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ルパン三世 Love Theme(1984) Coverしてみた

昨年5月に初めてオンラインセッションをしてから1年以上が経ちました。今回、このブログに遊びに来てくれるMisaさん(フルート演奏家)と初コラボをしたので、そのご紹介です。

本ブログ公開済の「Love Squall」を聞いてくれていたことから、ルパン三世つながりで「Love Themeをやりませんか」のオファーで曲はあっさり決定。

Love Theme(ルパン三世)(1984)作曲;大野雄二、Vo.水木一郎
『ルパン三世 第2シリーズ(1977~80年)』のエンディングで使われていた、Love Squallと並ぶバラードの名曲。第51話までがこの曲で、第52話からはLove Squall。第2シリーズは夢中になって見ていた時期で、どちらの曲もよく覚えています。
以下、カバーを聞きながらお読み下さい。


Flute :Misa
(Yamaha YFL-891H H.J. Powell)
Gitar :Akissh
(Fender Japan Stratocaster ST-80SPL/R)
Synthsizer:Akissh(Korg Wavestation, Kawai K1v)
Percussion:Akissh(Jamstix 4)
Drum, Bass, E.Piano&Gitar Backing :BIAB
Arranged :Akissh
Composed :Yuji Ohno

まず譜面を作成しBIABで仮トラックを作る。今回は、譜面を送って頂いたので自分のコピーと照合してみる。自由なアレンジをしていきなり呆れられても困るので、大野・水木Ver.を基本に、少しアレンジを加味する程度にしましょうと確認。

オンラインセッションやバンドでは、アレンジ譜を送ってレスポンスが返ってくるのは少ない。大抵は「Akisshさんのご指定でいいですよ。」となるのですが、余り何も言われないと不安になってくる。「アレンジをこねくり回すのなどどうでもいいから、早く演奏しようよ。」と思っているのかな?と。

最初のやりとりが、「BIABは、UST(アッパーストラクチャートライアド)が鳴らせず分数コードになってしまいますが、その部分はどうしましょう?」
むむむ、これはただ者ではないな。
Misaさんのブログには、BIABで作成したクオリティの高い自作音源がアップされている。
BIABの限界を把握しているのも凄いけど、USTと分数コードの違いが気になるのはもっと凄い。慌てて送付した仮音源を確認すると、単純に分数コードで処理していたよ(笑)

今回は、リズムの決めがポイントだったのでドラムとベースはMIDIでやることにしましたが、BIABではそのシンコペーションをうまく作ることができない。ドラムとベースを両方MIDIで作るのは大変だなと思っていたら、Misaさんから、ネットにMIDIファイルが転がっていましたと連絡が入り、ベースラインはこれを利用。

実はベースのMIDI打ち込みは余り好きではない。MIDIで打ち込むより、自分でBASSを弾いた方が圧倒的に楽しいからです。でも、Gt.を練習してBs.を練習してKeyを練習していると、延々時間がかかってしまう。このあたりBIAB使いの方なので、MIDIまわりの提案も的確でやりやすい。
ドラムのMIDIトラックはほぼ自作ですが、気に入ったものが出来ました。自分はチャイナシンバルが好きなので、フィルインにはいつもチャイナシンバルを加えます。どこで使っているか聞いてみて下さい。


HongKong   2016

Misaさんとコラボを進めるうちに、大学時代を思い出した。
4年間、一緒に音楽活動をしたキーボードは無二の親友でした。

初対面の時「ちょっと弾いていいですか?」と彼がピアノの前に座る。いきなり弾いたのがタルカス。
5拍子のオスティナートからSus4が延々連続するMasまで、全曲をピックアップして弾く。実際は10分未満だったのでしょうが、生まれて初めてEL&Pを聞いた時くらいの衝撃がありました。当然、その晩一緒に飲みに行って、明日から一緒にやろうと約束する。

楽器の演奏力、音楽理論の理解度、音楽聴取歴等、すべての面で自分の3割増しの能力だったので、彼と4年間一緒にやったことで、自分は大きく成長出来たと思っています。今も、たまにライブハウスでやっているとの連絡がくる。
自分より能力のある人とは一緒に出来ない、というバンド界の掟があるので、それ以来、そんな人と一緒に演奏出来る機会は、最大限大切にするようにしています。

そんな緊張感を久しぶりに思い出しました。


HongKong 2016

1人でカバーを作成する分には、余り悩む必要がない。自分が満足すればそこで終了でいいので。でも別の言い方をすれば、自分の能力の範囲でしか曲つくりが出来ない。Misaさんからメールでアイデアが送られてくると、自分の視点との違いを感じる。上物のコードをそうとらえるのなら、ここの4小節のBassラインはGドリアンで弾き直してみようとか、1人の時には無いアイデアが出てくる。1人で適当に作って満足するといういつものルーティンが出来ないので、何とか知恵を絞りだす。アイデアをぶつけ合っていると、音楽は楽器を使った会話だ、というのが肌で感じられて楽しい。

全音源が集まってからは、一応、ミキサー兼プロデューサーを委ねてもらっているので、最終仕上げをこちらで進める。フルートは初体験なので、フルートの音を際立たせるためにEQ、コンプ処理はどうするか、ブレスノイズをどこまで入れるか等、なかなか判断が出来ない。色々と試行錯誤したCakewalk(常用DAW)を使ってのサウンドメイキングについては、長くなってしまうので次回書いてみます。

人生でやらない後悔だけはしたくない、というのが自分のポリシーなので、Misaさんと初コラボが出来てよかった。やはり人間の吹くアコースティック楽器の音は本物だ‥‥‥
(続く)
ルパン三世 Love Theme(1984) Coverしてみた<サウンドメイキング編(上)>
ルパン三世 Love Theme(1984) Coverしてみた<サウンドメイキング編(下)>
Comments
 ルパン三世
ルパン三世は見ていたと思いますが、このテーマは知らなかったです。「♪~ワルサーP38~♪」というのは覚えてますが。

フルートの音が実に自然に溶け込んでます。フルートが入ると、独特な浮遊感が出ますね。
 ありがとうございます
おはようございます。
お洒落で素敵な音源に仕上げていただき、ありがとうございます。
久々のコラボで、とても楽しかったです。
BIABもいいけれど、やっぱり人と一緒に音楽を作るのは格別ですね。
またよろしくお願いします♪
 Re: ルパン三世
こんばんわ、JK4HNN/とっとりLC575さん。
ルパン三世には、大野雄二の名曲が沢山あります。
フルートの音作りに集中したので、評価ありがとうございます。
やはり管楽器には独特の魅力がありますね。
 Re: ありがとうございます
こんばんわ、yellowmagicwomanさん。
こちらこそありがとうございました。
電脳空間でのセッションは21世紀ならではですね。

原曲が素晴らしいものは、アレンジと演奏によって何度も生まれ変わると思ってますが、
素晴らしいフルートで、これまでにない仕上がりになりました。
また新曲にチャレンジしましょう。
 フルートとのコラボ
実は「ルパン三世」は第一シリーズしか、まともに見ていないので、一番有名な大野雄二のオープニングテーマも懐かし番組特集で流れているうちになじんだというほどで、「愛のテーマ」や「ラブ・スコール」も後付けです。

原曲をあまり知らない自分からすると、ギターとフルートで奏でるAKISSHさんの演奏は、CTIのフュージョン路線の作品のようで、ナチュラル音のメロディのギター、歪ませてのリードは、いかにもという感じで見事です。

フルートのオブリガード、ハモリのリフなどもポップスの黄金パターンで素晴らしいです。
 Re: フルートとのコラボ
こんばんわ、ギターマジシャンさん。
私も、今となってはどの曲が、第何シリーズか怪しくなっているので、Wikiで記憶を掘り起こしています。
曲自体はほとんど覚えているので。
原曲をコピーしている訳ではないので、自分の好きなサウンド周辺でまとめてみた結果が今回の曲調です。

そういえば、CTIにも結構フルートが入ってましたっけ。
Miさんのフルートが入ったことで、10倍位素晴らしくなったと思います。
お聞き頂きありがとうございます。
 大野雄二さん
いいですねえ。ルパン三世第2シリーズは、宮崎駿さん担当回などいい話がいくつかあったけど、総じてアニメより音楽の方が良かったと思っています。
 Re: 大野雄二さん
こんばんわ、Bach Bachさん。
一般的には、第2シリーズは初期のピークでしょうね。
特に音楽は大人感覚で、今から考えるとジャジーなところに無意識に惹かれたのかな、なんて思っています。

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