とある科学の超電磁砲S #15 『最弱(かみじょうとうま)』
作り物の体に、借り物の心。機材と薬品があればボタンひとつで自動生産できる、単価にして18万円の実験動物。一方通行や研究者にとって、そしてミサカ妹自身にとっても、妹達とは“ただの人形”でしかないのだろう。しかし上条当麻は、今を精一杯生きている世界にひとりだけの存在としてミサカ妹を守ろうとしている。あくどい計画を阻止するこの戦いは、計画に加担している人々の歪んだ固定観念に立ち向かう戦いでもあるのだ。振り返ると、これは美琴と布束砥信が工作を仕掛けていた時からずっと続いている、このエピソードのテーマとも言える要素なんですよね。圧倒的な物理攻撃にボロボロになりながら拳ひとつで挑む様がその要素のメタファーのようにも感じられ、なんとも燃える戦闘シーンでした。
風を一点に凝縮して高電離気体(プラズマ)を生み出す。この場面の風の表現やら背景やらが凄く壮大で、劇場版アニメさながらの迫力でした。何ひとつ失う事なくみんなで笑って帰る。そんな“アイツ”の夢を守るため、ここでやっと姉妹が手を取り合い、互いを庇い合うところはカタルシスを感じますね。BGMも素敵で、感動的なシーンでした。
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