- Date: Wed 04 08 2021
- Category: Songs2
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ルパン三世 Love Theme(1984) Coverしてみた
昨年5月に初めてオンラインセッションをしてから1年以上が経ちました。今回、このブログに遊びに来てくれるMisaさん(フルート演奏家)と初コラボをしたので、そのご紹介です。
本ブログ公開済の「Love Squall」を聞いてくれていたことから、ルパン三世つながりで「Love Themeをやりませんか」のオファーで曲はあっさり決定。
Love Theme(ルパン三世)(1984)作曲;大野雄二、Vo.水木一郎
『ルパン三世 第2シリーズ(1977~80年)』のエンディングで使われていた、Love Squallと並ぶバラードの名曲。第51話までがこの曲で、第52話からはLove Squall。第2シリーズは夢中になって見ていた時期で、どちらの曲もよく覚えています。
以下、カバーを聞きながらお読み下さい。
Flute :Misa
(Yamaha YFL-891H H.J. Powell)
Gitar :Akissh
(Fender Japan Stratocaster ST-80SPL/R)
Synthsizer:Akissh(Korg Wavestation, Kawai K1v)
Percussion:Akissh(Jamstix 4)
Drum, Bass, E.Piano&Gitar Backing :BIAB
Arranged :Akissh
Composed :Yuji Ohno
まず譜面を作成しBIABで仮トラックを作る。今回は、譜面を送って頂いたので自分のコピーと照合してみる。自由なアレンジをしていきなり呆れられても困るので、大野・水木Ver.を基本に、少しアレンジを加味する程度にしましょうと確認。
オンラインセッションやバンドでは、アレンジ譜を送ってレスポンスが返ってくるのは少ない。大抵は「Akisshさんのご指定でいいですよ。」となるのですが、余り何も言われないと不安になってくる。「アレンジをこねくり回すのなどどうでもいいから、早く演奏しようよ。」と思っているのかな?と。
最初のやりとりが、「BIABは、UST(アッパーストラクチャートライアド)が鳴らせず分数コードになってしまいますが、その部分はどうしましょう?」
むむむ、これはただ者ではないな。
Misaさんのブログには、BIABで作成したクオリティの高い自作音源がアップされている。
BIABの限界を把握しているのも凄いけど、USTと分数コードの違いが気になるのはもっと凄い。慌てて送付した仮音源を確認すると、単純に分数コードで処理していたよ(笑)
今回は、リズムの決めがポイントだったのでドラムとベースはMIDIでやることにしましたが、BIABではそのシンコペーションをうまく作ることができない。ドラムとベースを両方MIDIで作るのは大変だなと思っていたら、Misaさんから、ネットにMIDIファイルが転がっていましたと連絡が入り、ベースラインはこれを利用。
実はベースのMIDI打ち込みは余り好きではない。MIDIで打ち込むより、自分でBASSを弾いた方が圧倒的に楽しいからです。でも、Gt.を練習してBs.を練習してKeyを練習していると、延々時間がかかってしまう。このあたりBIAB使いの方なので、MIDIまわりの提案も的確でやりやすい。
ドラムのMIDIトラックはほぼ自作ですが、気に入ったものが出来ました。自分はチャイナシンバルが好きなので、フィルインにはいつもチャイナシンバルを加えます。どこで使っているか聞いてみて下さい。
HongKong 2016
Misaさんとコラボを進めるうちに、大学時代を思い出した。
4年間、一緒に音楽活動をしたキーボードは無二の親友でした。
初対面の時「ちょっと弾いていいですか?」と彼がピアノの前に座る。いきなり弾いたのがタルカス。
5拍子のオスティナートからSus4が延々連続するMasまで、全曲をピックアップして弾く。実際は10分未満だったのでしょうが、生まれて初めてEL&Pを聞いた時くらいの衝撃がありました。当然、その晩一緒に飲みに行って、明日から一緒にやろうと約束する。
楽器の演奏力、音楽理論の理解度、音楽聴取歴等、すべての面で自分の3割増しの能力だったので、彼と4年間一緒にやったことで、自分は大きく成長出来たと思っています。今も、たまにライブハウスでやっているとの連絡がくる。
自分より能力のある人とは一緒に出来ない、というバンド界の掟があるので、それ以来、そんな人と一緒に演奏出来る機会は、最大限大切にするようにしています。
そんな緊張感を久しぶりに思い出しました。
HongKong 2016
1人でカバーを作成する分には、余り悩む必要がない。自分が満足すればそこで終了でいいので。でも別の言い方をすれば、自分の能力の範囲でしか曲つくりが出来ない。Misaさんからメールでアイデアが送られてくると、自分の視点との違いを感じる。上物のコードをそうとらえるのなら、ここの4小節のBassラインはGドリアンで弾き直してみようとか、1人の時には無いアイデアが出てくる。1人で適当に作って満足するといういつものルーティンが出来ないので、何とか知恵を絞りだす。アイデアをぶつけ合っていると、音楽は楽器を使った会話だ、というのが肌で感じられて楽しい。
全音源が集まってからは、一応、ミキサー兼プロデューサーを委ねてもらっているので、最終仕上げをこちらで進める。フルートは初体験なので、フルートの音を際立たせるためにEQ、コンプ処理はどうするか、ブレスノイズをどこまで入れるか等、なかなか判断が出来ない。色々と試行錯誤したCakewalk(常用DAW)を使ってのサウンドメイキングについては、長くなってしまうので次回書いてみます。
人生でやらない後悔だけはしたくない、というのが自分のポリシーなので、Misaさんと初コラボが出来てよかった。やはり人間の吹くアコースティック楽器の音は本物だ‥‥‥
(続く)
ルパン三世 Love Theme(1984) Coverしてみた<サウンドメイキング編(上)>
ルパン三世 Love Theme(1984) Coverしてみた<サウンドメイキング編(下)>
本ブログ公開済の「Love Squall」を聞いてくれていたことから、ルパン三世つながりで「Love Themeをやりませんか」のオファーで曲はあっさり決定。
Love Theme(ルパン三世)(1984)作曲;大野雄二、Vo.水木一郎
『ルパン三世 第2シリーズ(1977~80年)』のエンディングで使われていた、Love Squallと並ぶバラードの名曲。第51話までがこの曲で、第52話からはLove Squall。第2シリーズは夢中になって見ていた時期で、どちらの曲もよく覚えています。
以下、カバーを聞きながらお読み下さい。
Flute :Misa
(Yamaha YFL-891H H.J. Powell)
Gitar :Akissh
(Fender Japan Stratocaster ST-80SPL/R)
Synthsizer:Akissh(Korg Wavestation, Kawai K1v)
Percussion:Akissh(Jamstix 4)
Drum, Bass, E.Piano&Gitar Backing :BIAB
Arranged :Akissh
Composed :Yuji Ohno
まず譜面を作成しBIABで仮トラックを作る。今回は、譜面を送って頂いたので自分のコピーと照合してみる。自由なアレンジをしていきなり呆れられても困るので、大野・水木Ver.を基本に、少しアレンジを加味する程度にしましょうと確認。
オンラインセッションやバンドでは、アレンジ譜を送ってレスポンスが返ってくるのは少ない。大抵は「Akisshさんのご指定でいいですよ。」となるのですが、余り何も言われないと不安になってくる。「アレンジをこねくり回すのなどどうでもいいから、早く演奏しようよ。」と思っているのかな?と。
最初のやりとりが、「BIABは、UST(アッパーストラクチャートライアド)が鳴らせず分数コードになってしまいますが、その部分はどうしましょう?」
むむむ、これはただ者ではないな。
Misaさんのブログには、BIABで作成したクオリティの高い自作音源がアップされている。
BIABの限界を把握しているのも凄いけど、USTと分数コードの違いが気になるのはもっと凄い。慌てて送付した仮音源を確認すると、単純に分数コードで処理していたよ(笑)
今回は、リズムの決めがポイントだったのでドラムとベースはMIDIでやることにしましたが、BIABではそのシンコペーションをうまく作ることができない。ドラムとベースを両方MIDIで作るのは大変だなと思っていたら、Misaさんから、ネットにMIDIファイルが転がっていましたと連絡が入り、ベースラインはこれを利用。
実はベースのMIDI打ち込みは余り好きではない。MIDIで打ち込むより、自分でBASSを弾いた方が圧倒的に楽しいからです。でも、Gt.を練習してBs.を練習してKeyを練習していると、延々時間がかかってしまう。このあたりBIAB使いの方なので、MIDIまわりの提案も的確でやりやすい。
ドラムのMIDIトラックはほぼ自作ですが、気に入ったものが出来ました。自分はチャイナシンバルが好きなので、フィルインにはいつもチャイナシンバルを加えます。どこで使っているか聞いてみて下さい。
HongKong 2016
Misaさんとコラボを進めるうちに、大学時代を思い出した。
4年間、一緒に音楽活動をしたキーボードは無二の親友でした。
初対面の時「ちょっと弾いていいですか?」と彼がピアノの前に座る。いきなり弾いたのがタルカス。
5拍子のオスティナートからSus4が延々連続するMasまで、全曲をピックアップして弾く。実際は10分未満だったのでしょうが、生まれて初めてEL&Pを聞いた時くらいの衝撃がありました。当然、その晩一緒に飲みに行って、明日から一緒にやろうと約束する。
楽器の演奏力、音楽理論の理解度、音楽聴取歴等、すべての面で自分の3割増しの能力だったので、彼と4年間一緒にやったことで、自分は大きく成長出来たと思っています。今も、たまにライブハウスでやっているとの連絡がくる。
自分より能力のある人とは一緒に出来ない、というバンド界の掟があるので、それ以来、そんな人と一緒に演奏出来る機会は、最大限大切にするようにしています。
そんな緊張感を久しぶりに思い出しました。
HongKong 2016
1人でカバーを作成する分には、余り悩む必要がない。自分が満足すればそこで終了でいいので。でも別の言い方をすれば、自分の能力の範囲でしか曲つくりが出来ない。Misaさんからメールでアイデアが送られてくると、自分の視点との違いを感じる。上物のコードをそうとらえるのなら、ここの4小節のBassラインはGドリアンで弾き直してみようとか、1人の時には無いアイデアが出てくる。1人で適当に作って満足するといういつものルーティンが出来ないので、何とか知恵を絞りだす。アイデアをぶつけ合っていると、音楽は楽器を使った会話だ、というのが肌で感じられて楽しい。
全音源が集まってからは、一応、ミキサー兼プロデューサーを委ねてもらっているので、最終仕上げをこちらで進める。フルートは初体験なので、フルートの音を際立たせるためにEQ、コンプ処理はどうするか、ブレスノイズをどこまで入れるか等、なかなか判断が出来ない。色々と試行錯誤したCakewalk(常用DAW)を使ってのサウンドメイキングについては、長くなってしまうので次回書いてみます。
人生でやらない後悔だけはしたくない、というのが自分のポリシーなので、Misaさんと初コラボが出来てよかった。やはり人間の吹くアコースティック楽器の音は本物だ‥‥‥
(続く)
ルパン三世 Love Theme(1984) Coverしてみた<サウンドメイキング編(上)>
ルパン三世 Love Theme(1984) Coverしてみた<サウンドメイキング編(下)>
フルートの音が実に自然に溶け込んでます。フルートが入ると、独特な浮遊感が出ますね。