米Microsoftは6月17日,6月14日に公開したWindows用修正パッチの一つに,ダイヤルアップ接続を利用できなくなる不具合が見つかったことを明らかにした。ただし,不具合が出るのはダイヤルアップ・スクリプトを利用している環境のみ。
不具合が見つかったのは,「ルーティングとリモート アクセスの脆弱性により,リモートでコードが実行される (911280) (MS06-025)」の修正パッチ(関連記事:マイクロソフト製品に「緊急」のセキュリティ・ホールが多数)。特定の環境下では,同パッチを適用すると,ダイヤルアップ接続が利用できなくなる。
具体的には,ダイヤルアップ・スクリプトを使用している場合のみ,ダイヤルアップでISPのアクセス・ポイントに接続しようとすると,途中で反応しなくなるという。米SANS Intituteによれば,例えば,米iPassの提供する接続プログラム「iPassConnect」が利用できなくなるという報告が寄せられている。
ダイヤルアップ・スクリプトを使用していなければ問題は発生しない。例えば,ダイヤルアップ・スクリプトはVPNをサポートしていないので,VPNを利用をしている環境では影響を受けない。Microsoftでは,ダイヤルアップ・スクリプトは古い機能であり,現在ではあまり利用されていないとする。
同社では,不具合を修正した新しい修正パッチを現在準備中。テストが終了次第,公開する予定である。
◎参考資料
◆MS06-025: Vulnerability in Routing and Remote Access could allow remote code execution
◆Checking in on this month's release.
◆Known Issues for the MS06-025
◆Potential Patch Problem with MS06-025