D200 AF-S DX VR Zoom Nikkor ED18~200mmF3.5-5.6G
慌しい日常生活をぬけた休日
大空を見上げてすぅーっと深呼吸
そっか、時間ってこんなにゆっくり流れてるんだ…って
ふと気づくひとときの安らぎ
生きていれば、いろんな事に打たれてしまって
疲れ果ててしまうこともあるけれど
そんな時は青空の下、何も考えずに
ゆっくり流れる雲を眺めて心を綺麗に洗い流せば
ちょっぴり元気を取り戻せたような気がしました
(2006年4月撮影)
撮影地:大阪府大阪市・鶴見緑地
撮影機材:Nikon D200 AF-S DX VR Zoom Nikkor ED18~200mmF3.5-5.6G
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