• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

「沖縄が日本領土とはまだ決定していない」人民日報が論文掲載

2013年05月08日

■「沖縄が日本領土とはまだ決定していない」人民日報が論文掲載■
 

Okinawa Japan
Okinawa Japan / Ricymar Photography(Thanks Everyone!!!!)


■人民日報が「沖縄の主権はまだ未確定」との論文を掲載

「琉球問題は未解決」=共産党機関紙が異例の論文-尖閣に続き沖縄で圧力・中国
時事ドットコム、2013年5月8日

【北京時事】8日付の中国共産党機関紙・人民日報は、「歴史的な懸案で未解決のままの琉球(沖縄)問題を再び議論できる時が来た」と主張する論文を掲載した。党・政府の見解を反映する同紙が、沖縄の主権について「未解決」とし、中国に領有権があると示唆するのは異例。中国政府としては沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる対立を受け、沖縄でも日本側に圧力をかける狙いで、日中関係に波紋を呼びそうだ。

人民日報記事のタイトルは「“馬関条約”と釣魚島問題を論ず」。ちなみに馬関条約とは下関条約のこと。日清戦争の講和条約である。社会科学院の張海鵬氏、李国強氏が執筆した。論文は「(1)馬関条約及びその第二項」「(2)釣魚島ははるか以前から中国台湾の付属島嶼だった」「(3)釣魚島と日清戦争及び“沖縄処分”」の3章で更正されている。そのうち1章と2章が尖閣関連の話で、とりたてて珍しい話ではないので割愛する。

3章が沖縄の主権問題に関する部分で、琉球処分後に琉球の帰属をめぐって明治政府と清朝の間で交渉が行われていた歴史を取り上げている。クリティカルな部分は最後の一段落だけなので訳出してみよう。

「馬関条約」調印後、清朝政府は琉球について再び取りざたする力を失った。台湾及び付属島嶼(尖閣諸島を含む)、澎湖諸島、琉球は日本に奪われた。しかし1941年に中国政府は日本に宣戦布告し、馬関条約を破棄している。後のカイロ宣言、ポツダム宣言が戦後における日本に対する措置を定め、日本天皇はこれを受け入れた。この規定に従えば、台湾及びその付属島嶼(尖閣諸島を含む)、澎湖諸島が中国に帰属するのみならず、歴史的にまだ帰属が定まっていない琉球問題も再び議題にしうる時期を迎えた。


■煽り転載に作者がコメント

中国は日本の琉球処分に口だしする力を失っていたが、二次大戦における日本の敗戦に伴いもう一度口だしする権利を手に入れたということになる。

沖縄=日本領とする地図やら公文書は中国にいくらでもあるはずだが、それをいまさら「権利を手に入れた」と言われても。しかもその権利を手に入れたのはもう60年以上も前のことである。今さら権利と言われても……という印象だ。

ちなみに上記人民日報記事を、大手ポータルサイト・新浪網が「人民日報:釣魚島奪還だけではなく、琉球もまた議論できる」という煽りタイトルで流したので、「うぉっ、琉球も中国のものにできるんか!」と喜んだ中国の方もいるようだが、論文はそこまで踏み込んでおらず、議論できるとしただけ。当時の議論から考えれば、琉球王国復活とか、日本と中国と琉球王国で分割とかになるのかもしれないが。

面白いのはこの盛り上がりに対し、作者の一人、李国強氏が次のようにコメントしている。

論文が琉球を取り上げたのは、論理的な検討であり、歴史的な角度から分析すると、琉球の主権はいまだ定まっていないということを示したもの。ましてや釣魚島をやという意味である。本文の重点は尖閣問題を明確にすることであり、琉球については間接的な問題である


■「そこまで尖閣にこだわるというならば、そもそも沖縄は……」論

「沖縄=日本領だって怪しいんだから、尖閣にこだわるなよ」という狙いでこの論文を書いたというわけだ。この「そこまで尖閣にこだわるというならば、そもそも沖縄は……」というロジックには前例がある。

今年3月15日の日本衆議院外務委員会で、民主党の山口壮議員が明かしたものだが、2012年8月に中国で傅瑩外交部副部長(当時)から琉球についての言及があったことを明かしている。

また本サイトが紹介した唐淳風氏の環球時報コラム羅援氏の環球時報コラムも同じ、「そこまで尖閣にこだわるというならば、そもそも沖縄は……」という論理を踏襲している。まあ両氏の環球時報コラムは事実誤認と妄想が入り乱れているのでだいぶ毛色が違うのだが、しかし狙いという意味では同じである。

事実誤認と妄想入り乱れの怪文章からスタートした話が、ついには外交交渉や人民日報という舞台にまで上がろうとは、とあぜんとするが、流れからいけば今後も同様の話はいくらでも出てくるのではないか。

気になるのは今回の論文には「尖閣問題を整理する(1)」というシリーズタイトルがつけられていること。これから人民日報で連載が始まるのだとすると、中国の反日ムードの高まりが懸念される。

関連記事:
【電波ゆんゆん】日本の圧政から琉球の同胞を救い出せ!「人気電波作家」唐先生の新作キター!
「尖閣は日本の領土」人民日報の大チョンボを紹介、大反響の中国ブログを全文訳してみた
「沖縄は日本の領土ではない」「中国に剣を抜かせるな」中国タカ派論文の書き方教えます
日本は沖縄を不法占領?!中国政府にも怒られた環球時報の電波コラムを全訳してみた
「琉球は中国の藩属国、沖縄人は独立を熱望」中国軍高官の愛国論文は盗作でした
日本から沖縄を取り戻せ! 中華民族琉球特別自治区援助準備委員会ができちゃいました!―中国


トップページへ

 コメント一覧 (7)

    • 1. 名無し
    • 2013年05月09日 00:46
    • とうとう中国人民日報で沖縄の領有権主張してきたよ
      5・19沖縄県祖国復帰41周年記念大会
      ttp://okinawanoryoushiki.ti-da.net/e4667687.html

      5月19日に沖縄で祖国復帰記念大会があるらしいよ、パレードもあるらしい
      ネットで注目して左翼の鼻あかしてやろうぜ
    • 2. chongov
    • 2013年05月09日 03:14
    • もしも「沖縄も独立すべきだ」は「日本右翼のウイグル・チベット支援に対する反撃」なら、それはまだ理解できる。だが、どこに発表する、それも重要なことだ。

      発行部数少ない反日新聞、「核ミサイルを使え日本を滅す」ような過激評論も許せる。だが人民日報は中国共産党の機関紙ですから、きちんと自分の立場を重視しなければいけない。
    • 3. 名無し
    • 2013年05月09日 07:24
    • 5・19沖縄県祖国復帰41周年記念大会
      ttp://okinawanoryoushiki.ti-da.net/e4667687.html

      以下大会の告知用動画です、拡散よろしくお願いします

      Youtube
      ttp://youtu.be/vOhoNc7HEqs

      ニコニコ動画
      ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm20805914
    • 4. 名無し
    • 2013年05月09日 12:42
    • 屈辱の日のデモやってた団体が革マル派だと知ってる?
      安保闘争やってた連中だよ

      沖縄対策本部■4・28「屈辱の日」政府式典抗議集会の実態と琉球新報のプロパガンダ
      ttp://blog.goo.ne.jp/jiritsukokka/e/234650334f7ad66cdd126a6694f39c45
    • 5. アジア
    • 2013年05月09日 20:35
    • 時事通信が、中国外務省档案館(外交史料館)で外交文書として収蔵された電報の原文コピーを閲覧した。
      毛氏はこの年の1月、訪中した日本の日中友好関係者と会見した際、沖縄を「日本の領土」と認め、沖縄返還要求運動について、「中国人民は日本人民の正義の闘争を心から支持する」と表明していた。
      ttp://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2013050900614

      中国はどうするんかね?

    • 6. chongov
    • 2013年05月09日 21:27
    • 自国政府の立場はどうすればいいのか?「弱腰すぎも強硬すぎもない」の方がいい。
      「弱腰すぎ」は相手国の野心を助長する、「強硬すぎ」は相手国の反抗心を助長する。
      リベラルにとって、自国は侵略されば、侵略国を反対しなければいけない。
      だが、自国は侵略者になれば、自国を反対しなければいけない。
      安倍総理の発言「侵略の定義は決まてない」はやや事実が、それは迷惑な言葉だ。
    • 7.
    • 2013年05月11日 06:40
    • 毛沢東は沖縄の日本復帰に賛同してたと思うけどね~。
      他所にチョッカイばかり出してる場合じゃないだろうに。

コメント欄を開く

ページのトップへ

'); label.html('\ ライブドアブログでは広告のパーソナライズや効果測定のためクッキー(cookie)を使用しています。
\ このバナーを閉じるか閲覧を継続することでクッキーの使用を承認いただいたものとさせていただきます。
\ また、お客様は当社パートナー企業における所定の手続きにより、クッキーの使用を管理することもできます。
\ 詳細はライブドア利用規約をご確認ください。\ '); banner.append(label); var closeButton = $('