年忘れ 2018年第4四半期 これっきりニュース3連発
まず、第3位は、国税庁のマイナンバー流出55万件。
お国柄か、お上のなさる個人情報の扱いの杜撰には寛容で、これっきり、続報はない模様。
国税がどうしてそのような杜撰な会社に委託したかを追及するのでもなければ、国税から委託を受けた会社の再委託の無責任さを追及する訳でもない。
杜撰に扱われる、マイナンバーには恐怖しかないはずだが、日本国民は、国家も、企業も信頼しきっている。
ちなみに、受注したシステムズ・デザインが再委託してしまった理由は、業務繁忙ということだったというが、どこかで見た統計では、IT技術者の労働時間は短縮傾向とあった。
要するに働き方改革のおかげで、残業手当の支出が減り、不払い労働時間が伸びたということなのかと疑うわけである。
で、3位です。
次、第2位には、日銀が政府発表のGDPデータに不信を持って、第一次資料(生データ)の提供を求めた件がランクインした。
公表GDPが信用できないようなものであれば、いざなぎ越えの景気拡大もへったくれもない。GDPは最も基本的な経済力を示すデータで、これを操作するなど、絶対にあってはならない。
ところが、もともと政府と何かと親密な関係を疑われ、爆買いで株価偽装に手を貸す日銀までもが政府発表のGDP(二次資料)に不信を抱いて、元データを提示するように求めた。内閣府は、業務負担が過重になると押し切って拒絶して終わってしまったらしい。
(ここにも働き方改革で人件費が削られ、人手が足りない状況が窺われて興味深い。)
日本国民は何しろ「日本がスゴい」が大好きだ。
改ざんがお家芸になった日本政府がデータ改ざんしてくれるのは大歓迎という次第である。
日銀が政府に不信感を持つことなど、あってはらない重大事ということで、これもどうも「これっきりニュース」らしい。
そして、堂々の第一位は、台湾新幹線事故に日本車両の設計ミス。
自動列車制御保護システムが切られたときに、運転指令に伝えるシステムが日本車両の設計ミスで、運転指令に伝わっていなかった。
事故の第一原因は運転手の速度超過なのだろうが、そのフェイルセーフである列車自動制御保護システムが働いていないことを運転指令は知らなかった。二重のフェイルセーフシステムであるはずの自動通報がなされなかったからだ。
つまりは、事故の原因の一つが日本車両の設計ミスにあったことは明らかなのである。
で、この事故も、これっきりニュースになってしまった。
死者18名、負傷者200名という取り返しのつかない被害を出した重大な新幹線事故が、日本車両の設計ミスも一因となったことが判明した途端、これっきりニュースになった。
結果の重大さから第一位がふさわしいだろう。
何しろ、今更時代遅れの万博をやろうという発想の国の国民だ。
日本製造業に傷がつくようなニュースはお好みではない。
こうして海外の信用をどんどん失っていくのであるが、まあ、それは先送りがお好きという、これまた不変の国民性である。
なお、日本車両は、安倍総理の盟友葛西氏のJR東海の子会社で、JR東海と言えば、リニアである。
当然、リニア車両の主力を日本車両が担っていることはお忘れなく。
おい、ホントに大丈夫かよ。
マスコミ衰退国家ジャパン。
おまけ。
昨日、クリスマスの株式市場、上海市場との比較。
解釈は無責任であるので、友達限定(解釈できるようなら、貧乏マチベンなどしていない)。
しかし、午後急反発した上海市場の数字は嘘ではない。
「世界経済が不透明感を増す中、比較的安全な資産とされる上海株が買われた」(爆)とでも言うのだろうか。
« 「1945年への道」さんのチャンネル登録しよう 敗戦をストップするために | トップページ | 韓国最高裁判決に関する拙稿がIWJ特別寄稿サイトに掲載 »
「ニュース」カテゴリの記事
- コロナショックはきっかけに過ぎない 資本主義の終焉への長い道のり(2020.03.13)
- 2012年新型インフルエンザ特別措置法に関2012年新型インフルエンザ特措法に関する日弁連会長声明 緊急事態宣言とモーニングショーなど(2020.03.06)
- 厚労省と自民党がデマを拡散する(2020.03.06)
- 新型コロナウイルス検査体制でもまさかのご飯論法 国家の破綻(2020.02.25)
- 新型コロナより怖いオリンピック病 感染拡大防止とは検査しないこと 底抜けの国家統計(2020.02.23)
« 「1945年への道」さんのチャンネル登録しよう 敗戦をストップするために | トップページ | 韓国最高裁判決に関する拙稿がIWJ特別寄稿サイトに掲載 »