グッド・ドクター (第1話/初回15分拡大・2018/7/12) 感想
フジテレビ系・木曜劇場『グッド・ドクター』(公式)
第1話/初回15分拡大『最高にピュアな小児外科医誕生! 幼き命を守るために闘う医師たちの感動作』の感想。
なお、原作の「グッド・ドクター」(脚本:パク・ジェボム 制作:KBS)は未見。
湊(山崎賢人)は幼い頃、兄の勧めで医師を志し、旧知の司賀(柄本明)が院長を務める総合病院の小児外科でレジデント(後期研修医)として働くことに。司賀から、湊が「自閉症スペクトラム障害」でコミュニケーション能力に問題を抱える一方、驚異的な記憶力を持つ「サヴァン症候群」だと聞いた副院長・猪口(板尾創路)らは難色を示すが、司賀は条件つきで受け入れを認めさせる。そして夏美(上野樹里)は湊の指導医を任され…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:「グッド・ドクター」(脚本:パク・ジェボム 制作:KBS)
脚本:徳永友一(過去作/刑事ゆがみ、海月姫) 第1話
大北はるか(過去作/刑事ゆがみ、好きな人がいること)
脚本協力:LiLy(過去作/恋仲、好きな人がいること)
演出:金井紘(過去作/信長協奏曲) 第1話
相沢秀幸(過去作/隣の家族は青く見える)
音楽:得田真裕(過去作/アンナチュラル、正義のセ))
主題歌:androp『Hikari』(image world/ZEN MUSIC)
難しい役を個性的な解釈で演じた山崎賢人さんに天晴!
対人関係や言語での障害、特定分野での能力を持つ「サヴァン症候群」の男が一人前の小児外科医となるまでのヒューマンドラマのようだ。
まずは、主演の山崎賢人さんが素晴らしい。ここ最近多くの作品に出演し、各作品で彼なりの解釈で演じる登場人物が魅力的なのは承知しているが、本作のようにあまり感情を強く表現しない難しい役どころを、これまで古今東西の俳優が演じて来た 「サヴァン症候群」とは、また違った味わいで演じて「青年・新堂湊」を魅力的な男に魅せた。
ほぼ、これだけで本作を見る価値はあるって感じ。これ、2015年に放送された山下智久さん主演の連ドラの名作『アルジャーノンに花束を』を観た時の感覚に似てる。主人公の魅力が物語をけん引していく理想的な脚本と言うことだ。
虚と実のバランスが絶妙で、自然にドラマの世界に惹い込まれた
そして、演出的に見ると、これがまた良く出来ている。現実味と虚構のさじ加減が絶妙で、リアルにし過ぎると見ているだけで肩に力が入り過ぎるし、作り物過ぎると興ざめしてしまうのだが…
そこを「そりゃぁ、普通ないでしょ」といった “テレビの中の出来事” らしさをちゃんと残しつつ、俳優らの演技と美術セットや小道具や持ち道具(例えば、自筆の絵とか)の作り込みで “本物らしさ” も描いたことで、自然にドラマの世界に惹き込まれた。
更に褒めれば、第1話で、且つ15分拡大しているのに、間延び感は全く無く、「一話完結」の面白さと「連ドラ」の楽しさを見事に融合させた。
懸念材料は、脚本が原作の "縛り" に影響を受ける可能性
1つ懸念材料があるとすれば、原作(韓国ドラマ)があることだ。原作があると、どうしても脚本等に “縛り” が生じてしまう。オリジナル脚本なら自由に書けるのに、“縛り” があるから方向性すら決められてしまう可能性がある。第1話で、ここまで良く出来たのだから、是非とも “縛り” に縛られない作品になって頂きたい。
あとがき
全く期待をしていないかった作品ですが、医療ドラマ好きもヒューマンドラマ好きも満足させる作品になるような気がしました。
それと、まさき君の母を演じた安藤聖さんが良かったです。テレビを見ていた多くの病気の子どもを持つ母親に希望を与えたのではないでしょうか。まっ、このことはサヴァン症候群の男を演じた山崎賢人さんにも言えることですが。
とにかく、脇役のキャスティングの良さは、これまた連ドラの名作『アンナチュラル』に通ずるものがありますね。次回にも大いに期待します。
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