シンガポールCreative Technologyは,米Apple Computer社が同社の特許を侵害する製品を違法に米国に輸入しているとして国際貿易委員会(ITC:International Trade Commission)に調査を請求した。同社が現地時間5月15日に発表した。また,特許侵害でApple社をカリフォルニア州北部地区の連邦地裁に提訴したことも明らかにした。

 当該特許は,米国特許番号「6,928,433」で同社が「Zen Patent」と呼ぶもの。大容量の携帯型メディア・プレーヤのユーザーが効率的かつ直感的にプレーヤを操作し,曲を選択するためのユーザー・インタフェースをカバーする。

 Creative社は,Apple社が同特許を侵害する「iPod」「iPod mini」「iPod nano」を米国内において輸入販売することによって米関税法第337条に違反していると主張し,ITCに調査を請求。米国内におけるiPod製品の販売,マーケティング,輸入禁止を言い渡すように要求している。また,連邦地裁では,Apple社による特許侵害行為の差し止め命令および損害賠償を求めている。

 Creative社は2005年8月9日に米特許商標庁から同技術の特許を取得。同技術をMP3プレーヤ「Zen」および「NOMAD」で採用しており,Apple社のiPod,iPod nano,iPod miniにも利用されていると主張している。最初に同技術を搭載した携帯型メディア・プレーヤのプロトタイプを2000年1月の家電展示会「CES(Consumer Electronics Show)」で発表している。

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