極東ブログ「神様は、いじわる [文春新書](さかもと未明)」の書評について
読み終えてから、しばらくこのエントリー(参照)について書くのをどうしようかという迷う気持があった。こうして書いているたった今も、少し動揺している状態だ。都合の悪い部分から逃げていても始まらない。心に決めた事があって、ここに書き続けたいという一心から、書けない部分を全て伏せてなら何とか書けるのかもしれないという思いのままに書き始めた。
この本は、既に昨年読んでいる本だ。そして、この書評の冒頭にあるヨブの話なども、極東ブログで紹介のあった「破綻したキリスト」「なぜ私だけが苦しむのか」(参照)から読み、知っていた。本に教えられ、慰められ癒されてきたと言ってもよいかもしれない。そういう意味でも、この極東ブログで紹介される書籍は、私の生きることへの問いや戸惑い、悩みといったことに共感できるものが多くあった。因みに、「僕は人生を巻き戻す」「奇跡の脳」など(これは極一部で、私は紹介されてきた書籍の70%は読んでいる)が、心のやり場に詰まった時に読んだ書籍だ。
さかもと未明さんが、膠原病の一種である全身性エリテマトーデス(SLE)に罹患していたのを知ったのは、私の親友がこの膠原病にかかってしまったのがきっかけだった。不治の病としても名高いこの病気にかかった彼女とのやり取りにはいろいろなことがあった。人間、生きるか死ぬかという時に、なりふりにかまっていられなくなるもので、彼女も当初は膠原病だとわかるまで時間がかかった。検査入院に無駄な時間を過ごしているだけに過ぎないとイラついたり、ステロイドの副作用でムーンフェイスになってしまったことなど、岐阜に住む彼女の話は、ご主人から時々電話で様子を聞いていた。現在は、信じられないことに、この病気の症状などから一切の異常数値が見られなくなっている状態で、再発もない。この理由は、最後に付記しておくことにする。
岐阜の友人がこの病気を克服してから一年目に当たる一昨年、うちの会社で働く女性が乳癌にかかり、年頭に摘出手術を終えて仕事に復帰したりする中、私の誕生日をこのブログで知って可愛いケーキを届けてくれたことがあった(参照)。この時に話したことやが印象に残っていたということも手伝って、何かの検索中にこの本の著者の紹介記事に行き当たり、読んでみたのだった。
何というか。さかもと未明さんが、子どもを持つ親でなかったことを肯定するために書いているのではないかと誤読しそうな部分が印象に残っている。彼女の太陽に対する過敏症のことや、出産に対する異常な恐怖心などは、自分の弱い体を守るための防衛本能だったと気づきいた時に、劣等感から解放され、人の好意を素直に受け止めることができるようになったといったことを赤裸々に綴っている。これは、膠原病を患った友人も、癌手術を受けた社員からも同じような話を聞いていた。啓示として受け止めているような様子だった。これは死と向きって始めて思えることなのだということは、図らずも私も経験がある。これは、最近話したB型肝炎キャリヤー歴のことだ(参照)。20年以上も前の事なので、当時の医療では、かなり厄介者扱いという印象だった。そういった周囲の反応が、これがまたキツイのだ。疎外感、閉塞感などから自分のような人間が何故この世に生まれてきたかと、存在否定になって不安で仕方のない日々が続いた。死病を抱えた人から笑われそうなことだか、抱えるということはそういうことなのだ。
さて、膠原病を克服した親友は、仙台のある医者にかかってから、記憶だと半年あまりで回復に向かい、膠原病患者が受ける検査の数値は正常になっていった。やや、ムーンフェイスが気になるという程度まで回復した彼女が、久しぶりに我が家に訪れ、その驚くべき回復について話してくれた。膠原病のような免疫性の疾病や癌もその姿を消してしまうという治療のため、全国から患者を受け入れているという医者だか、最初の何回かだけ通院した後、年に2~3回のチェックと15日分の処方薬を宅配で送ってもらって飲んでいる。始めは友人も半信半疑だったそうだが、どの病院に行っても不治の病だと言われていることもあり、駄目元で訪ねたそうだ。
もしも、ここを読まれて、この病院の情報をお知りになりたいようなら、サイドバーのプロフィールに入って、「メールの必要がある場合」からメールでその旨お知らせください。
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コメント
はじめまして。
いつも拝見させて頂き勉強させて頂いています。
実は私も膠原病で仙台在住ですが情けないお話しで、どちらの病院かわからないのです。
しかし、不徳の至りで、プロフィールがどうしても開けない状態です。ご多忙の中大変申し訳ありませんが、どうか教えて頂きたく、宜しくお願い致します。
投稿: 優花 | 2012-09-23 12:42
極東ブログさん、いつかは「神様はいじわる」に素晴らしい書評ありがとうございました
いつかお礼をと思っているうちに期を逸してしまいました
これからもぜひ素直な感想などお願いいたします
あの本を描いたころには死ぬと思っていました
まだ死んでません
可能な限り頑張りたいと思います
投稿: さかもと未明 | 2015-11-14 01:03