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アスパラガスと鶏もも肉の炒めもの


 アスパラガスの旬もそろそろ終わりです。私の大好きな野菜の1つです。いかようにしてもおいしくいただけますが、今回は中華風に炒めものにしましょう。
 アスパラガスは、私は必ず国産のものを使います。輸入モノはスジがあったりしてもひとつ良くありません。スソをちょっと切ってゆでます。野菜はあと青ネギを用意しました。
 さて、アスパラガスの相方は鶏肉につとめてもらいます。この時は胸肉を使いましたが、今回はもも肉を使いましょう。
 食べやすい大きさに切ったもも肉を炒めます。その時八角もいっしょに炒めると中華らしいいい香りがします。ゆでたアスパラガスを加えます。味つけは塩と酒だけです。最後に青ネギを加えてさっと炒め合せ、水溶き片栗粉で軽くとろみをつければできあがりです。
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トラキチ酒場せんべろ屋 6月29日

「おう、久しぶりやな」
「せーやん、どうしてたんや」
「ちいと忙しいてな」
「あ、みっちゃん。久しぶり。ビールくれや」
「ワシもや。生大。あてはハムカツとズリ」
「ワシはドテと餃子」
「しかし、阪神、リーグ再開で、心入れ替えてミスせえへんのんとちゃうんか」
「そやな2回に5点も取られたんじゃしんどいわな」
「青柳が取られたんは3点ぐらいで、あとは糸原のミスがきっかけやな」
「打つ方も近本梅野が元気ないな」
「糸井ひとりががんばとるけどな」
「大野ごときにおさえられとるようじゃあかんな」
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海鮮中華ちまき


 中華ちまきはうまい。もともとは台湾料理だが、和風にアレンジしてもうまいし、具も豚肉がメインだが、牛肉にしても、ぼっかけもいける。
 で、今回は海鮮もののちまきにした。タコとエビが具のちまきにした。作り方と他の食材はこれと同じ。うん。豚肉のちまきに比べて、海鮮の方がさっぱりとしてて、これはこれでうまい。

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とつぜんSFノート 第114回

 
 第13回星群祭は1986年7月27日に行われた。会場はいつもの京大会館。この時の星群祭は、いつもと違う特異なモノとなった。テーマが「幻想としてのSF」ゲストが、植島啓司氏、風見潤氏、高梨久氏、東雅夫氏、堀晃氏、眉村卓氏、渡辺恒人氏、という例年の星群祭に比べて異質な顔ぶれとなった。SFプロパーの人は風見氏、堀氏、眉村氏の3人で、あとの植島氏、高梨氏、東氏、渡辺氏の3人は他のSF関係のイベントでは、まず、お目にかかれない人たちだ。この第13回星群祭は実行委員長村上栄次氏の意向が強く反映された星群祭といえよう。
 第13回星群祭当日の様子は、レポートも残っていなし、小生の記憶も薄れていて、ここに記すことはできない。
 この第13回星群祭の4日あと、1986年8月1日の日付で発行された星群62号は、この星群祭の準備と並行して編集された号。「幻想とSF」が特集。だから第13回星群祭と星群62号はメディアミックスで展開していたわけだ。
 星群62号の内容は「恐怖・不条理・ゲーム・存在論ファンタジーをめぐる雑想」なるエッセイを山本弘が書いている。
 山尾悠子私論。やはり幻想小説といえばこの人にふれないわけにはいかない。そして日本の幻想小説のジェダイマスターといえば泉鏡花。その泉鏡花の幻想小説・戯曲の索引を載せた。
 それから32年。その山尾悠子が「飛ぶ孔雀」で泉鏡花賞を受賞した。星群62号は32年後を予言したのかな。
 あと、アンケートを実施した。設問は、
「幻想文学とは」
「海外の幻想文学ベスト5」
「日本の幻想文学ベスト5」
 伊藤典夫、大宮信光、岡部宏之、岡本俊弥、紀田順一郎、児島冬樹、柴野拓美、仁賀克雄、水鏡子、高井信、巽孝之、田中光二、田中芳樹、野阿梓、星新一、森下一仁、矢野徹、夢枕獏、横田順彌、渡辺恒人の各氏から返答をいただいた。

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雨の夜の客

 カラン。カウベルが鳴った。ドアが開いた。店のなかの空気が少しだけ動いたようだ。
 男が入ってきた。カバンを肩からかけている。手に傘を持っている。先客はいない。入り口の傘立てに傘を入れる。
カウンターに座る。右から3番目の椅子だ。カバンを肩から外して足もとに置く。
 背中がゆれた。少し息を吐いたようだ。肩が濡れている。雨が降っていたようだ。後頭部の髪に白髪が目立つ。
 マスターがタオルを手渡した。そのタオルで肩を拭く。ここはアーケードの中だから、かなり強い雨だったのだろう。
 男は肩と背中を拭いたタオルをマスターに返す。おしぼりが置かれた。手を拭く。
 男は軽く手を上げた。マスターはこくりとうなずいた。後ろの棚からラフロイグを出して、テイスティンググラスに50cc注いだ。ラフロイグのボトルに栓をして棚に戻した。
 コト。テイスティンググラスをマスターが男の前においた。アイラ島の香りがする。グラスを手に持ち、傾ける。鼻をグラスに近づける。口をつける。ラフロイグを口の中でころがす。飲む。
 アーケードに当たる雨の音がかすかに聞こえる。マスターは背中を見せて、棚のロックグラスを布巾で拭いている。男はラフロイグを飲む。
 男の手のテイスティンググラスが空になった。カウンターにグラスが置かれた。
 男は会釈をした。マスターも会釈を返す。
 立ち上がり、カバンを肩にかける。椅子を立って、出口に向かう。傘を傘立てから出す。入ってきた時より、肩の位置が少し高く見える。スコットランドのアイラ島の風がかすかに流れる。カラン。カウベルの音がする。男は出て行った。雨の音がさっきよりはっきりと聞こえる。
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とつぜん上方落語 第37回 らくだ

 らくだ。砂漠にいるコブのある偶蹄目の動物のことではおまへん。人の名前や。本名ではなくたぶんニックネームでっしゃろ。
この落語に主人公のらくだは出てきまへん。噺がはじまった時には、らくだ本人は死んでおます。上方落語でも屈指の大ネタです。上方落語の大ネタといえば「地獄八景亡者戯」を筆頭に「百年目」「三十石」などがおますが、これらの噺には悪人は出てきまへん。上方落語で悪人が活躍する噺といえば「算段の平兵衛」と、この「らくだ」が代表的な噺でっしゃろな。悪人といっても算段の平兵衛は頭が良く邪悪ですが、らくだは邪悪なことはないようですな。身勝手でろくでなしで乱暴な人ですな。
しかし、まあ、亡くなった人は、どんなしょもない人でも。「惜しい人を亡くした」とか「ええ人やった」とか「なくてはならん人やった。さみしい」といわれるもんですが、この噺のらくださんほど亡くなって喜ばれるご仁はおりますまい。「らくだが死んだ。そりゃなりよりの吉報や」「え、らくだが死んだって。そりゃあええこっちゃ。赤飯炊いていわお」「らくだが死んだ。みんな喜んでるやろ」 
と、こんなぐあいでおます。なんせ、この長屋に入ってからたな賃を払おうたことがない。人から金かりたら返さん。返せとゆうたら、脅迫して追い返す。店でモノを買ったら金はらわん。ま、ようするにらくだはみんなの困りもんやったわけです。そのらくだが死んだ。良かった良かった。
ではおまへん。らくだの兄弟分ちゅう脳天の熊五郎ちゅう男がらくだを訪ねてやってきます。この熊五郎、らくだに負けんぐらいの乱暴者。たまたま居合わせた紙くず屋を使ってらくだの葬式を出そうと算段するんですな。ちなみにこのらくだの兄弟分の名前。笑福亭ではヤタケタの熊五郎、米朝一門では脳天の熊五郎というんですな。
紙くず屋さん、熊五郎に脅されて家主をはじめ長屋の衆にらくだの葬式の協力を願いに出るのですが、なんせ、あのらくだのことでおます。だあれも協力してくれません。そのことを熊五郎にいうと「しびとのかんかん踊りを見せたるで」で、ほんまにらくだの死体を紙くず屋に運ばせてかんかん踊りをさせるのですな。むちゃくちゃですわ。
と、ここまでは前半。後半は酒が入った紙くず屋さんが、だんだん目が座ってきて、胆も座って、キャラが変わって、熊五郎と立場が入れ替わります。 
らくだのろくでなし具合、熊五郎のムチャもんぶり、紙くず屋に頼まれた家主や長屋の衆の反応、そして酒が入って来てだんだん変わっていく紙くずい屋、聞かせどころの多い大ネタです。ある程度のキャリアを積んだ落語家でないとできん噺でおます。 
 
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阪神のない夜

 小生の本業は購買仕入れ。毎日、いろんなところから、いろんなモノを仕入れている。ところが、27日から月末にかけてG20にまつわる交通規制により出荷配送を停止するとの連絡が、複数の業者から入った。まったくもって迷惑千万。
 それはさておき、プロ野球の交流戦も終わった。わが阪神タイガースは、貯金を減らす不本意な結果となった。おおかたの虎ファンの見方どおり、ジョンソン不在、梅野、近本の打撃不振がその要因であろう。
 さて、これで金曜日まで、帰宅後の夜の楽しみ阪神応援はなくなった。シーズン中はウィスキーをちびちび飲みながら阪神タイガースを応援するのが何よりの楽しみである。おかげさまで、ここ関西では阪神タイガースの試合は、ほぼテレビで見られる。特に小生の地元神戸の放送局サンテレビは、なにがあっても試合終了まで放送してくれる。サンテレビに栄光あれ。
 で、金曜までの阪神の試合のない夜はどうすごすかである。基本的には読書、テレビ、上方落語である。
まずテレビ。昨夜はNHKのスイッチインタビューを観た。この番組、思わぬ人同士の対談でなかなか面白くときどき見てる。今まで、印象に残っている組み合わせは、芦田愛VS糸井重里、石黒浩VS清水みちこなど。昨夜は養老孟司と山下洋輔の対談。山下洋輔、わりと常識的な普通の人だった。養老先生は普通じゃなかった。
今夜は何を観よう。「らくごのお時間」を観るとしよう。たしか笑福亭松喬師匠の「花色木綿」松喬師匠お得意の泥棒ネタだ。
 明日の夜はDVDに保存してある落語を観る。小生、上方落語のDVDをかなり持っている。上方の落語家のほとんど、ネタのほとんどを持っているのではないだろうか。それを阪神のない時にちびちび観ている。まだまだあるから死ぬまでの娯楽は保証されているのだ。 
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故郷


監督 山田洋次
出演 倍賞千恵子、井川比佐志、渥美清、笠智衆、前田吟

 広島は倉橋島の石崎家は代々石船で生計を立てていた。精一、民子夫婦も石船で砂利砕石を運ぶ仕事をする。精一が船長で民子が機関長。島に小さな段々畑を持っているが、石崎家の家計は石船が稼いでいる。
 石船。ガット船というほどの船ではない。20トン足らずの小さな木造船である。彼らの船大和丸はかなりの老朽船。船体は傷んでいるしエンジンは不調。精一は大和丸を建造した船大工の頭領に相談。大和丸は船としての寿命が来ている。新造船を造る金はない。修理しても100万以上かかる。
 精一は悩む。弟はすでに船から降りて会社勤め。悩んだすえ、精一は尾道の造船所に面接に行く。
 石船の仕事は危険で重労働である。採石場から小さな老朽船いっぱいに石を満載して運ぶ。目的地に着いたら船を大きく傾けて石を海に落とす。海のダンプカーである。燃料代もかさむ。もうけはごくわずか。会社勤めの方が月収はいい。でも、精一はこの仕事を続けたい。先祖代々の仕事だし、海の仕事が大好き。そしてなにより倉橋島という美しい生まれ故郷を愛している。船を降りたくない。倉橋島を離れたくない。仲間には500トンの鋼船を新造して者もいる。石崎家はそんな大きな石船業者ではない。
 大和丸最後の日、精一は民子に聞く。「大きいでなんだろう。なんで大きなモノには勝てないんだ」「時代の流れってなんだろう」
 石崎家と仲の良い魚屋の松下が問う。「なんでこんないい島に住み続けることができなんだろう」
 精一の父が孫娘にいう「よく見ておくんだ。お前の生まれた島はこんなにきれいなところなんだ」 
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西宮八園虎日記 6月23日

「さすがに去年のパリーグチャンピオン西武、セリーグ最下位の阪神に3連敗しませんな」
「しかし阪神のミスエラーくせは治りませんな」
「あ、女将、今夜も日本酒」
「お、この酒なかなかいけるな」
「はい。三重県の作というお酒です」
「あては」
「はい。鮎の昆布蒸しです」
「お、竹の皮を取るとええ香りが」
「鮎を昆布ではさんで竹の皮で包んで蒸しました」
「鮎にええ味がついとる」
「使う昆布はええ昆布を使わなあきません。で、以前は羅臼を使ってましたけど、羅臼じゃ味が濃いから昆布の味が勝って、もひとつでした。で、これは利尻を使ってます」
「阪神これでなんとか貯金を持って交流戦を終えましたな」
「一時に比べて点は取れるようになりました。ピッチャーもがんばってるし、あとは守備のミスエラーをなくすことですな」
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冷しとりソバ


 夏でございます。夏はやっぱり冷たい麺がおいしゅうございます。食欲のないときでも、つるつると食べられます。そうめんやひやむぎもよろしゅうございますが、ここは、ひとつ、中華の麺といきましょう。
 まずスープです。冷たい料理は時間がかかります。熱い料理ですと、そのままいただけますが、冷たい料理は加熱してからさまして冷さなくてはいけませんでしょう。
 スープは前日に作って冷蔵庫で冷しておきました。簡単に創味シャンタン(以前は味覇を使っていたのですが最近はもっぱらこちらを愛用しております)とユウキ食品のガラスープの素で作りました。冬にラーメンを作るのなら、わたくしもちゃんと鶏ガラを煮だしてスープを取るのですが、今回はこれですませました。
 さて、鶏ささみ、とうもろこし、わかめ、香菜、青ねぎ、ゴマを用意しました。おっと肝心の麺を忘れてはなりません。わたくしもトシのせいかうかつなところがあって、食材をそろえたはいいが、肝心の麺やパスタ、小麦粉といったメイン素材を忘れることがあります。麺はイカリスーパーで売っております、玉子入り中華麺をつかいました。
 さて、これらをよおく冷したガラス鉢に入れていただきます。
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西宮八園虎日記 6月22日

岩田、良かったですな」
「はい、いいピッチングをすれど勝ち星に恵まれなかったですからな」
「これで、ちょっとは報われんではないですか」
「あ、女将、今日は日本酒が欲しいですな」
「はい。ではこれを」
「お。うまいな」
「はい。宮城のお酒で日高見といいます。雪冷えに冷やしてあります」
「あては」
「きょうは夏至なので明石のタコをやわらかく煮ました」
「どれどれ」
「明石の江井ヶ島漁協に知り合いがおりまして、タコをおくってくれました。明石のタコは夏が旬です。ほんとは半夏生にタコをたべるのですが、ちょっと早いのですが」
「しかし、阪神、久しぶりのカード勝ち越しですな」
「やっぱ、近本が塁にでて走ったら阪神は強いですな」
「ま、これでなんとか気持ち良く交流戦を追われそうですか」
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ビリヤニ

 
インドの炊き込みご飯である。お米はバスマティライスを使えば本格的なんだが、入手できなかったので、「つや姫」を使った。
まず、鶏肉の下ごしらえをしなくてはならない。タッパーかビニール袋に次のモノを入れる。ヨーグルト(無糖のがいい)おろしにんにく、おろししょうが、レモン汁、塩、ガラムマサラ、コリアンダー、チリパウダー、ターメリック、そして鶏肉。もも肉を使った。鶏肉をヨーグルト、スパイスに漬け込みマリネする。1時間は漬けたい。
玉ネギを炒める。茶色になるまで炒めよう。そこにマリネした鶏肉を入れて、しばし加熱。あとはこれをお米といっしょに炊けばいい。炊くのはターメリックを溶かしこんだ水で炊く。炊飯器を使えば簡単だが、炊飯器にスパイスの匂いが残るのがイヤな人は別の鍋で炊けばよろしい。
あとでパクチーを使うのだが、ご飯を炊くときパクチーの根もいっしょに炊けばいい味がでる。
 さて、炊けた。パクチーとシナモンステックを添えればできあがり。
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西宮八園虎日記 6月21日

「ふうーむ。やっと勝ちましたな玄白さん」
「そうですな甚兵衛さん。なんとか貯金を一つ戻しましたな」
「いままで先取点を取るけど後半に、守屋、島本、能見が打たれて逆転負けというパターンやったけど、今日は点差を守り切って勝ちましたな」
「岩崎の手柄ですな」
「そうですな。岩崎はなにかと便利使いされるピッチャーやけど、もっと評価したらあかんピッチャーですな」
「そうですな、ちょっと前の渡辺といっしょやな」
「岩崎、渡辺、鶴、もっと前なら弓長、こんな地味なピッチャーにももっと光を当てなあきまへんな」
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クロストーク


 コニー・ウィリス     大森望訳      早川書房

 豪腕。女性を呼ぶにはいささか失礼ないい方かも知れないが、コニー・ウィリスは豪腕作家だ。彼女はたいへんな腕力の持ち主である。
 EEDという手術を受ければ、なんの器具も機器も使わずに、人と意思を伝え合うことができる。テレパシーといってもいいかも知れないが、テレパシーとは少し違うようだ。ウィリスはそのへんの違いは明確には書いてなかった。
携帯電話会社に勤めるブリディ。彼女には恋人がいる。社内一のイケメンで有能エリート社員のトレントだ。トレントと心と心で直にコミュニケーションを取りたいと思い、EED手術を受けようとする。
 ところが伯母さん、姉、妹といった親族は大反対。さらに社内一の変人といわれるCB・シュウォーツもなぜかブリディの手術に猛烈に反対する。
 かような反対を押し切ってブリディは評判の名医ドクター・ヴェリックの手術を受ける。麻酔からさめると「人の想い」が直接ブリディの脳内にどっと飛び込んできた。それは最愛の彼氏トレントの想いではない。なぜトレントとコミュニケーションが取れずに、替りにこんな人の想いが私の頭に入ってくるんだ。
 と、こういうのが話の発端。こんなネタだと凡庸な作家なら30枚程度の短篇、せいぜい100枚ほどの中篇にしかならないだろう。ところが豪腕ウィリスはその腕力でもって、ハヤカワ版で上下2段組700ページの大長編に仕立てあげてしまうのだから、たいへんな腕力だといえよう。
 では、なぜ 「人の想い」が直接脳内に届く。これだけのネタでこんな大長編になったのだろう。それはそこ、ウィリス女史の得意技、ドタバタ、すれ違い、行き違い、思い違いのつるべ打ち。だいたいが、主人公のブリディがアホで鈍感。せんでもええことをして騒動を大きくする。それに社内一のおしゃべべり女「雀のスーキ」「雷のスーキ」のスーキとか、過保護ママの姉のメアリ・クレア、クレアの娘で過保護の被害者で頭脳明晰性格勝気の姪のメイブ、社内一の変人CBなどがからんでくる。
 さまざまな出来事で読者の興味をつなぐ。麻酔から覚めたブリディ。どうもおかしい。ところが執刀医のドクター・ヴェリックがどこにおるかわからん。
 そうこうしているうちに、余計な「想い」がどんどん頭に流れこんでくる。ベッドに寝てられん。病室を抜け出し院内をウロウロ。看護師さんに見つかればしかられる。ウィリスお得意の病院内のドタバタさわぎ。
 それでもなんとか退院。「雀のスーキ」に見つかりたくない。伯母や姉妹にも見つかりたくない。で、どこに車を停めよう、とうろうろ。これだけで数ページ読ませる。こんな具合で気がつけば700ページ読んでいた。恐るべしコニー・ウィリス。
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トラキチ酒場せんべろ屋 6月20日

「こら、せーやん、どないしてくれるねん。阪神、いっこも勝てんようになったやんか」
「そんなことワシにゆうてもあかん。矢野にいいな」
「しかし、まあ、なんですな。6連敗。とうとう貯金のうなってしもたな」
「ま、あれだけミスエラーすんねんから勝てんわな」
「バックでこれだけポロポロエラーすんねんから、ピッチャーはやっとたれんな」
「ほんまやな」
「大将、ビールまだか」
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