花帽(もやし炒め卵の布団かけ):シンプルなもやし料理第二弾:中国版クレープのルーツ?
ウーさんの単純がうれしい北京のおかずで、以前から気になっていた料理があります。「花帽」(P43)といって、もやし炒めに、卵焼きを帽子に見立てて乗せた料理のことです。ウーさんは、この卵焼きをアレンジして、黄身と白身を別々に流し込んで焼いて、ツートーンカラーの布団にしてみたと紹介しています。これが、中国の青島に住む知人が、向こうで流行っている煎餅菓子(中国版クレープ)だと教えてくれた焼き方に似ているのです(☛参照)。
何か関係でもあるのかと調べてみると、野菜炒めの上に帽子のように焼いた卵焼きをのせる料理で「合菜戴帽」と言う料理とウーさんの言う「花帽」という北京の名物料理が似ています。もしかしたら同じ料理なのかもしれません。もともと「花帽」というのは、中国人がかぶる帽子のことですが、中国版クレープとウーさんが紹介しているホゥアツァイガイペイ(卵の布団)のルーツは、花帽なのか?な。これが気になって仕方ないのです。(困った性分です)いつか、中国にルーツ解明の旅にでも出ないといけません。
日本で食べられている中国料理というのは、日本人向けに姿や形、質を変えてあると思いますので、本来のものがどういうものなのか分からなくなってしまうのですね。前にここで紹介した四川料理のエビチリに使うケチャップにまつわる話として、陳 建民さんの事に触れましたが(☛参照)、日本人に合うように改善した事が、実は、中国料理の伝統的な料理方法や調味料の本来の姿が伝わらなかった原因でもあります。本来の食文化や歴史が知られること無く、姿を変えた中国料理(いえ、この場合は、中華料理と言うべきか)になっていることが、勿体無いことだと思いました。
歴史は、暗記ばかりのつまらない教科としてすり込まれた感が強く、面白みを持ったことがありませんでした。いまだに教科としてはそう思うのですが、歴史を辿る番組や、人が興味深い部分を楽しそうに語るのを見ているのが好きで、それって、歴史が好きだということなんですよね。中国四千年の歴史の紐を解いてゆくのがワクワクしてきます。それにしても、昔すり込まれたものというのは、なかなか払拭できないものです。
もやしの布団掛けは、ヘルシーなもやしをふんだんに食べられる、とてもシンプルで美味しく、手軽に作れるおかずとしてお勧めです。ちょっと雑な食べ方ですが、白いご飯にお醤油を回し掛けて、卵の布団を箸で適当な大きさに切って、もやしごとそっくり乗せて頂くのは、庶民の好きな食べ方かな。というか、うちは大好きです。オリジナルはもやしだけのようですが、足すとすれば韮が一番合います。味付けは、ベーコンと塩、胡椒だけというのが、また素晴らしく、お弁当箱にそのまま直行です♪
中国版のベーコンとえば、「咸肉」と言って、醤油や塩などで味付けした肉を干したものがあります。私は、ベーコンよりも簡単だと思って作りますが(☛レシピへ)、今回は、これをベーコンの替わりに使用しています。ウーさんも中国に住んでいたら、きっと干し肉を使うのではないかと思いました。
うっかりしていましたが、第二弾と言うからには、第一弾があるわけで「もやしと豚肉の蒸し鍋」は☛こっち
材料
- もやし・・1袋(300g)
- 卵・・2個
- 干し肉・・4枚
- 塩・・小さじ1/4
- 胡椒・・適宜
作り方
- もやしの根と芽を摘み取り、水で洗って笊にあげておく。
- 卵の白身と黄身を分けてボールに割り入れ、それぞれ良く撹拌する。黄身の方には、水大さじ1/2を加えてのばす。
- ベーコンを2~3mmの幅に短冊に切って、鍋でカリカリになるまで炒める。
- 3にもやしを加えて炒め、胡椒をふり、塩を味付けして皿に盛る。
- 同じフライパンをきれいにして、油を薄く塗り、2の白身だけ、先に薄焼きにして、固まったら黄身を回し掛けて蓋をして蒸し焼く。
- 4にかぶせて出来上がり♪
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