夏向きレシピ

2019-09-23

ジャガイモサラダ(キタアカリ)タイム風味

Photo_20190923031202

 ご夫婦で野菜を育てている市内の友人から頂いた、キタアカリの小ジャガで、タイムを散らしたさっぱりしたサラダを作ってみました。私も、パン屋を開業する前までは家庭菜園を手掛けていましたが、小ジャガというのは、取るに足りない野菜のようで、大概、畑にそのまま捨てられてしまうようです。小さいので収穫が面倒臭いという理由らしいですが、ジャガイモの収穫は、手で根本を握って引き抜きます。引き抜いた根のあちらこちらにジャガイモが鈴生りになっていて、ここで選別しながら根から外して収穫します。小ジャガは、その根の至るところにぶら下がり、大きく育ったジャガイモの影に隠れている様な存在です。このまま畑に残しても大きくなれず、放置されがちです。ですが、これは私にとっては「お宝」で、キタアカリの子ジャガの食感はねっとりしているのにホクッとして、ジャガイモの香りを凝縮させた味がします。最近は新ジャガが出る頃にスーパーにも並んでいるのを見かけますが、人手のある農家しかこのようなジャガイモを出荷できないんだろうな、苦労しているなあと、ありがたく思います。

Photo_20190923031201

 さて、当家では定番の合わせ調味料を使って、簡単に煮っころがしを作っていますが、今日は、キタアカリの特徴を踏まえ、酢やフレンチマスタードを使ったソースで絡めて頂くレシピを紹介します。そうは言ってもこのレシピは、キタアカリや子ジャガに限定するものではありません。身近に入手できる、できれば子ジャガ、なければ、好みのジャガイモで十分美味しくできます。ポイントは、ソースの配合と、ソースをからめるタイミングです。香り付けにはタイムを使いましたが、甘い香りのフェンネルや、バジルなども爽やかな香りに包まれます。また、今日のジャガイモは、小さい割に大きさはバラバラなので、お湯で茹でました。大きなジャガイモの場合は、包丁で二つ割りにして、ピッタリ割目をつけてラップで包んでレンチンすると、むらがなく、火が通ります。最近の若い方たちはレンジの使い方が上手なので、私が口出すこともないかと思います。

Photo_20190923031301

 ちなみにタイムですが、庭先で育てる事ができる手軽さが良いです。そして、一々、使う度に庭に出なくても、大きめのタッパーにキッチンペーパーを濡らして全体を包み込むようにし、蓋をして涼しいところに置いておくと、1~2週間は青々としています。また、越冬もできるので、庭先や鉢植えにすると翌年も楽しみになります。画像のタイムは、これで2週間が経過しています。ね、元気でしょ?

材料(4人分)

・子ジャガ・・・400g
・玉ねぎ・・・半分

ソース
・オリーブオイル・・・大さじ3
S&B フレンチマスタード ・・・大さじ1
ホワイトビネガー・・・大さじ1(なければ米酢)
・砂糖・・・小さじ2
・塩・・・小さじ1/2~1
・胡椒・・・適宜
・タイム・・・少々
※ フレンチマスタードは、辛くない辛子で、ホットドッグなどにたっぷりかけて食べたりする、アレです。
※ ホワイトビネガーは、米酢よりもあっさりした酸味で、トマトなどの和え物に大変合います。また、フレンチドレッシングのベースにもなります。


作り方

1)ジャガイモを洗って皮つきのまま、鍋に水を計りながらすっぽり被る程度の水を差し、使用した水の10%ほどの塩(分量外)を加えて中火にかける。
2)ジャガイモを茹でている間に、ソースを作る。オリーブオイル以外の材料をボールに採り、混ぜ合わせた後、オリーブオイルをゆっり加えながら混ぜて乳化させ、タイムも加える。
3)約15分程で一番大きなジャガイモに串を刺して、すっと通ればお湯を払う。
4)ソースが良く絡まるように、ジャガイモを半分に切り分ける。
5)ジャガイモが冷めないうちにソースのボールに移し、ソースをよく絡める。
6)タマネギは縦半分に分け、繊維に対して90度で3mm幅のスライスにし、塩指先3本でひとつまみの塩で軽く揉む。
※タマネギは塩揉みで十分美味しいが、ホワイトビネガーか米酢を少し垂らして揉むと、タマネギから水が出ることなく、水止めになる。
※色合いとして、紫キャベツやトレビスの千切りをタマネギと一緒に揉んでもよい。

《料理のかんどころ》
ジャガイモが茹で上がったらできるだけ素早く、ソースを絡めると良い。ジャガイモのから湯気として蒸発する水分との交換で、ソースの香りと風味がジャガイモに入っていく。これは煮物全般の味付けでも同様のことが言える。献立の一番最初に煮物を作り、食べる頃に、味が染み込んで食べ頃となっている。

タマネギは繊維を短く切ると、噛みごたえがなくなるが、食べやすくなる。逆に、繊維に対して平行に切ると、食感が残る。どちらでもお好みで切ると良い。

 

 

| | コメント (0)

2019-09-09

豚肉詰めナスのトマト煮込み

 5

 久しぶりに料理レシピエントリーに戻った。それに触れる前に少し、振り返ってみようかと思う。

 『週刊すわ』という、イベント情報などを発信しているタブロイド紙が市内の浜新聞店さんから毎週、金曜日に、新聞と一緒に配達されている。この情報紙を編集されている記者さんと御縁があって知り合いになったのは、今年の4月だった。お互いを結びつけるに至ったのは、下諏訪町で活魚卸販売を手掛ける丸松水産(株)のイベントの広報についての打ち合わせに彼女が訪問していた時だった。私はタダの魚を買いに来たお客さんであった。御縁というのは、本当にわからないものである。そして、この偶然の出会いが、私の思い入れのあるこの料理ブログが、諏訪の平ら、ほぼ全域に配信されることに繋がった。

 ブログを書いて開示するということは、世界に自分を発信しているわけで、この長い経験から、すでに羞恥心も忘れてしまったほど、世界と自分がつながっている意識はない。が、現実は、私の知らない多くの方が日本や、日本以外の国に住まわれている人々に見られている。ところが、『週刊すわ』は、現実には不特定多数の読者さんが、たまたま町内の知人であったり、諏訪湖の反対側の友人であったりする。私にとって、この発刊は、見知らぬ人にリアルな私を教えることになるのだ。恥ずかしい。いや、ホント、恥ずかしかった。

 7月26日『週刊すわ』のトップに4段を使ったアップの写真と、1段を使って私の「ひとものがたり」が展開された。インタビューは、発刊2週間ほど前に、約3時間だった。ここに紹介された「私」は、シルバー世代が感化されて、生き方に何かのヒントでも与えられるかもしれない、という記者さんの願いが込められた文章となった。

 インタビュー後、この記事の原稿を読ませてもらった時点で、うるうるした。この涙は、自分の苦労が実ったという感激の涙で、今まで誰からも労をねぎらうような言葉をもらったことがなかっただけに、一気に自分を褒めてあげたい気持ちに駆られた。パン作りの苦労話を誰かに話したくなって、noteに走り書きをした。記者さんも登場するため、彼女にこの手記をメールで伝えた。彼女もうるうるしたらしい。また、この手記を、『週刊すわ』と一緒に、パンの販売店である諏訪湖Marcheさんに備えて、お客さんに読んでもらったらどうか、と提案を受けた。

 いやいや、そうなると、もっともっとこの私を自分が売り込む話になる。恥ずかしい。

 言われる通りにやってみた。ここで我を張るモノじゃない、と自分を戒め、恥ずかしさを払拭して、やっとの思いでやってみたのだった。

 『週刊すわ』で紹介されたのは、人物だったが、パンを買い求めるお客さんで諏訪湖Marcheは一週間ほど、ドタバタしたそうだ。「八百屋なのに、野菜や果物には目もくれない」と、おやっさんが嘆いた。確かに宣伝効果は大変なものだと思った。毎日、パンの増産に追われ、本当にクタクタだった。

 さて、『週刊すわ』さんとはこれで終わらなかった。私自身を書いてもらうということで、このブログの事にも触れて記者さんには話してあったのだが、いつの間にか覗かれていたのか、五万とある料理を世の中に知らせないのは、もったいないというのである。五万はないけど、三千近くはあるとは話すと、この宝庫を世に知らせましょうということですぐに、9月の特集の見開き全ページで扱うという話が決まった。後で知ったのだが、特集記事などの扱いも含めて、編集会議でプレゼンテーションを行い、編集会議で承認され、初めて記事の依頼を出すそうで、このお膳立てはすでに済ませてあるということを知った。段取りも速い。

 「アイデア料理」というタイトルが付き、私の構想のとおりに原稿を編集してもらった。とても素敵なデザインで、嬉しくてしかたがなかった。信濃毎日新聞社でピカイチの編集者さんがデザインしてくれたページだと聞いて、流石、プロのお仕事だわと感心した。しかも、このデザインをベースに、年に4回の料理特集記事をお任せしたいという話になった。

 この年にして、世の中にデビューするとは、驚きである。ブログで自分で勝手に世の中にデビューするのとはいささか違う。他者が広めたいということなのだ。言い方は変で、わかり難いかもしれないが、私から私が飛び出してしまうことなのだ。まな板の鯉でも良かったが、そうともいかず、一応、私が原稿を担当するというのに等しい。

 さて、本題に入ろうと思う。料理のレシピも長く中断していたが、このようなチャンスを頂き、『週刊すわ』の読者さんの喜ぶ顔を浮かべると、書かずにはいられなくなった。古いレシピでも、ブログから引き抜いて十分対応できると、当初は思っていたが、今回、原稿を書き直したほうが良いと感じた理由に、日々の料理手順などが更新しているからだ。シンプルになってきたとも言える。

 というわけで、少しずつ、暇に任せてレシピをエントリーして行こうと思う。

 今日は、とてもシンプルな材料で、ナスのトマト煮をご紹介します。

Photo_20190909040101

 ナスの旨味は、蒸し焼きや蒸煮でその醍醐味が、味わえるのではないだろうか。ナスの水分を閉じ込めて蒸し焼きにすると、じわっとその甘いとろっとした汁がなんとも美味しい。夏の真っ盛りのナスは瑞々しく、秋ナスは水分が凝縮されて身がしまるため、とろみがまた一段と甘くなる。どちらのナスでも、この料理にはピッタリだと思う。諏訪では、朝夕がもう少し肌寒くなる頃のナスが美味しいかと思う。夏にナスの木がくたびれてしまうと、収穫を忘れられてぶら下がっている、あのナスだ。あれが美味しいのである。

 材料(5人分)

 ・ナス・・・5本
 ・完熟トマト・・・1個(400g~500g、なければ缶詰のカットトマトを代用)
 ・豚粗挽き・・・250g
 ・塩・・・小さじ1
 ・こしょう・・・適宜
 ・オレガノ・・・小さじ1(無くても可)
 ・オリーブオイル・・・大さじ1

 作り方

Photo_20190909040001

 ① ナスは、3箇所ほどピーラーで皮をむき、ヘタは残してガクは、周囲をぐるっと丸く切り取る。
 ② トマトはヘタを取り除き、粗みじんに切る。
 ③ ボールで、豚粗挽きと塩、こしょう、オレガノを混ぜ合わせる。

Photo_20190909040002 Photo_20190909040003

 ④ 深めの平鍋(中華鍋も可)を中火にかけ、オリーブオイル大さじ1を全体に伸ばして①のナスを時々転がしながら焼き色をつける。
 ⑤ ④のナスを横において、縦に包丁で割り目を入れれ、③の豚肉を5等分し、手に平で軽く長細く握ってナスの割り目に詰める。
 ⑥ ナスを取り出した鍋をそのまま使って②のトマトを広げ、⑤のナスを並べ、初めは蓋をして、豚肉の表面が白っぽくなるまで中火で煮る。

Photo_20190909040004

 ⑦ トマトの煮汁が好みのとろみになるまで煮込んで出来上がり。(⑥と⑦の煮込みは合計で30分ほど)
 ⑧ 取皿にナスを移し、残りのトマトの煮汁をナスにかけて召し上がれ♪

料理のかんどころ

 豚の粗挽きが入手できなかったら、豚こまを包丁で荒く叩くと良い。粗挽きか叩き肉の方が断然、肉の味が良い。肉のつなぎは塩だけ。塩が肉のタンパク質を溶かしてつなぎの役割をする。
 トマトの煮汁が焦げそうなら、途中で水を少々足すと良い。

 

☆早速、まゆさんの食卓から情報が寄せられました。☆

Photo_20190916040201
「今晩の夕食に、畑のナスで作ってみました♪☺️
粗挽きひき肉初めて使いましたが、美味しかったです。」

| | コメント (0)

2015-08-06

Stuffed Calamari(イカの詰め込みトマト煮)

 お暑うございます。そして、久しぶり。
 娘の次女の心臓には先天的に欠陥があり、一歳を過ぎたら手術をするというのでこの4月、一歳には少し届いていなかったが手術をした。手術は無事に終わったが、静養するために年子の上の子を連れて娘達親子との同居が始まった。昨年の夏にオーブンしたパン屋も順調に暇があり、これが幸いして、家事と育児補助の毎日が続いている。今日は、その娘家族が定期チェックで手術を受けた病院に行っているため、つかの間の休養というところだろうか。しかし、暑い。
 暑い夏でも料理は適当にこなさないとならない。畑のトマトは最盛期を迎えているし、知り合いからも毎日のように沢山野菜をいただく。結果、キッチンの隅は山のようなトマトの笊がいつもおいてある。こんなにトマトが収穫できるとは予想だにしなかったため、ベランダにはミニトマトが孫達のいつでも摘めるおやつ代わりに植えられ、これまた鈴生りになって待っている。
 ということで、詰め物をしたイカのミニトマト煮を作ってみた。イカを輪切りにしてトマトソースをパスタにかけてみたら、これが絶品だった。残った詰め物は、翌日、スライスしたパンに乗せ、モッツアレラチーズを散らしてトーストしたら、これもまた絶品だった。考えてみると分量はかなり大雑把だったけど、残ったものは別の料理に生まれ変わるため、多めに作ったら良いし、このソースが美味しいので、パスタやピザにも生まれ変わる。思いつきにしてはなかなかいいなぁと思うのでここで簡単に紹介しておきたい。

Img_2867

 中の詰め物は、家の冷凍庫に残っていたBBQ用に串刺ししたイカ下足や飯蛸、つぶ貝(全て下茹で済)を刻んで使ったが、シーフードミックスという便利な冷凍品もあるので、代用できると思う。貝類も、私はつぶ貝を使ったが、浅蜊などの冷凍むき身もあるじゃないか!ね、そういうことでいろいろ応用できると思う。
 ミニトマトを使ったけど、これは、そもそも味が凝縮されていて美味しいのです。当然、完熟!煮込むと酸味の角がなく、イカのスープの邪魔をしないと思った。もちろん普通のトマトでも良いし、缶詰のでも良いと思う。

Img_2868

 イカは肉厚で、そこそこ大きいヤリイカがいいと思う。
 ハーブはなくてもいいけど、丁度、庭で育てているので、バジルを枝ごと2、3本放り込んで香りを出した。乾燥バジルはこの際、やめた方がいい気がする。アレて、甘い香りが抜けて枯れ葉の香りに感じてどうしようもない。私は。の話だけど。
 ということで、材料はイカ2杯分なのだが、かなりアバウト。味の決め手は詰め物とイカ、トマトの自然の組み合わせ。味付けは、塩と胡椒。どこかでチーズ風のコクを感じさせるのが腕の見せ所で、パルメザンチーズが一役買っている。

材料(大人3~4人分)

  • ヤリイカ・・2杯
  • ミニトマト・・1kg
  • バジル・・2~3本
  • 白ワイン・・半カップ
  • 水・・半カップ
  • シーフードミックス(イカ下足・蛸・つぶ貝)・・300g
  • パルメザンチーズ・・半カップ
  • パン粉・・半カップ
  • にんにく・・2片
  • 鷹の爪・・1個
  • オリーブオイル・・半カップ
  • 塩・胡椒・・適宜
  • 竹串か楊枝・・2本

作り方

  1. ミニトマトのヘタを取り、さっと熱湯にくぐらせ、皮を剥く(湯剥き)。
  2. イカの下茹で用に、鍋で水を沸かす。
  3. イカの胴体から足を引きぬき、目玉やくちばし、吸盤などを掃除し、イカの軟骨を抜いておく。
  4. 2のお湯が沸騰する前(70度くらい)に、3のイカと下足の色が少し変わる程度に下茹でして(爆発防止)笊に取る。
  5. シーフードミックスを荒いみじん切りにし、にんにくは包丁の背で潰す。
  6. 鍋に分量のオリーブオイルから大さじ2ほど取って中火にかけ、シーフードミックスとにんにく一個をよく炒める。
  7. 6の具材から水分が十分出たら1のミニトマトを3~4個手で潰して加え、続けてパルメザンチーズとパン粉を加えてしっとりまとまるまで炒めて火から下ろす。
  8. 4のイカに7を詰め込み、最後に下足の付け根部分を胴体に差し込んで楊枝で止める。
  9. 鍋で残りのオリーブオイルと残りのにんにく、鷹の爪を炒め、8のイカの両面を色よくソテーし、白ワインと水を加えて蓋をし、しばらく蒸し焼く。
  10. 続けて残りのミニトマトtバジルの枝葉を全て加えたら30分ほど蓋をして弱火で煮こむ。
  11. 最後に塩と胡椒で味を整えて出来上がり♪

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2014-08-21

省エネひき肉コロッケそれと近況などちょっと

 久しぶり。
 nifのココログ管理画面に向き合うのは何ヶ月ぶり、という気がする。こちらのブログは、ブログのタイトルの通り、レシピだけにしようかといつか思ってそのままになってしまっていた。毎日料理は作って食べるものの、レシピで紹介するに至らないのが何とも気になっていた。そんな中、暑い毎日と格闘するような料理は避けているし、無意識的に、加熱時間や材料もシンプルになっている気がしている。なんかこう暑いと、みんなは何を毎日食べているんだろう、どんな料理をしているんだろうとか気になる。Twitterで拾ったBBC記事にも省エネで、シンプル料理を取り組むいくつかの料理を紹介していて(参照)、何か、簡単で美味しく、暑くならない料理はないかと考えるに至った。
 私の場合は、出来合いのものを買ってきてなんでも海苔巻きにするみたいな発想(参照)はないけど、料理を部品のように考えた時、部品ごとの味付けや料理法で作り置き、組み合わせて完成品にしたらどうかというのはいい考えだと思っていた。キッチンに長い間立って作業するのは暑い。冷蔵庫のスイッチが入っているというだけで暑い。揚げ物?とんでもない!汗だくになる。などなど、もろもろが浮かぶと料理する気が失せてしまうのはちょっと止めて、部品作りからやってみた。で、出来上がったのはひき肉入りのコロッケ。

Cmanjp_20140819074708

 

これは亜風なんだけど、一応コロッケと呼んでいいと思う。丸揚げしたコロッケのようなしっとり感はないけど、マッシュポテトに牛乳などを加えてしっとりさせるとイイ。また、ひき肉がぼそぼそしないよう、仕掛けがしてある。作り方はこんな感じ。
 低温でゆっくり煎るように炒めながら、色が変わって火が通り始めたら多目に塩を入れ、オレガノをたっぷり入れ、すっかり色が変わったらさらに火を弱めて、水溶き片栗粉を加えてひき肉にコーティングするだけ。冷ましてタッパーに移して冷蔵保存すると、二週間は保つ事ができる。かなり塩気を感じるくらいの味付けが何かと後で重宝すると思う。

Cmanjp_20140821022431

 

このひき肉だけど、レタスやきゅうり、スライスオニオンなどを適当に切ったところに、これまた適当量のひき肉を混ぜ、レモン汁を絞りかけるだけで簡単にサラダができる。しかも、ひき肉効果でリッチで美味しい。ひき肉の片栗粉がレモン汁を吸ってそこここに散らばっているので、淡白な野菜の中で宝石の粒のように輝いた味がする。ホント。お試しあれ。

Cmanjp_20140821032307

 

ついでに、ヨーグルトににんにくを少しすって混ぜたものと、パンの耳をこんがり焼いたクルトンがあれば、このサラダにトッピングすると完璧に手抜きじゃない料理に変身する。因みにこのヨーグルトソースをきゅうりにつけて食べるとトルコ風。というか、ギリシャでもいいけど的な食べ方になる。

Cmanjp_20140821032343

Img_2301

 次に衣。コロッケの衣と違う点は、パン粉にハーブ入りの塩を混ぜて味がしっかり付いている点と、出来合いのフライドオニオンを潰して混ぜ、低温(160度15~20分)でローストしてある。そのため、衣がめっちゃ美味しい。オニオンリングが好きな人なら想像してみて欲しい。この組み合わせは美味しいに決まっている。

Cmanjp_20140819074756

 最後に組み立て。これらの部品がまず揃っているのが条件で、適当な量のじゃが芋の皮を剥いて茹でる。芯まで茹で上がったらお湯を払ってじゃが芋を潰す。組み立て時間はせいぜい10分で、好きな大きさ、形に整形したら味付けパン粉に放り込んで手で軽く押さえながらパン粉をまぶして出来上がり♬
 参考までに、今回作ったパン粉とひき肉の分量をどうぞ。

味付けひき肉

  • 豚ひき肉・・500g
  • 塩・・大さじ1
  • オレガノ・・大さじ1
  • 片栗粉・・大さじ2(同量の水で溶く)

味付けパン粉

  • パン粉(乾燥)・・カップ3
  • ハーブ入り塩・・小さじ2
  • フライドオニオン・・大さじ2

 ところで、何かと書かずにはいられない私ということで、時事問題や経済問題、音楽には関心もあり、気軽に「note」という場所に書いてはいる。試していると言ったらよい段階かもしれないけど、使いやすいのでここよりもそっちに書くことが多くなった。多分料理はこちらで、他のことはあっちという分け方になるかと思うけど、どんなところか関心のある方はどうぞ。
 もう一つ、近況なんだけど、ついにパン屋さんのオーナーになった。勝手に自分で始めて一人でやりくりするのでなんでもやるんだけど、このブログのパンのカテゴリーでもいくつか紹介しているパンもどんどん進化しているこの頃だ。なんか、多くの人に喜んでもらえるのなら、パン屋さんを始めても邪魔じゃないかなという程度の規模。と言いながら、ネット販売も考えていて、その準備をコツコツ始めているが、全面的に紹介できるほどではないので今日は近況ということでお知らせした次第。
 何から何まで手作りの準備で、その過程が楽しい。工事がやっと終わったばかりで、看板もやっと先週にできた。木彫りなんだけど、お店の名前は私のニックネームから。
 ではでは。

Cmanjp_20140821040911

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2013-06-24

ギリシャのムサカ風ナスのファルシ-下準備15分、オーブンで10分の簡単料理

Cmanjp_20130624062451

 今日は、長ナスの肉詰めオーブン焼き。焼き上がったナスは大変やわらかくふっくらと甘く、フレッシュトマトの酸味とベシャメルソースが絡んだ茄子の甘みがとても美味しい。
 実は、ネーミングにちょっと困った料理で、ギリシャに多いムサカという料理にヒントを得ているが、マッシュポテトとチーズを重ねてオーブンで焼いたわけではない。でも、材料の組合わせや料理方法はそっくりで、簡単。
 繰り抜いたナスとひき肉、玉ねぎをナツメグの香りをつけて炒めてベシャメルソースでまとめた具を詰め、トマトとチーズを載せてオーブンで焼いただけ。所要時間は、オーブンで10分焼く以外は15分くらい。焼いている間に付け合せやサラダなどの準備ができるので、短時間でささっと豪華な食事が用意できるので大変お薦め。
 また、ナスは油と相性が良いせいか、揚げ物や油炒めになりがちで、つい、カロリーを取り過ぎてしまうため、低カロリーに抑えてレシピを考えてみた。ベシャメルソースでまとめる具が少し足りなかったため、冷凍の冷ご飯(押し麦入り)を加えて嵩増ししたが、ご飯の代用に、市販のスイートコーンやベジタブルミックスなどの野菜を加えれば、不足を補うこともできる。

Cmanjp_20130624062333

 それでは忘れないうちにレシピを書いておくことにしよう。

材料(2~3人分)

  • 長茄子(25cm)・・2本
  • 豚ひき肉・・100g
  • 玉ねぎ・・みじん切り大さじ3
  • ナツメグ・・小さじ1
  • バター5g
  • 塩・・小さじ1
  • 胡椒・・適宜
  • ご飯・・軽く茶碗に1杯
  • トマト・・中型半分
  • ミックスチーズ・・40g
  • 小麦粉・・大さじ1強
  • 牛乳・・150cc

作り方

  1. 長茄子のヘタを切り落として縦に2つ割りにし、皮から5mm内側に包丁の先端を差し込んで周囲に切り込みを入れ、スプーン等で身を皮から剥がす。
  2. 繰り抜いた身を1cmの粗みじんに切る。
  3. フライパンに分量のバターと玉ねぎのみじん切り、ナツメグを一緒に中火で炒める。
  4. 玉ねぎがしんなりして透き通ったら2のナスのみじん切りを加え、半分くらいの嵩になるまで水分を飛ばしながら炒める。
  5. 次にひき肉を加えて炒めて塩と胡椒をし、肉の色が変わったら火から下ろして牛乳で小麦粉を溶いて全部加える。
  6. 弱火にかけてよく混ぜ合わせながらとろみがついてブツブツしてくるまで炒め、冷ご飯を加えて分量調節する。スイートコーンなどを代用でも可。
  7. 1で繰り抜いた茄子に6の具をぴっちり詰め、薄く半月に切ったトマトとチーズを乗せる。

Cmanjp_20130624062412    8.  230度にオーブンを余熱し、オーブンペーパーに茄子を乗せて約10分焼いて出来    上がり♪

※ 茄子の周囲のガクだけ切り揃え、ヘタは切り取らなくてもそのまま食べても美味しい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012-07-25

冷たい味噌汁レシピのつもりが、いつの間に教師の話になった

最近、テレビのコマーシャルで見た「冷たいパスタ」「冷たいお茶漬け」「冷たい○○」。世の中はなんでもアリになってきたのだね。夏は、なんでも冷たくして食べるのが今ごろの趣向らしい。団塊世代の上になると、暑い時こそ熱いお茶だというものあるみたいだ。節電ムードが昨年の夏以来漂っている結果として、何でもいいから涼しく過ごそうと知恵を絞るのは当然だろうと思う。大飯原発再起動にまつわる反対運動をよそに、政府は、再稼働に踏み切った。節電15%という話がつい先達てまで言われ、デフレ不況が続く日本の暑い夏に、業界は、どうやってしのぐのかが商戦となり、コマーシャリズムに踊らされているのを自覚しながらも、日本人て優しい。皆に優しい。どうしたら涼しく過ごせるか、叡智を寄せ合い、それを皆で共有するなどの結束力には優れている。これもみな、助け合いの精神が支えている現象なのだろうな、すごいな。

最近、イジメ問題がニュースを賑わしている。生徒が自殺に至るまで、いったい何が追い込んでしまうのか。いろいろな理由を聞く。行政が悪い。教師がイジメに気づかない。調査が徹底していない。生徒同士が見てみないふりをするのが良くない。教育委員会が生徒を守ることに徹しない。家庭環境が良くない。など、こんなところだろうか。極論して、例えば、これらの問題が全て改善されて準備万端整ったとしたらイジメはなくなるだろうか?そんなことはない。そもそも、イジメが起こらない子ども社会などあり得ない。言葉を変えると、自己主張を子どもに止めさせることはできない。なぜなら、それは形を変えた育つ力が源になっていることであり、人格形成の上で、他人と価値観をぶつけ合う姿であるとも言えるからだ。またそれは、幼い子供が砂場で小競り合いをするのと全く同じで、それを端から止めさせてきた結果、後から発露したとも言えると思う。育つ力が正常に働く子どもほど砂場の雪辱は後々まで残り、小学生くらいになると少しエスカレートしたものに変わる。ここで指導上教師が割って入り、周囲の友達までもが寄ってたかって阻止しようとし、当然ながら、やっと出てきた自己主張の芽をまたしても摘まれてしまう。そして、中学、高校へ進むと、子どももやや知能犯となり、隠れた場所でこっそり派手にイジメとしてその鬱積した鬱憤を弱い者にぶつけるようになる。

遠い昔の、あの砂場あそびでの喧嘩を止めさせた親から始まり、何十倍もの難関を突破したエリートと呼ばれる挫折なしの教師がそのアカデミックさを発揮して「イジメはいけません」バリで子どもの前に立ちはだかる。また、新人教師には上が(教頭や校長)、「問題だけは起こさないように」と、圧力をかけるのである。この話は実話だよ。息子の新人担任が子どもをハンドルできずにパニクっている時、泣いて愚痴をこぼされたのは母である私だ。だから、慰めたよ。と言っても「よくやっていると思うよ。私ならそんな職場なら、とっくの昔に逃げ出しているよ。」と、言っただけなんだけど、なんだか元気になっちゃっただけ。

「新人教師は子どもから洗礼を受けるんですよ。そこから這い上がる力こそが大切なんです。」って、既に学級崩壊したクラスの副担が他人ごとのように新人の指導にあたっていた。その新人さんは、通勤拒否になってしまったし。

皆、自分の正しさで、正しい行いをしているのだろうけど、じゃーどうして自殺する子どもを増やしてしまっているのか?

はっきり言って、イジメが始まるとそれまでの仲良しは離れてしまうのだよ。まきぞいにならないための自衛本能だから冷たい奴らだといくら恨んでも、自分がその矛先なったらどうだろうかと仮定すると、仕方がないなと思う。むしろ、自分に関わったために一緒にイジメられる側になどなって欲しくない。遠くで「ごめんね」と言えず、目を背けているのがその証拠でしょう。だから、イジメの対象に一度なったら避ける事はできない。蛇に睨まれたカエルにしかなれないのである。こんな時、教育委員会が出てきてどうする?仮にその場でイジメを止めさせても、その子どもに鬱積した思いは払拭できないで残ってしまう。そういう子ども達がいい大人になって、「誰でもいいから殺したかった」などいう理由で通り魔と化すのかもしれない。最近、そんな風に思うようになってきた。そう考えてみると、社会から跳ね出された犠牲者とも言える。砂場あそびで自己主張を咎められたため、どこかにそのはけ口を求めて。自己主張という行動は、誰もが必ず通る道なのだと思う。

いささか話が飛んでしまったが、子どもに元気がない時、親ならどうしたのかな?とそっと理由を聞いてみようかと思ったり、ちょっと気をつけて様子を見てみようかなとなる。いや、最近の親は忙しい人が多くて、子どもの変化に気づかなかったり、関心が薄れてしまったということも聞く。教師なら、生徒の様子が違って見えるのは、給食時の食欲や目線、休み時間誰と一緒にいるか、下校時は誰と帰宅しているかなどで、生活の変化は測り知ることはできる。おかしいと思ったら、しっかりした子どもに様子を聞くなど、いくらでも察知する機会はあると思う。そこで、マニュアルの通りに指導するのではなく、子どもを励ますことってとても大切。私はそれで救われた。

私を見てくれている人がいる!そう思えただけで励まされたものだった。イジメが、たった一人の愛で救われるとしたら、イジメの起こっている現場である学校という屋根の下で、自分を見ていてくれると教師に安心できればどれほど心を瘉すか、また、通学する勇気をもらえるかと思う。また、逆に、いじめる側の生徒にも、なぜ、虐めたくなるのかをとことん聞くと、寂しかったと、泣いて訴えるという子どもが多い。こんなことがなぜ私に言えるかというと、教師でも親でもない立場で中高生と関わった時の経験からだ。教師に相談できず、親にも言えない子どもの聞き役のようになってしまった時だった。時には、教師の愚痴聞きもした。その心に寄り添う人がいることが救いになるのであればと思ったものだった。

ついて出てくる気持ちのままに書いたが、昨日、「米国で一番優れた先生」(参照)にちょっと触発されたからかな。アメリカの試みは確かにすごいと思ったし、日本でも地方からノミネートされた、いわゆる人気先生を集めて一位を決めるというイベントに野田首相が先頭をきって楽しんでいるとしたら、そんな姿は夢のまた夢になりそうに思った。日本だったら、天皇から頂く勲章が関の山だろう。と、そんなことを思っていても前が塞がってしまう。教師叩きなどの趣味もない。これは、誤解なきように前置くけど、教師の資質はいかにアカデミックであるかよりも、子どもを愛して止まない気持ちと、子どもがいろいろなことを乗り越えて育っていくのを見届ける生き証人なのだという喜ばしい職に就いているという誇りのような気持ちを持ち合わせていることが大切だと、いつもより少し声のトーンを上げてここに記しておきたかった。

Photo

さて、頭が少し冷えたところで、冷たい夕顔の味噌汁なんていいよ!とちょっぴレシピっぽいことを書いて締めようと思う。どうしても夕顔じゃなければダメというものでもない。冬瓜でもいい。

3cm角くらいに切りそろえて、冷めた昆布と鰹の出汁でゆっくり火を入れて行くだけ。塩分は一日6gをキープすると癌予防になると最近知った手前、ちょっと言い難いけど、夏場は、汗をたくさんかくこともあり、少し塩分が多い方が旨いと感じる。しかも、キンキンに冷たくして頂く味噌汁なので、やや濃い目の味がいいかもしれない。でも、これも好みの問題なので、味見しながら好きな濃さでいいかも。

煮立ったら、中火以下で5分ほど煮て火を止め、味噌を加えて蓋をしてそのまま粗熱が取れるまで冷まし、冷蔵庫でさらに冷たくする。お椀に注ぎ分ける時、青みにみょうがや大葉をきざんで散らすとぐっと美味しくなるよ。今日の画像は、ほうれん草の刻んだのに切り胡麻を混ぜただけ。

冷たい夕顔が、お腹の中をスーッと降りて行くのが分かる。三つくらい食べると、体のほてりが収まるのが分かるよ。

材料(6人分)
昆布と鰹の出汁・・1㍑
夕顔・・300g
ほうれん草・・少々
切り胡麻・・大さじ2
信州味噌・・適宜

冬瓜の冷たいスープ実は、前に「きんきんに冷やした冬瓜ととうもろこしのスープ」(参照)で、洋風スープを紹介している。とうもろこしがたっぷり入った、まさしく夏のスープ!夕顔で代用しても美味しい。こちらもお薦めです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011-07-29

夕顔の話でも-夕顔と鯖の旨煮

E5a495e9a194e799bd2

 夕顔というとせいぜい花のことか、源氏物語に登場する「常夏(ナデシコの古名)の女」の事を思い出すくらいだろうか。これで源氏物語がでる人は読書好きで、日本史にも詳しい人かもしれない。まさかに、あの干瓢(カンピョウ)がそれだと私は、思わなかった。干瓢料理と言えば、巻き寿司には欠かしたくないあの細長い煮物が多いかな。因みに、すし屋さんのレシピまでここにはあるよ☞参照。あの甘く醤油煮したものが、からからに乾燥した白い紐からできていることを知らない人だって多いはずである。自分で料理しなくても出来合いで済ませることも多くなった近頃では、こういうことは珍しくないし、知らないからと言って恥でもない。だが、ここ諏訪で、夕顔が干瓢の原料だということを知らないのは、恥ずかしいことかもしれない。それくらい干瓢がこの土地と密接な関係にあると思っても良いと思う。

20030905yugaoyaoya

 夕顔がこの諏訪に多い理由は、寒天や高野豆腐、塩丸いかなどと並んで保存食文化の流れだと思う。周知の通り、長野県には海がない。代わりに山ばかりである。夏場に収穫した野菜などを乾燥させたり塩漬けにして保存し、野菜の少ない冬用に何とか蓄えようと、このような文化が盛んになったのだと思う。それが、今でも続いているのは、手製は他と比べようもないほど美味しいのが理由ではないだろうか。野菜の自然の味が、素朴な味付けで生き返ってくるようで、気持ちも満たされるのが嬉しい。また、どんなに不恰好なできばえの野菜でも、自分で耕した土が育てた野菜は可愛いものである。

Img_1508077_54407889_1

 偉そうな言い方をしているが、これもここ数年、自分で野菜を育てるようになって初めて実感が持てたというものでお恥ずかしい限り。
 さて、あの細長い干瓢を作るからには、実が沢山ないとできないわけで、どれ程の大きさを想像されるだろうか。聞いて驚くなかれ、今まで見た中で一番大きなのは長さが80cmくらいであった。太さは、大人の大きな手を三つ広げて囲む位、と言えば想像つくだろうか。これが、ごろごろと畑に転がっている風景は、壮観な眺めであることは言うまでもない。
 作り方は、2~3cmの輪切りにして、種の入っている綿のようなふわふわした部分まで、包丁でりんごの皮むき要領で薄切りするだけである。これがかなり長く続くのは、あの干瓢を想像してもらえば分かるとおりである。これを日陰で乾燥させれば出来上がる。手製の干瓢が食べられることはかなりの幸せ者で、自家製を食べてみたいと話すと、ご近所から直くに届くのでありがたいものだ。
 それで、まだ話しがある。夕顔とは干瓢にするだけのものとばかり思い込んでしまったのも恥ずかしいお話しで、実は、いろいろな料理で味わえる。ここでは、スープ(参照)や炒め物(参照)、蒸し物(参照)料理などで紹介してきた。夏場の瓜なので、水を沢山含んでいるため火が通りやすく、ツルンとした喉越しには感激する。夕顔と似て、冬瓜もその喉越しが楽しめるが、収穫時期は夕顔よりもやや遅い。真夏の冷たいスープは、夕顔でも楽しめる。

P7280001

P7280002

 今日は、揚げ焼きの鯖と一緒に煮込んだ料理にしてみた。当初はここでレシピを紹介するつもりはなかったが、作りながらおいしそうになってきたため、黙っては入られなくなったのがこのエントリーを書くに当たっての経緯である。だから、美味しい。

4rnqg 2mdho
 鯖の切り身に片栗粉をまぶして香ばしく揚げ焼きにし、炒めた夕顔と一緒に煮込んだ料理でだけだが、味のポイントは、鯖のコクのある出汁と夕顔の甘みで、これだけで十分味が引き出せる。オクラを加えて最後に軽く醤油で香り付けする程度で出来上がる。時間があれば冷めてから冷蔵庫で冷やすと、なんだかビールや冷酒のおつまみにもなると思った。酢を加えて煮込んであるので、嫌味のないさっぱり感がとてもよかった。是非、お試しあれ。

材料

  • 夕顔・・300g(皮をむいて種を出して150g)
  • オクラ・・6本
  • 生鯖・・三枚下ろしの半身
  • 塩・・小さじ1
  • 片栗粉・・大さじ2
  • 水・酒・酢・・各半カップ
  • 醤油・・大さじ1
  • 生生姜・・みじん切り大さじ2
  • 鷹の爪・・1本
  • 細葱・・適宜

作り方

  1. 夕顔の皮の緑色の部分を剥いて中心の種の入っている綿の部分も取り除き、3cmほどに切って水にさらす。
  2. 鷹の爪の種を抜きとり、生姜をみじん切りにする。
  3. 鯖の骨を抜いて2cm幅のそぎ切りにし、片栗粉をまぶして余分な粉を叩き落とす。
  4. フライパンに大目の油を引いて中火で3の鯖の皮目を下に並べ、両面を香ばしく焼く。
  5. 4のフライパンの油を払って大さじ1ほどの油を引き、1の夕顔の水気を切って鷹の爪と一緒に炒める。
  6. 油が回ったところで水、酒、酢を加えて蓋をし、夕顔が透き通るまで約5分煮込んで火を一端消して余熱で火を通す。
  7. 夕顔がすっかり透き通ったら夕顔の上に3の鯖を並べて生姜のみじん切りと醤油を加えてさらに5分煮込む。
  8. 片栗粉が余っていたら水で少量の水で溶いて加え、とろみ付けにする。
  9. 味が馴染んだところで鍋を振って上下を軽く返して器に盛り付け、細葱を刻んで一振りする♪

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010-09-26

ゴーヤのふりかけ:あっさりとした佃煮風

Food_61

 夏の終わりに畑に取り残されそうなると言えば、瓜。兎に角諏訪というところは漬物好きな土地柄ですから、年間通していろいろな漬物がお目見えします。漬物好きな年配のお宅では漬ける野菜も自前の畑のものです。年齢と共に、漬物にも贅沢になるように思いますが、今日は、その畑の残りの瓜は瓜でも苦瓜。ご近所の畑から頂いたゴーヤです。
しかし、せっかく頂いたのに困った。ゴーヤ料理に幅がなく、先日も中華風旨煮(☞レシピ)の思いつきで目先を変えたばかりです。しかも、空気がここで冷たくなってきたせいか、ゴーヤの表面がごわついてい色も濃く、かなり歯ごたえがありそうです。ここで思いついたのがふりかけなのです。長く煮詰めてしまうので、苦味はほんの少し残る程度で丁度よい感じに出来上がりました。
 作り方は佃煮と似ていますが、味は薄めでサラサラとしています。醤油の塩気よりも甘さの方が強く感じますが、こればかりは好みで調節するしかないのです。但し、今日の調味料は既に配合した自家製調味料で、ここで人気のある「割り下」(☞レシピ)と酢だけです。甘くなく辛くない味付けができますが、途中味見をして好みで砂糖や醤油のどちらかを足すと失敗がないと思います。すき焼きの甘辛さをイメージされるとよいです(☞レシピ)混合比は、醤油:醤油100cc:味醂100cc:砂糖大さじ6を火にかけて砂糖を溶かし、200ccだけ使用します(多目に作って冷蔵庫保存=万能調味料)。

Food_60

 また、具と調味料の割合は、全体量に対しての比率なので、全体の重さが問題にリます。従って、具は好きなものと組み換えて楽しむことができます。今日使用したゴーヤは、比較的水分が少ないので、逆に良く味が染み込んだように思いました。

材料

  • ゴーヤ・・800g
  • 小女子(または、かちり)・・140g
  • 鰹節・・40g
  • 炒りゴマ・・20g
  • 割り下・・200cc
  • 酢・・100cc

作り方

  1. ゴーヤは立てに割って種を取り出し、5mm幅で切り、熱湯に15分浸けて固く絞る。
  2. 鍋に割り下と酢を煮立たせ、1のゴーヤを煮る。
  3. 煮汁が半分以下になったら火を止めてゴーヤを笊に掬い取り、一旦冷ます。
  4. 残った煮汁を沸騰させて再度3のゴーヤを戻し入れ、焦がさないように煮切る。
  5. 最後に小女子、鰹節削り、炒りゴマを混ぜ合わせる♬

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010-09-20

豆腐と丸茄子のスパゲッティー:豆腐と丸茄子のソテーのリメイク

P9130009

P8240006

 今年はバジルが沢山葉をつけてくれたので、思いのほか沢山のバジルソースができました。お陰で冷凍庫には所狭しとトマトや豆類、ソース類で一杯です。暑いのには閉口しましたしたが、日照が長くて野菜が良く育ち、味が乗ったおいしさが際立ちました。特にバジルソースは絶品で(☞レシピ)、焼いた豆腐や茄子につけるだけで上等のオードブルで(☞レシピ)、今年の夏は本当に良く食べました。先日、少し多くおかずがあった日にこの豆腐と茄子のソテーが残り、翌日これをどうしようかと考えて作ったパスタです。昨日のお昼にも作ったのですが、ここで紹介しておこうと思えたので書くことにしました。
 食べやすく切った豆腐と茄子のソテーとパスタを一緒に炒めただけなので、レシピと言うほどたいそうなものではありませんが、我が家のように少人数では、豆腐一丁をソテーしてしまうと食べ残すことが気になって、作るのをやめようかと迷います。これは、どちらの家庭でも同じ悩みではないかと思います。

P9130008

 今日のレシピは、残ることを全く心配しないで思いきって豆腐一丁をソテーし、切った豆腐の枚数分の茄子のスライスを同様にソテーします。これを交互に並べたオードブル風の一皿をまず味わいます。そして、残ったら翌日はパスタ、という流れになればこのレシピが少し役立つかもしれません。
 残り物を使ったレシピの紹介のつもりですが、どちらかというと、バジルソースを作って豆腐と茄子のソテーを食べてもらいたい意向の方が強いかもしれません。
 とても簡単ですが、一応レシピも添えておきます。

材料(二人分)

  • スパゲッティー・・160g
  • 豆腐と茄子、トマトのオリーブオイルソテー☞レシピ
  • 残りもの・・1/3
  • 塩・・小さじ1/2
  • 胡椒・・適宜
  • 茹で汁・・100cc
  • オリーブオイル・・小さじ2
  • バジルソース・・適宜

作り方

  1. 鍋にお湯を沸かしてスパゲッティーを袋通りに茹でる。
  2. その間に同時進行で、豆腐と茄子のソテーを食べやすい大きさに切る。
  3. フライパンにオリーブオイルを引いて2を炒め、軽く塩と胡椒で炒める。
  4. 麺が茹で上がる直前に茹で汁を3にとってのばし、笊に上げた麺の水気を切って一緒に炒め合わせる。
  5. 麺が馴染んできたら味を調えて皿に盛り付け、バジルソースを回しかけて出来上がり♬

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010-09-15

甘塩銀鮭の切り身と夏野菜の包み焼き:カボナータのバリエーション

P9120006

 料理にバリエーションを生み出す時に私が意識していることは、出来上がった料理が新鮮な印象を与えることです。見た目が違うことや味付けの意外性が話題になるだけで、その料理は成功と言えます。その時は唯一私も嬉しいと感じるときです。今日のバリエーションは、この夏殆ど冷蔵庫に毎日のように常備して食べていたカボナータ(☞レシピ)と鮭の包み焼きです。

P9120003

 鮭は何処にでも売っている甘塩の銀鮭の切り身ですから、超手ごろな食材です。この鮭に細かく切り刻んだカボナータとチーズをのせて包み、オーブンで焼くだけですが、包みを開けて食べるということが既にわくわくすることです。とても豪華な包み焼きに変身しました。

P9120001

20070811052609_2

 鮭の扱いで注意したいのは、切り身では鱗を下ろしてないので、蒸し焼きだと口の中に不愉快に残ることもあります。そこで裏技です。家庭菜園用ではありますが、バーナーで鱗だけを焼きます。焼けた部分がめくれてくるまで10秒ほど当てているだけです。この下処理をするとしないでは出来上がりがまったく違います。
 また、甘塩の鮭は、本当にありがたいほど丁度よい塩加減なので味付けはしません。そのまま細かく刻んだカボナータをたっぷりのせ、ミックスチーズを散らして包み込みます。

P9120004

 今日のカボナータは、茄子、ズッキーニ、パプリカ、トマト、きゅうり、にんじん、玉ねぎでした。この材料も夏場に採れるその時々の野菜なので、特に珍しいものでもありません。総じてあり合せの野菜と手ごろな甘塩鮭の切り身だけで作る包み焼きです。
 ※間違って途中までアルミホイルを使用したため、説明と画像に矛盾がありますが、最終的にはクッキングペーパーで包んでからオーブンで焼いています。

材料(2個分)

  • 甘塩銀鮭の切り身・・2枚
  • カボナータ・・300g
  • ミックスチーズ・・60g
  • クッキングペーパー・・33cm×25cm×2枚

作り方

  1. 鮭をアルミホイルにのせ、バーナーで鱗を焼く。
  2. カボナータを2cmほどの大きさに刻む。
  3. クッキングペーパーに1の鮭をのせて2のカボナータをたっぷりかけ、チーズをのせたら封をする。
  4. オーブン、またはオーブントースターの温度を230度に予熱し、10~15分焼く♪

| | コメント (2) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧