本調査では、回答者の入社志望企業(上位3位まで)について、その志望理由を「会社の魅力」「仕事の魅力」「雇用の魅力」に分けて尋ねた。職種別ランキングと同じ方法で、志望理由が占める割合が高い順に順位付けした「志望理由別ランキング」が図1である。学生から見た企業の魅力を測るバロメータといえる。
ランキング上位の企業は大きく入れ替わった。昨年同様1位だったのは、「技術力がある」の新日鉄ソリューションズ、「製品・サービスの内容が分かりやすい」のぐるなび、の2社だけだ。ただし、順位は入れ替わっても、知名度が高く安定しているイメージを持つ大手企業は上位を維持している。
「成長性」の上位は、DeNAやグリー、ドワンゴと、ネット企業が占めた。ただし、ネット系でも楽天やミクシィが圏外だ。前回上位だったワークスアプリケーションズや電通国際情報サービスはランク外となった。
「社会に役立つ仕事ができる」という志望理由では、NTTコムや交通機関系などインフラ企業が強かった。公共系企業の強さはここでも表れた。「年収が高い」では1位のDeNA、4位のグリーと、ソーシャルゲーム企業の台頭が目立つ。「人気アプリの開発など、成功には報酬で報いる」という見方が広まっているようだ。
全体を見わたすと、都築電気が健闘した。「業務の幅が広い」で1位、さらに「社風・居心地がいい」「雇用を守る」などでもランクインした。社長が前面に出て採用活動を行ったJBSも、「社風・居心地がいい」で1位、「経営者・ビジョンに共感」で2位と健闘した。