1980年より毎年開催し、今年で35回目というプログラミングコンテストがあります。それは「U-22プログラミング・コンテスト」です。「U-22」という名前の通り、22歳以下の若者を対象にしています。この歴史のあるコンテストが今年、大きな転機を迎えようとしています(写真1)。
同コンテストは昨年まで、「U-20プログラミング・コンテスト」として経済産業省が主催してきました。しかし今年は、サイボウズ、日本マイクロソフトなど数多くの協賛企業で構成される「U-22プログラミング・コンテスト実行委員会」が主催し、コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)が運営を担います。
IT人材の不足が叫ばれる中、同コンテストをより大きくし、人材育成の強化を図るために、民間の力を借りるという選択に至ったそうです。もちろん、経産省も後援という形でかかわり続け、「経済産業大臣賞」などが贈られる点は変わりません。
昨年までと異なるもう1つの点は、対象年齢が「U-20」(20歳以下)から「U-22」(22歳以下)へと引き上げられたことです。これにより、大学3、4年生にも応募の道が開けました。協賛企業にとっては、即戦力のある学生の発掘につながる可能性もあるわけで、より産業界とのつながりが強い大会に生まれ変わっています。
プログラミングこそ、21世紀に必要なスキル
今回、プラチナスポンサーとして名乗りを上げたのが、グループウエアや業務アプリなどを手掛けるサイボウズです。その代表取締役社長・青野慶久氏は、コンテストの実行委員長も務めます。青野氏に同社が協賛した理由を聞くと、「プログラマを育成しなければ、この国の将来はない」という危機感があるからだと言います。