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2018年12月の6件の記事

2018年12月31日 (月)

韓国最高裁判決に関する拙稿がIWJ特別寄稿サイトに掲載

 

韓国徴用工訴訟の大法院判決について書いた寄稿が、1229日、IWJサイトに掲載された。

 

 

自身の日本訴訟の経験も踏まえてという、字数制限のない依頼だったので、依頼時点で言っておきたいことは全て書き尽くすという姿勢で臨んだため、結局、2万字程度の長文となった。

 

 

「徴用工」「女子勤労挺身隊」訴訟に対する韓国最高裁判決に寄せて「元徴用工の韓国大法院判決に対する弁護士有志声明」呼びかけ人・弁護士 岩月浩二氏による特別寄稿! 2018.12.29

 

 

 太平洋戦争中に日本で強制労働をさせられた韓国人の元徴用工4人が、雇用者であった新日鐵住金に損害賠償を求めた訴訟で、20181030日、韓国の最高裁にあたる大法院は原告の主張を認め、1人あたり1億ウォン(約1000万円)の賠償金支払いを命じた。

 

 

 これに対し、河野太郎外務大臣は韓国の駐日大使を呼び、「日韓の友好関係の法的基盤を覆すものだ」と抗議。安倍晋三総理は111日の国会で、「1965年の日韓請求権協定で解決済みの問題。国際法に照らせば、ありえない判断だ」と遺憾の意を表明した。日本の大手メディアも、ことごとく「終わった話を蒸し返す韓国の不当な判決」という論調を展開し、日本の社会には韓国を非難する空気が急速に広まっていった。

 

 

 こうした風潮に対抗する意味合いで、岩月氏に特別に寄稿をお願いしたところ、名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟での経験をも踏まえ、日韓請求権協定について論じる上で踏まえておかねばならない、条文の意味や、いくつかの重要な判例について、下記の記事をお寄せ下さった。時宜を得たものであるとともに、折りにふれて立ち返るべき指摘に富んでいる点に、本寄稿の価値があると考える(以上、IWJ編集部)。

 

 

過分なご紹介の言葉をいただいている、
少なくとも、ネットで拾える情報の中では、最も広範囲に問題点を指摘したものとなっているつもりである。

 

 

書き終えた段階では、「身を削って書いた」(夕鶴のつうが、羽を抜きながら布を織るように(^^ゞ)という実感を覚えたが、出来がどうかは、読者の判断に委ねるしかない。

何しろ長文であるので、読みにくくなった部分や、最後の方は、論理展開にいささかの混乱があるかもしれない(笑)。

 

 

なお、麻生太郎副総理が政治家転身前に社長を務めていた麻生セメントは、韓国徴用工訴訟でも強制労働加害者として、被告とされている。戦前から現在に至るまでの政治の連続性を端的に象徴している。

以下の部分は、麻生太郎に関して、IWJに独自に付けていただいた注釈である。

 

 

※麻生財閥は、麻生太吉が福岡県飯塚市で1872年に始めた石炭採掘の麻生鉱業を手始めに、セメント事業などに、事業を拡大。九州で有力財閥となった。麻生太郎副総理兼財務相は政界転身までグループ企業の中核、麻生セメント株式会社の社長だった。

 麻生鉱業における朝鮮人労働者が、1944年以降にあたる狭義の「徴用」とそれ以外にあたるのかといった区別など、詳細は今後の資料発掘にもとづいた検討を待たなければならないが、米国立公文書館より「麻生鉱業報告(Aso Mining Report)」が発掘されたことで、朝鮮人・中国人労働者だけでなく連合国軍の捕虜が麻生鉱業で強制労働を強いられていたことの裏付けが得られた。この文書は、200926日に当時民主党所属の参議院議員であった藤田幸久氏が、国会議員会館で開かれた「麻生鉱業捕虜使役問題に関する報告会」で発表したことでよく知られることとなった。

 

 (出典)麻生首相の父、炭鉱で朝鮮人を強制労働させる(中央日報、200927日)

 

以下に基本的な二次文献を掲げる。

 

・横田一「麻生一族の過去と現在―首相側近が語る『強制連行否定論―』」『世界』第786号(20091月)9098

・西成田豊「朝鮮人強制連行と麻生鉱業」『世界』第788号(20093月)120125

Fukubayashi Toru, “Aso Mining’s Indelible Past: Verifying Japan’s Use of Allied POWs Through Historical Records,” The Asia-Pacific Journal, 7-33-2 (August 2009), pp. 1-8

 

 

安倍内閣は、大法院判決の次は、韓国艦艇による自衛隊哨戒機に対するレーダー照射事件を持ち出して、執拗に韓国に対する反発感情を煽り、メディアはこれに無批判に迎合し、世間の関心は次の争点に移っている。

しかし虚偽の上に積み上げられる煽動には、一つ一つ、虚偽をほどいていくしかない。僕は、僕は僕の知る範囲で権力の虚偽をほどきたいと思う。

IWC(国際捕鯨委員会)脱退や、無用に軍事対立を煽る手法など、かつての満州国をめぐって起きた歴史的出来事の既視感を抱かせる(劣化コピーとしか言いようもないが)。
安倍首相が「満州三角同盟」と呼ばれ満州国を仕切った岸信介(満州国総務庁次長)、松岡洋右(満州鉄道副総裁、国際連盟首席全権)、鮎川義介(日産コンツェルン初代総裁)の縁戚となれば、既視感はなお深くなる。
メディアは当然、そうした事情を知りながら、横並びで政府の肩を持って日韓の対立感情を煽り続けている。何もかもがデジャブに見える。

 

 

本来の極右や右派が、冷静な対応を呼びかけて、ネトウヨに袋だたきになっている例として、二つのツイートを引用しておこう。
今回の事案の見方は真反対であるが、冷静を呼びかける点において共通するのは、それぞれが何かしらの危機感を持っているのだろうとも思う。

 

 

 

なお、歴史修正主義者の権化である田母神は、直近もなお、ネット記事でも冷静な対応を呼びかけている。
田母神俊雄手記「レーダー照射、韓国軍の実力では自衛隊と戦えない」

では、よいお年を。

 

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おまけ
「満州三角同盟」の一角をなす日産で、ルノーによる乗っ取り寸前に、日産側がクーデターを起こし、西川社長派の司法取引によりゴーンが特捜に逮捕されたのは偶然なのだろうか。幸いにもゴーンの長期勾留(通常の刑事事件と比べれば、断然短い)が世界の注目を浴び、日本の刑事司法の異常さが批判されている。

勾留により日本の刑事司法の前近代性を広く世に知らしめたゴーンの功績は大である。

昨日の僕のフェイスブックから

 

Gon20181230

Gon20181230komento

 

コメント欄に書いた事案はいわゆる「民商弾圧事件」である。
本当に偶然、M弁護士が「Aさん、どこにいる」と叫んだ声に、ある部屋から「はい、ここです」という返事があって、M弁護士が「署名するな」と返した助言に「はい」と答えた。
後で、実際に取調中で弁明を録取した書面に署名する寸前だったことが判明した。
日本の刑事司法は、身柄を拘束して自白をさせ、被疑者の心を折る以外の何物でもない。

 

 

戦後日本の刑事訴訟法学の権威が、「戦後、自分たちが行ってきた努力は、刑事訴訟を何一つ変えることができなかった。どうしてかと考えると、日本の刑事裁判は本質的にお白州のままなのだというところに行き着いた」と述懐していると聞いた。
まさに、日本の刑事司法は、江戸時代のまま、本質的に何も変わっていないのだろう。
ゴーン事件は、日本の前近代的刑事司法を世界に知らせ、これを変えるチャンスを与えてくれている。

2018年12月26日 (水)

年忘れ 2018年第4四半期 これっきりニュース3連発

まず、第3位は、国税庁のマイナンバー流出55万件。

 

Kokuzeityoumainanbaryuusyutu_2
該当記事

 

 

お国柄か、お上のなさる個人情報の扱いの杜撰には寛容で、これっきり、続報はない模様。
国税がどうしてそのような杜撰な会社に委託したかを追及するのでもなければ、国税から委託を受けた会社の再委託の無責任さを追及する訳でもない。
杜撰に扱われる、マイナンバーには恐怖しかないはずだが、日本国民は、国家も、企業も信頼しきっている。
ちなみに、受注したシステムズ・デザインが再委託してしまった理由は、業務繁忙ということだったというが、どこかで見た統計では、IT技術者の労働時間は短縮傾向とあった。
要するに働き方改革のおかげで、残業手当の支出が減り、不払い労働時間が伸びたということなのかと疑うわけである。

で、3位です。

 

 

次、第2位には、日銀が政府発表のGDPデータに不信を持って、第一次資料(生データ)の提供を求めた件がランクインした。

 

Nitigingdphusin
該当記事

 

 

公表GDPが信用できないようなものであれば、いざなぎ越えの景気拡大もへったくれもない。GDPは最も基本的な経済力を示すデータで、これを操作するなど、絶対にあってはならない。

ところが、もともと政府と何かと親密な関係を疑われ、爆買いで株価偽装に手を貸す日銀までもが政府発表のGDP(二次資料)に不信を抱いて、元データを提示するように求めた。内閣府は、業務負担が過重になると押し切って拒絶して終わってしまったらしい。
(ここにも働き方改革で人件費が削られ、人手が足りない状況が窺われて興味深い。)

日本国民は何しろ「日本がスゴい」が大好きだ。
改ざんがお家芸になった日本政府がデータ改ざんしてくれるのは大歓迎という次第である。

日銀が政府に不信感を持つことなど、あってはらない重大事ということで、これもどうも「これっきりニュース」らしい。

 

 

そして、堂々の第一位は、台湾新幹線事故に日本車両の設計ミス。

 

 

Nihonsyaryousekkeimisu
該当記事

 

自動列車制御保護システムが切られたときに、運転指令に伝えるシステムが日本車両の設計ミスで、運転指令に伝わっていなかった。
事故の第一原因は運転手の速度超過なのだろうが、そのフェイルセーフである列車自動制御保護システムが働いていないことを運転指令は知らなかった。二重のフェイルセーフシステムであるはずの自動通報がなされなかったからだ。

つまりは、事故の原因の一つが日本車両の設計ミスにあったことは明らかなのである。

で、この事故も、これっきりニュースになってしまった。

 

Nihonsyaryousekkeimisunifty
該当記事

 

 

死者18名、負傷者200名という取り返しのつかない被害を出した重大な新幹線事故が、日本車両の設計ミスも一因となったことが判明した途端、これっきりニュースになった。

結果の重大さから第一位がふさわしいだろう。

何しろ、今更時代遅れの万博をやろうという発想の国の国民だ。

日本製造業に傷がつくようなニュースはお好みではない。

こうして海外の信用をどんどん失っていくのであるが、まあ、それは先送りがお好きという、これまた不変の国民性である。

 

 

なお、日本車両は、安倍総理の盟友葛西氏のJR東海の子会社で、JR東海と言えば、リニアである。
当然、リニア車両の主力を日本車両が担っていることはお忘れなく。

 

 

Nihonsyaryou_rinia
該当記事

 

 

おい、ホントに大丈夫かよ。

マスコミ衰退国家ジャパン。

 

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おまけ。
昨日、クリスマスの株式市場、上海市場との比較。
解釈は無責任であるので、友達限定(解釈できるようなら、貧乏マチベンなどしていない)。
しかし、午後急反発した上海市場の数字は嘘ではない。

Syanhaisijou

「世界経済が不透明感を増す中、比較的安全な資産とされる上海株が買われた」(爆)とでも言うのだろうか。

2018年12月13日 (木)

「1945年への道」さんのチャンネル登録しよう  敗戦をストップするために

1945nenhenomiti22

本当にいい番組を作っています。
1945年への道』さん。

いわゆるリベラル系の方々は、どうにもITの苦手な人が多く、せいぜいがブログ止まりで、動画へ進出する方は極めて限られております。

かつ、動画の勘所を捕まえた動画らしい動画は極めて少ないのではないかと想像するところです。

チャンネル登録、無事500人超え達成しました。有難うございます。
登録1000人&視聴年間4000時間以上で広告収入が入るようになります。引続き持ち出し上等で歴史歪曲を潰すべく、年末も日本軍の爪痕が残る海外某所に撮影旅行の予定ですが、いつか元が…取れない取れない(笑)https://t.co/dAvXyHucm6

僕のお気に入りは、むろんタイムリーに配信された「徴用工判決と日本政府のブーメラン事情」ですが、その他7本の動画、いずれも優れたもので目を見開かされます。

今、確認しましたら、この動画が容易には検索できなくなっているようです。

グーグルで、「1945年への道」を動画のカテゴリーで検索したところ、同サイトの作品で抜群に視聴回数が多いこの動画に20p目までで行き着くことができませんでした。

この動画を紹介した私のブログが6P目にありましたが、動画自体に行き着くことは諦めました。

違う検索方法だと出てくるのかもしれないことを保留した上で言いますが、こうしたことは検索サイトでしばしば起きます。

引用サイトは検索に出るのに、本体が検索にかからないという体験は、僕自身もしています。

今や、あらゆる言論空間が、コントロールされているわけで、テレビほど目立つ場面でも完全制圧した政権にとって、ネット空間などは、たやすく人知れずコントロールできるという訳です。

この現象が起きているのは、この動画のインパクトが極めて大きいということを意味しています。

したがって、こうした動画を見てほしくない意思が検索サイトに働いていると見てよいでしょう。

そうなるとなおのこと、私としては、ただ者ならぬ『1945年への道』さんのチャンネル登録を改めてお願いするということになるのであります。
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追記
ついでに紹介しますが、「2分でおさらい 教育勅語のここがダメ」は、僕の知る中では、書籍以外のメディアで構造的に教育勅語の本質を突いた批判に達している唯一の例です。
森友学園に絡めてテレビでさんざん取り上げられましたが、どの批判も、この構造的な問題に行き着く例は目にしませんでした。
教育勅語は、3段落に別れているサンドイッチ構造に着目しなければ、その本質は見えてこないのです。

教育勅語を熟知している人ほど、褒める動画です。

2018年12月11日 (火)

一つのコンテンツで二度泣ける 中島みゆきのオールナイトニッポン伝説の神回

涙もろい人は人は決して人前では見ないように(^^ゞ

Nakajimamiyuki1

で、これが中島みゆきのオールナイトニッポン伝説の神回の音源。

別に2度でなくても構わないですけど(^^)v
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中島みゆきぞっこんの僕ですが、『地上の星』には違和感があった。
いや、ホントです。カラオケでも絶対に歌わないですから。
番組コンセプトを聞いて、「ああ、じゃあこれね」と器用に作った印象を受けていた。
今から振り返ると、これが昭和ノスタルジーの原点みたいになっているのはみゆきさんファンの僕としては若干不本意でもある。

2018年12月 8日 (土)

外国人労務者本土移入の件 可決成立  オワコンジャパンを乗り越えて、新たな構想を持とう

77年目の太平洋戦争開戦の日、国会は死んだ。
この日、未明、外国労働者移入の件、小規模漁業者排斥法が成立し、国会は息の根を止められた。
森ゆうこ議員の参議院農林水産委員会 堂故 茂 委員長 解任決議案に関する趣旨説明は、国会がお亡くなりなる経緯を語ってあまりある。歴史に刻まれる名演説である。

「自民党のみなさんにひとつ言いたいよ。主要農作物種子法や農協改革法や今回の漁業法、入管法改正、みんなね、ほんとうは私も反対だと、酷い法案だと、言ってくるんですよ。今回の漁業法だって『ほんとうは反対だ』って言ってきた人、いるでしょう? 
 だったら反対しなさいよ! だったらこんなでたらめな法案、出させるな! いままでの自由民主党なら、今回の漁業法や入管法改正案なんていう、こんなでたらめな法案を、自民党が出させませんでしたよ! どうしちゃったんだ自民党!」
Moriyuuko

「「今だけ、金だけ、自分だけ、安倍総理のお友達だけ」。強欲の市場原理万能主義の荒波に国民を放り込む法案が問答無用で次々に成立する中、本院農林水産委員会では、70年ぶりの大改正となる漁業法改正案の審議が臨時国会の最終盤である今週から始まりました。漁業を生業として、浜で暮らしながら、資源を守り、我が国の水産業の発展と食料安全保障に貢献するだけではなく、3万3,889kmに及ぶ海岸線に存在する集落を維持することで、国境を監視するという重要な役割を担う漁業者と水産業を支えてきた漁業法を、全く別の新しい法律に作り変える法案であり、全国の漁業共同組合や現場の漁師さんたちから、現場を視察して漁業者の意見を聞いてほしい、少なくとも地方公聴会を開くべきだ、臨時国会での拙速な改正に反対などの意見書が次々に送られて来ています。 この短い臨時国会で成立させようなどということは、そもそも無理な話であり、その無理を押し通そうとしたために、誰が見ても瑕疵があるといわざるを得ない委員会運営が昨日行われたのです。」

わすれてはならないのは、9条の改憲を先取りした安倍政権は、緊急事態条項の先取りもしたということだ。
外国労働者移入拡大法 15時間
水道法改正          8時間
日本EU経済連携協定承認 4時間
という衆議院通過までの「審議時間」は、審議の内容を問うまでもなく、安倍政権においては、「閣議決定」すなわち法律制定を意味することをあますことなく示している。
法律と同等の効力を有する政令を制定できるとする緊急事態条項がすでに適用されていると言ってよい。

少なくとも、存在自体に意味がない与党議員からは、歳費請求権を剥奪すべきである。

=========================

「華人労務者内地移入の件」が閣議決定されたのは1942年11月27日。
事実上、太平洋戦争の敗北が決定したミッドウェー海戦から半年、時期から見てもとうの昔に日本は破綻していた。

閣議決定では「衣食住及び賃金、家族送金、持ち帰りの金等の給与待遇等についても万全を期するごとく考慮せり」と美辞麗句を並べて言い訳をしていた。
よく似ている。

経済界の著しい凋落、敗退の様子は当時の日本とそっくりに見える。
到底、オリンピックなんかまともにできる状態ではない。
要するに「日本は凄い」オワコン状態なんだ。

  だから、もう次の時代の構想を我々は持つべきなんだ。


欲望をむき出しにして低賃金を求めて、人権を蹂躙する資本に対する答えは、とりあえず、法人税減税の原資となってきた、消費税廃止、富裕層増税の開始である。
欲望むき出しで金儲けしたい者には、とっとと日本から出て行ってもらえばよい。
20年にわたりゼロ成長などという世界に例のない破綻経済を運営してきた無能な財界もとっとと失せればよい。

Meimokugdpsuiihikaku

はただ、の丈に合った幸せな生活がほしいだけだ。


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フランスではすでに次の構想への民衆のたたかいが始まっている。
http://www.labornetjp.org/news/2018/1207pariE5fe5264691242faa1c569a6e9d45f5a

最初に「ホームレス0人」を掲げ、富裕税の復活、所得税の累進性を高める、最低賃金を手取り1300€(現在のレートで約167000円)に引き上げ(現在1154€)、年金増額、公共サービスの充実化(ガス・電力は公共サービスに戻す)、緊縮政策反対、正規雇用の増加など、後退した社会政策を復活・強化させる内容が多く、「屈服しないフランス」の政策綱領「共通の未来」と重なるものも多い。また、極右の要素がメディアで強調されたのに反して、この綱領には亡命志願者の待遇改善が記され、環境政策として住居の保温改善、除草剤グリフォサート禁止などもあげられている。運動参加者には自営業や零細企業の経営者も含まれるため、雇用者の社会保障分担金の削減、小売業保護などもある。そして、民主主義に関するものでは国民・住民投票をもっと取り入れる、元老院の廃止、比例制の導入、議員の報酬を所得中央値にするなど。その他にもさまざまな要求が、フランス大革命のときの陳述書のように発せられた。

前回のコラムで、この運動が国粋的な極右のポピュリズム(国民連合)にとりこまれる懸念を表明する人々がいると書いたが、メディアなどで意見を言う「黄色いベスト」たちはみな、政党や組合などの組織やカリスマ的リーダーに指導されない自主独立性を強調する。「マクロン、きみはもう終わりだ。民衆は路上に出た」などのスローガンをとおして、自らを民衆と位置づける人々の政治意識が、運動が続く中で形成されていくのが見てとれる。

2018年12月 7日 (金)

まだまだ続くぞ、壁の穴

 

11月25日付ブログでご紹介した当事務所の壁の穴。

「11月いっぱいは職人が手配できない」と言われた壁の穴。

 案の定、11月いっぱいは無理ということであって、11月過ぎには塞ぐという訳ではなかった。
Kabenoana33

本日現在、壁の穴は、ご健在である。

Kabenoana42

「11月いっぱいは」と言われていた11月30日、僕が外で弁護団会議に出席中、突然、マンション管理会社から電話が入る。

「誰もいないんですが」

午後2時20分頃のことである。

そうですよ、僕でも外で仕事するときは、ある。

相方の土井洋佑弁護士は、原発避難者訴訟の尋問期日の最終日で、終日、地裁大法廷に張り付きである。

何か僕の事務所を開けて、壁の穴から排水管の様子を調べたいというのである。

おい、とっくに調べただろ。それ。

 

 

「何時に戻りますか」

いつ帰ろうが、知ったことではないが、親切に会議を抜けるわけにはいかないから、帰ると5時頃になると、余裕を見てお答えする。

 

 

何か、水道工事の人と打ち合わせをするらしく、電話が切られ、やがて、再度電話。

「どうしても今日中に見ておきたいということで、5時まで待ちます」

はあ、そうですか。勝手に待ってください。

わたしゃ無理に急いで帰ったりせんからね。

 

 

午後5時、管理会社と管理組合長さんがお見えになる。
挨拶するや、どやどやと事務所に作業服を着た数名の男性が入り、穴隠しパネルを剥がして、のぞき込んで、ああでもない、こうでもないと十数分ほど、補修方法を打ち合わせしている。

穴の上にある配電盤を指して、これを外さなければなどと言い合っている。

“おいおい、それはやめてくれ。全室停電じゃないか”と心中、震え上がる。

 

 

管理会社と雑談。

僕「まだ、水漏れ修理終わらないんですか」

管理会社「(漏水原因となっている)3階の配管の様子もみなければならないのだが、みんな休みが取れないということで調べることができずに今日まで来てしまった」云々。

 

 

そうか、たとえ、1階が水漏れしようが、住人の責任でもあるまいし、休んであげるような余裕はないわね。

やっぱり日本は貧乏になったのだと、きちんと社会問題に位置づけて、僕は、納得してみる。

 

 

ということで、「11月いっぱいは」と言っていた11月は明けた。

 

 

12月6日、管理会社が菓子折を持って、事務所に来る。

いやな予感。

おい、菓子折要らないから、穴を早く塞ごう。

 

 

「申し訳ないのですが、これまで老朽化した配管の中に1階から塩ビ?管を通して補修する計画だったんですけど…」

おい、もう言うな。それ以上、話すな。

 

 

「検討した結果、3階の排水管を切断して、つなぎ直すしか方法がないということになり」

聞きたくない。

 

 

「この配電盤をずらして、天井に穴を開けて」

やめてくれ! 菓子折いらないから。

 

 

「壁の穴も広げて、ここから作業をするということになりました」

ああ、聞きたくなかった。

 

聞いちゃった。

 

 

僕「全室、停電ですか」

管理会社「いえ、工事中は配電盤を動かして、電線をつなぐので、停電は20分程度で終わります」

 

 

僕「菓子折ひとつじゃ足りないよ」

おい、菓子折の話をしている場合か。

 

 

申し訳なさそうな管理会社を玄関から送り出す。

僕「この穴、目立つでしょ。でも、出入りする人、誰も、何も言わないの」

管理会社「目立ちますよね」

僕「僕が暴れたんじゃない、って言いたいんだけど、聞いてくれないから(不名誉が晴らせない)」

管理会社「聞いてくれれば、答えるのにねえ」

 

 

という次第で、今日も壁の穴は健在である。

11月30日に排水管を観察に来た水道業者は、あまり思わしくなかったということで、また別の業者が来るそうである。

日程調整して、また、連絡が来ることになっている。

 

 

以上、壁の穴レポート第2号である。

穴が開いたまま、新年を迎えることは必至である。

しかも、それは、穴と呼ぶような代物ではない可能性がある。

げに恐ろしや、日本のインフラ・マンションの老朽化問題(我が事務所が入居するマンションは築35年だそうだ)。

壁の穴第31日目。

 

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総じてアベノミクスを否定する議論があるが、僕は第2の柱であった『国土強靱化計画』はそれなりに評価する。
とにかくインフラを補修するだけでも、相当な工事量があるのは、水道管の老朽化問題でも明らかである。
ちゃんと取り組めば、政府が言うように130年かかるとは思わないが、水道管一つとっても、やるべき工事は多い。
次々と老朽化している集合住宅問題も、本来、待ったなしだが、分譲マンション問題に手を付ける方法を真剣に考えているとは見えない。
分譲でなくとも、所有者に資金がないために、放置されている幽霊ビルが、名古屋市内でもいくらもある。
超高層と謳って売り出したマンションだって、後20年もすれば老朽マンション問題の超厄介者の仲間入りだ。

『国土強靱化計画』がなぜ、頓挫しているかと言えば、そこにオリンピックに留意するという一言が入っているからだ。
リニアにも、オリンピックにも留意するから、人手が足りない。
リニアをやらなければ、新幹線の料金はおよそ3分の1に下げることができるなんて、誰も教えてくれない。
リニアがいいか、新幹線料金の値下げがいいかを問えば、誰もが料金値下げを望むことは目に見えているからだ。その代わり、リニア沿線再開発という巨大な土木利権は消失する。

この上に、まだ、万博だ、冬季五輪だ、ワールドカップだなどと騒いでいるノスタル爺いの気が知れない。

崖っぷちで、おぼつかない足取りで、ダンスを踊っている。

日本には、完全失業者162万人、若年無業者71万人いるという。
「国がやるべきことは、こうした仕事に就けないでいる人、または働く気のない人に働くことの喜びを与えること。それが職業訓練なのではないのか」
との田中康夫氏の指摘は、あまりに当然だ。
(「失業者162万人…“外国人労働者”を受け入れる日本は『人手不足』なのか?」)

要するに、外国労働者移入拡大の狙いは、人手不足であるために賃金が上がるという、平素は持ち上げる当然の市場メカニズムすら拒絶して、賃金を下落させたいがために、「安い賃金を求めて」外国人を騙して連れてくるという、資本の醜悪な欲望むき出しの政策なのだ。

日本は、ただ、問題を先送りしてきた。
少子化問題しかり、インフラ老朽化問題しかり。食糧自給率、エネルギー自給率の問題もしかりだ。

先送りしたあげく、崖っぷちにいながら、なお、先送りする限り問題はないとばかりに、日本凄いと囃し立ててバカ騒ぎしながら、このまま日本は日没国家になるのか。

宣言しておく。
ノスタル爺いに巻き込まれてコロされるのは、まっぴらごめんだ!!

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