2016年最初の登山となる1月3連休。ke-nさん、express55さんと北八ヶ岳の天狗岳を登ることになった。10(日)AM3時頃、大阪府内でお二人と合流し八ヶ岳の唐沢鉱泉へと向かった。久しぶりにそこそこ冷え込んだ朝だったが、諏訪SAで全く凍結していない諏訪湖見ると、今年はどうなるんだろう、そんな思いが押し寄せてきた。
事前にTELで確認したとおり、唐沢鉱泉から300mほど手前で凍結路となった。ここからはスピードを落として慎重に進む。
唐沢鉱泉の駐車場は30台ほど停めれそうだったが、中途半端に車間を広く開けてる車が何台もあり、2~3台はロスしている状態で満車。少し手前に路駐することとなった。9時30分頃、準備を終えて出発する。
唐沢鉱泉。この日の宿泊までが冬期営業の最終日だった。
ヤマテンの情報通り、午前中は青空のようだ。
小屋から少し登った道沿いに、唐沢鉱泉の源泉があった。
以下、HPより引用
自然湧出の湯量は豊富で湯の花が多く、源泉池は緑の苔と白い湯の花のコントラストが美しい不思議な風景は一見の価値のある源泉です。四季を通じて変化する源泉です。
HPの記載のとおり、一見の価値のある美しい光景だった。僕たち3人が目を奪われたのは言うまでもない。
林道を進むと、青空に映える葉を落としたカラマツがフォトジェニックに感じて足を止めた。
東へ来たなぁと感じさせてくれる光景が広がっていた。
登山道の積雪は少なく、ところどころ凍結があったが登りでは特に問題ないレベル。アイゼンはまだ必要なさそう。
光射す登山道。こういう陰った場所の凍結には要注意。
青空に映えるダケカンバ。これも東に来たことを実感させてくれる木だ。
八ヶ岳の森を満喫しながら、のんびり散歩気分で歩いていく。
渋ノ湯からの分岐点。渋ノ湯からの登山道は直登だったように記憶しているが、今日の登山道はほとんど九十九折れで断然楽だった。次からはこっちかな。
幽玄な森。ちなみにこのショットはISO5000(AUTO)。
この景色が見え始めるともう小屋は近い。以前来た時は、奥の緑も真っ白だったような気がする。
途中、55さんが少し遅れて待つ場面もあったが、分岐以降は黒百合ヒュッテで先にチェックインしておく作戦に出てペースを上げた。
2年ぶりの黒百合ヒュッテ。ここまでアイゼンは使わずだった。予定通りチェックインを済ませ、先に昼食を食べることにした。
カレーうどんを注文すると思ったより早く運んでくれて、すぐに体が温まった。食べている途中でke-nさんたちも到着し、一緒に昼食にした。昼食後、山頂へ向かうことにした。
スマホショット中山峠を過ぎると、奥秩父が一望できるポイントがあった。
どういう訳か、金峰山の山頂だけ白さが違っていて特徴的だった。金峰山の手前に瑞牆山があり、位置は大体知っているのだけど、山肌の色がかぶっていて目視ではなかなか認識できない。今年は瑞牆山も行かなくては。
坪庭のような開けた台地に出ると、天狗岳が綺麗に望めた。同時に、強烈な風が吹いている。ヤマテンの予報どおりまぁまぁの風速だったが許容範囲だった。
ke-nさんとは昨年1月に北横岳をご一緒したが、2度目の今回も北八ヶ岳を満喫されているようだ。
ここから見る東天狗岳の山容は、弥山から見る雪の八経ヶ岳の雰囲気に似ていて思わず立ち止った。
2年前は完全に雪で埋まっていたが、今回はしっかりトレースもあり、ほぼ夏道を辿っていた。風は強いが、青空はヤマテンの予報より少しもってくれてるようだ。
振り返ると黒百合ヒュッテや中山展望台、その先の北横岳や蓼科山がよく見えている。気持ちいい景色。
天狗岳と彩雲。
強風の中、粉雪やゴミの流入が気になったが、反対向きで体を丸めてレンズ交換を繰り返した。
西天狗岳の稜線も粉雪が舞っている。
蓼科山と北横岳。
14時20分、山頂に到着。数分後に到着したカップルに写真を撮ったお返しに、僕も撮って頂いた。
赤岳、阿弥陀岳。この時期に行ってみたいが今年はどうなるか。。。
西天狗岳。
金峰山のシンボル、五寸岩が目立っている。手前の瑞牆山は望遠でようやく認識できた。
噴煙上げる浅間山。右の白い山塊は苗場あたりか。
ガスると恐ろしそうな硫黄岳。
険しい山域、南との境はこの先の夏沢峠だ。この景色を見ると、八ヶ岳もいつか縦走してみたいと思った。
そして、ke-nさん、55さんも無事登頂。55さんは唐沢鉱泉スタートから続いた空気が薄い症状が治まらず、いつもより呼吸が苦しい様子。それに加えてこの強風。ということで、今回はここで黒百合ヒュッテに戻ることにした。
天狗岳の最高峰は西天狗岳だが、八ヶ岳の主縦走路上にあるのはこの東天狗岳だ。そういうこともあってか、ヤマレコでも東天狗岳のみの方は結構おられるようだ。定義はどうか分からないが、東天狗岳=天狗岳登頂と言っても差し支えはないのかもしれない。
16時30分から部屋の説明があり、17時30分に夕食にありつけた。モンベルカード提示で500円以下の飲み物が1杯無料で頂けた(一人分/一枚)。3人とも氷結シャルドネスパークリング白ぶどうで乾杯した。夕食はみそ汁とご飯がお代わり自由だった。
スマホショット23時過ぎ、布団が暑くて眠れず1階に降りた。持参した梅酒を飲んで落ち着くためだ。すると、同じく眠れずにいた55さんも偶然起き出し、二人で寝酒を飲んだ。チョコレートをつまみに350mlの梅酒はすぐになくなったが、この後眠るには十分の量だった。
翌朝、マルちゃんのカレーうどんと、残り汁で雑炊を食べ、撮影に出かけた。ke-nさんと55さんは少し前にすでに向かっていた。入口の温度計はマイナス11℃を指していた。
岩も凍てつく冷え込んだ朝。日の出前独特の、凛とした空気に包まれていた。
日の出が近づくと、雲海が一気に湧きだした。
風は相変わらず強い。ke-nさんと55さんはベスポジをゲットされていたので、僕は少し風を避けられる離れた場所にスタンバイした。
霧氷が徐々に色づき始める。いよいよか。
と思っていると、みるみる内に神々しい光が充満していく!!その光が霧氷に届いた瞬間は、何とも言えない光景だった。ほんの数十秒だっただろうか、居合わせた皆が思わず歓声を上げるほど、凄まじい光線だった!
皆、少ない積雪量に昨日から少し物足りなさを感じていたが、この素晴らしい景色で全てが一変した。この旅自体に充実感を与えてくれるそんな瞬間に出会えた。
ガスかかる山頂へと向かう登山者。
小屋に戻り、網で軽く焼いたカレーパンとドリップコーヒーで小腹と興奮を落ち着かせた。
お世話になった黒百合ヒュッテ。これからもテントか小屋泊でお世話になると思う。
唐沢鉱泉ビューポイント。下山後は、唐沢鉱泉で疲れを癒した。温泉内に緑があり、とてもいい雰囲気だった。
昼食は、そばきり吉成(きっせい)にて味噌カツ御膳を食べた。
スマホショット諏訪SAにて八ヶ岳連峰を望んで帰阪した。
2016年最初の山行は、概ね青空に覆われ、ke-nさん、55さんと一緒に雪山を満喫出来た楽しい山行となった。翌日の朝焼けも絶品で、充実感で溢れる撮影となった。
2016年は暖冬で始まったが、春が訪れるまでの僅かな期間で凍てつく山の自然に出会えることを期待したい。ke-nさん、express55さん、お疲れ様でした!そして、今回もどうもありがとうございました!
◆おまけ
遊び半分で購入してみたデジタル温度計。そこそこ精度もよく、ずぼらな僕には嬉しいログ機能付き。付属のソフトで簡単にログ条件の設定やデータ管理、グラフ作成などができる。またそのうち記事にしようと思う。今回の最低値は、朝のマイナス10.5℃だった。(小屋の温度計とほぼ同じ)
◆ログ(HOLUX M-241)
◆C.T.
<1日目>
9:30 唐沢鉱泉
11:10 渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐
11:55 黒百合ヒュッテ~昼食 13:10
14:27 東天狗岳 14:40
15:40 黒百合ヒュッテ
<2日目>
8:53 黒百合ヒュッテ
9:27 渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐
10:15 唐沢鉱泉
撮影機材
EOS 6D
EF14mm F2.8
LⅡ・USM
EF24-70mm F4
L・IS・USM
TAMRON SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD (A005)
Velbon シェルパアクティブ2