ブランドにどれだけファンが付いているかを示す「NPS(ネットプロモータースコア=顧客推奨度)」。日経ビジネスは10業種を対象に1万人規模の消費者調査を実施。均一価格ショップのNPSも調べた。
「デフレの申し子」として勢力を拡大してきた“100均”。しかし最近では、価格帯を300~1000円程度に広げた「均一価格ショップ」を目にする機会が増えてきた。今回の調査でも上位3つを占めたのは価格帯が高めのブランドだった。
■連載のラインアップ(予定)
・謎の家電量販・デンキチ 売上高60倍のヤマダに勝つ接客
・社員数130人の「チョーヤ」、梅酒を極めてNPS調査部門トップ
・王者・楽天ポイントに全方位で挑むSBI 巨大経済圏に風穴開ける
・ヘアケアNPS首位「スカルプD」 芸人CMから緻密マーケに転換
・Amazon、オフィス通販でNPS首位 DXでアスクル超え
・ヤマハのイヤホン、NPSでソニー超え 自主回収からの逆転劇
・びっくりドンキー、朝食でもハンバーグ ぶれない戦略でNPS首位
・100均より300均 NPS首位スタンダードプロダクツが売る価格以上(今回)
・LINEMO、携帯プランでNPS連続首位 シンプルさ貫き支持
1位になった「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」は100均の「ダイソー」を展開する大創産業(広島県東広島市)が2021年に立ち上げた新ブランド。店舗網は3年間で約100店舗にまで拡大した。税込み110~1100円の商品を約2000アイテム展開しており、そのうち約7割が330円だ。
グローバル運営本部グローバル運営企画課の安部亜弓氏は「毎日消費するものより、長く使える商品を求めるお客様が増えてきた」と立ち上げのきっかけを話す。SDGs(持続可能な開発目標)や環境に配慮した商品への需要も高まっており、そうしたニーズに応えられる新たな業態の展開を決めた。
使い捨てや買い替えのニーズに応えるべく低価格を追求してきた100均とは異なり、商品の色味やデザインの統一感に気を使っている。複数アイテムをそろえたくなるような商品開発も重視しており、「新生活のタイミングや家族分の購入など、まとめ買いするケースが非常に多い」(安部氏)。
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