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 前回の闘牛物語は、目をつぶられた方も多かったでしょう。すみません。お口直しに、華やかで奥深いフラメンコの世界にご招待します。


 せっかく1ヶ月滞在なので、フラメンコのレッスンも受けようと考えていました。


 私が門をたたいた学校は、マドリッドいやスペインで有名なフラメンコ学校 “アモール・デ・ディオス(Amor de Dios)”、サンタ・イサベル通り(C / Santa Izabel)にある市場の2階に居を構えています。


 階段を上ると正面にこの看板。


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 そして、左にあるドアを開け中へ入ると、廊下には往年のフラメンコダンサー(Bailaores)から、現在活躍中のダンサーの写真やポスターがぎっしり貼られています。手前のポスターに“La Truco”と書かれているのが見えますか? 今回私が受けた先生の名前です。


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 ここにはたくさんの先生がいて、いろんなクラスかあるのですが、私のレベルで1週間でもできるのが彼女のクラスでした。前に受けたことがあるので、少し安心。このクラスをとるに至っては、マドリッドにいたとき知り合った日本人が「体使いを中心にするからだいじょうぶ。」と言って、勧めてくれたのです。彼女もマドリッドへ来た時は必ずこの先生のクラスをとっています。今回、初日に偶然、彼女がクラスに来たんですよ。でも、もう次の日に帰国ですって。2年ぶりにあったのに、残念!


 時期によって日本人もクラスにいるのですが、今回は、イビザで働いているプロの男性ダンサーとか、見るからにダンス歴の長い素敵な人ばかりで、圧倒されていました。でも唯一勝てることは、時間の正確さでしょうか。見てください、このレッスン場。開始5分前、誰もいませんよ。開始時間、先生登場、後、続いて生徒が入ってきます。時間にはルーズなスペインです。


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 二人目の先生は“ジャラ(Yara)”。どこかで聞いたことありませんか?2004年、私が初めて通い始めた“エル・オルノ”のフラメンコクラスの先生です。今回は個人的に“アモール・デ・ディオス”の部屋を借り、5日間ブレリアス(Bulerías)の簡単な振付を習いました。いつかお見せする時が来るでしょう。


 その時に、金曜日の夜、彼女の舞踊団“Sin Fronteras”がフラメンコショーをするので見に来てと言われ、Anaと行くことになりました。しかし、問題あり。ショーの始まりは11:30過ぎ、終わるのは夜中の1:00近くなります。そうなると家に帰る手段がありません。マドリッド市内なら、ナイトバスが出ているのは知っていました。でも、まさかエル・エスコリアルまでは・・・・と思っていたのですが、あるのです。金、土曜日はモンクロア発1:30、2:30、3:30、・・・・5:30最終のナイトバスが。夜遊びにはもってこいの国ですよ。


 フラメンコショーが行われるのは、“La Reja”まだオープンして少ししか経ってないようです。部屋の写真と先生を挟みパチリ。


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 残念ながら予定していた日はお客さんの入りが悪く、次の週に延期になりました。その代わりメンバーの生演奏で全員セビジャーナスを踊り、その後、オーナーのパソ・ドブレのご披露でお開き。私たちは2:30のナイトバスに乗り、無事家に戻りました。


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 そして、翌週同じ店でのライブ。ジャラと生徒さん達です。 
 

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 私たちは再びナイトバスのお世話になりました。


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2010.06.30 Wed l 最近の出来事 l COM(0) TB(0) l top ▲
 闘牛って好き嫌いありますね。


今回の旅行では、後から合流するはずだったSaraは、「絶対見たくない!かわいそう!」と言っていました。でも1ヶ月一緒にいてくれるAnaは2年前にセビージャでせっかく入場券を買い、闘牛場の中にはいったのに、大雨の後でコンディションが悪かったため中止。見ることができませんでした。だから、「今回はなんとしても見たい!」と心に決めていたのです。


大なり少なり、街には闘牛場(Plaza de Toros)があり、マドリッドやセビージャなどの大きな町には、素晴らしい闘牛場が設けられています。他の町では普段は広場ですが、シ-ズンになると闘牛場に代わるところもありました。


 私はと言いますと、昔は旅行中よく訪れました。旅行していた時期が夏祭りの真っ最中。各地で闘牛(Corrida de Toros)が行われているのです。3人のマタドール(Matador)が各自2頭の牛を相手にするものと、馬に乗って行われる騎馬闘牛を見ました。後、マドリッドに住んでいた頃はテレビ放送されていましたから、ハラハラ、ドキドキしながら家で見ていました。


今回はAnaのたっての要望。私たちが見に行ける日は、唯一4月4日(日)だったので、さっそくチケットを買い、スペイン最大の闘牛場マドリッドの“ラス・ベンタス(Las Ventas)”へ。


 地下鉄2号線“ベンタス(Ventas)”で降り外に出ると、目の前に立派な闘牛場が飛び込んできます。早くも入口は人でいっぱい。当日券の窓口にもたくさんの人が並んでいますよ。


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 中に入りましょう。きれいに整地された砂場(La Arena)。あれ? 観客者は思ったほど多くない。

  
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 ファンファーレが鳴り、パソドブレの曲に乗って、闘牛士入場です。今日のパンフレットを見ると、闘牛士の名は、“Daniel Luque”だけ、一人で6頭の牛と向かい合うのでしょうか? こんなの初めてです。


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 さて、1頭目の体重と牧畜業者の名前が書かれたプラカードが出てきました。570㎏!

はてさてどんな牛でしょう?


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 まず、闘牛士は表がピンクで裏が黄色のカポーテ(Capote)をあつかい、牛の気性やスピード、癖を見抜きます。牛の目にはこのカポーテがどのように映るのでしょう? 


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 次に、馬に乗ってピカドール(Picador)が登場します。槍を牛の首につき、適度に牛の力を奪う役目です。

 ピカドールの乗っている馬を見てください。入場行進の時、目隠しはされていませんでしたが、今はされています。耳には綿が詰められているそうですよ。馬の胴体にプロテクターもされていますが、牛が思いっきり突進してくるのですから、たまったもんではありません。この日も、1回馬が倒れ、ピカドールがほり出されました。


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続いて、バンデリジェロ(Banderillero)が飾りのついた銛を2本持ち、牛につき立てます。牛の注意を自分に向けるため、「ホー!ホー!」という声が聞こえ、打ち込んだ後、牛とのかけっこも見られます。


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 マタドールが剣と赤いムレ―タ(Muleta)を持ち再度登場。猛突進してくる牛を体すれすれにかわし、一連の技をみせます。


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いよいよクライマックス。とどめをさすポーズ。 そして、牛の死“真実の瞬間”と言われます。


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 残念ながら、一発では仕留められず、痛々しい牛を見ることになりました。

 
 最後に、仕留められた牛はラバにひかれ、観客の拍手の中を退場します。

 
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 この日はセビージャ生まれ、21歳の若い闘牛士が6頭、約2時間、 休憩もなく闘牛を行いました。ご苦労様でした。


闘牛終了後、闘牛士を始め、助手として働いた仲間たちは、互いに健闘を称え合い、胸を張り退場していきます。


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 牛の血がついた闘牛士の“光の衣装”は、まだ明るさの残る闘牛場で輝いて見えました。


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2010.06.18 Fri l 最近の出来事 l COM(0) TB(0) l top ▲
 サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアルで、セマナ・サンタ(Semana Santa)2010に遭遇。


 さて、セマナ・サンタとは、3月下旬から4月上旬、イエスの復活を祝う復活祭前の1週間の事。スペインにある多くの催事の中でも、この1週間は最も重要なものといえる。この時期、街中には、キリストの受難や慈悲、聖母マリアの悲しみを表現した彫像を乗せたパソと呼ばれる山車が出る。悲しげなメロディにのって進む信心会ごとの山車は、厳かな気持ちにさせられる。


 パソの主な構成は、各信心会の旗を先頭に、その後をマントや円錐形の頭巾などで身を包んだ人々が続き、そしてキリスト受難のシーンを再現した彫像を乗せた山車、最後に楽隊が続く。(NHK放送の番組案内文より抜粋)


 まさにこの説明文にあることを、私たちは目の前で体験できました。特に4月2日(金)24:00に行われたViernes Santo(聖金曜日)。 Procesión del Silencio(沈黙の行列)をここで紹介します。


 行進の出発予定時刻は24時なので十分時間はあります。まず、聖週間のため広場に特設された露店をちょっと覗いてみましょう。


キティちゃんはどこに行っても人気者。


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 温めたり、冷やしたりして使うアロママフラー。健康用品販売中


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 時刻は10時。周りが暗くなってきました。見学に来たおばあさんと冷たい石のベンチに座り、よもやま話をしながら、待つこと2時間余り。そろそろ楽隊の音色が遠くから聞こえてきました。


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 第1パソ。山車の上には花で囲まれた厳かなキリスト像。


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 信心会の旗を掲げるはだしの人。キリストの苦しみを共有しているのでしょう。


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 自らの十字架を担ぐキリストと鞭打たれるキリスト。


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 頭巾をかぶる人の中には子供たちもいます。サントスも小さい頃、このように歩いたそうです。


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 張り付けの刑と母マリアに抱かれるキリスト。子を亡くした母の悲しみはどんない大きなものか・・・

  
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 天に召されるキリスト。


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 透明の棺に横たわるキリスト。


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 涙にむせぶマリア。特にスペインではマリア信仰が根強いです。


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 ゆっくりと行進は続き、最後の山車が楽隊の悲しげな音とともに、修道院の方に去って行きました。


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 まるで冬のような寒い夜。この寒さの中で行列を見守る人々の心の中に、深い信仰心が宿っていくのでしょう。私たちは寒さに震えながらもここに集えた喜びを感じ、家路につきました。


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2010.06.07 Mon l 最近の出来事 l COM(0) TB(0) l top ▲
 さて、これからしなくてはならないことは、まず銀行でお金をおろすこと。それからスペインの携帯電話復活、4月の定期券購入、食料品の買い出しとたくさんありますが、1日でこれらすべてを片付けるのは容易なことではありません。以前の経験で、それぞれの個所で時間がかかるのは目に見えていますので、あせらず翌日に繰り越すこともあると考えて、行動開始。


 サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアルの町を歩くのは初めてなので、私が使っているBBVA銀行の場所を探さなくてはなりません。聞く人聞く人みなさん親切で、銀行の見えるところまで案内してくれたのです。


 銀行の窓口で、通帳とパスポートと引き出し金額を提示。にこりともしない行員さんが、一言「Firme, aquí.(ここにサインしてください。)」。無事生活費を手に入れることができました。


 次に、行くところは携帯電話屋さん。2年前まで使っていた携帯の充電は完了しています。後はプリペードタイプの携帯なのでお金を入れるだけなんですが・・・・これからがひと波乱です。


 携帯電話屋さんにて、

 店員①:「2年も経つのであなたの電話番号は使えない。“Locutorio”へ行き、新しい電話番号を手に入れること。」


 教えてもらった、“Locutorio”にて、

 店員②:「ここではできないので、向かいにある店に行ってください。」


 続いて、別な“Locutorio”にて、

 店員③:「中国製のカードがあるので、入れてみましょう。駄目だ!かからない。次のはどうかな? やっぱりだめだ。新しい電話を買うんですね。」


 最後に、初めの携帯屋へ。結局新しい携帯電話を買うことになりました。電話を手に入れるまでの所要時間2時間。疲れました。


 家に帰ってから“Locutorio”の意味を辞書で調べたら、“電話ボックス”のことでした。

 インターネットカフェとしても使われています。


 そう大きな町ではないので、行ったり来たりしていると、道を覚えます。ここで、町の様子を紹介します。


 町から見える修道院(Monasterio)


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 街路樹のある通りと坂道の町並み。


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 サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアルのバスステーション(La estación de autobuses)。マドリッドのモンクロアまで55分、約15分間隔で出ています。とても便利です。


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 市場(El mercado)の入り口と中央階段。


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 修道院を見ながら、町はずれの王子様の公園に行きましょう。


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 案内板と真直ぐ続く散歩道。


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 王子の宮殿に到着。庭には桜の木(?)がありました。


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小鳥たちのさえずりを聞き、木々を見ていると、自然に溶け込んでしまいます。


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2010.06.03 Thu l 最近の出来事 l COM(0) TB(0) l top ▲