二〇世紀ひみつ基地

  1. ブギの女王・笠置シズ子・秋田東宝劇場に来る

    ▼秋田に来た笠置シズ子・戦中篇 今回は戦時中に秋田にやって来た歌手・笠置シズ子のお話し。 大東亜戦争中の来秋は、昭和17(1942)年と昭和20(1945)年の少なくとも2回。笠置が独立する以前、戦前の「大阪少女歌劇 (OSSK)」および「松竹楽劇団(SGD)」時代の来訪については定かではない。 敗戦後「東京ブギウギ」「買物ブギー」などの大ヒットで “ブギの女王” と呼ばれた笠置シズ子をモデルにしたNHK朝ドラ「ブギウギ」。主役を...

  2. スクリーンによみがえる昭和39年の秋田市

    11月9日(水曜日)秋田市文化会館大ホールにて、高度経済成長期の活気あふれる秋田市を舞台とした青春映画『十七才は一度だけ』(昭和39年・大映)が無料上映される。秋田工業高校OBの秋田市職員で結成された「市役所金砂会」50周年記念事業の一環として開催するもので、すでに往復葉書による申し込みは終了しているが、余裕ある会場なので当日でも入場可能かもしれない。開場は午後6時、上映は6時半から。十七才は一度だけ解説...

  3. 小鳥のおみくじ芸・伝統の見世物

    千秋公園のお花見の露店だったろうか、子どもの頃、小鳥使いのおじさんがあやつる「小鳥のおみくじ芸」を見た。舞台はミニチュアの神社。硬貨をくちばしで受けとった小鳥が参道を進み、さい銭箱にお金を落とし、お宮の鈴を鳴らして扉を開けて中に入り、おみくじをくわえて出てくる。足でつかんだおみくじをくちばしで開封して一仕事終えた小鳥は、おじさんの手から、ご褒美の餌をもらって鳥カゴにもどる。そのかわいらしい一連の仕...

  4. 川反に怪しき“人造人間”現る!

    ▲昭和六年 新聞広告(部分) 戦前まで川反五丁目にあった映画館「演芸座」の新聞広告。 ロボット来る! 大実演 当年一歳身長八尺重量五十二貫 尖端をゆくグロレビュー 人造人間 関東大震災、そして世界恐慌を経た昭和初期、深刻化する社会不安を背景に、退廃的な「エロ・グロ・ナンセンス」の風潮が広がり、カフェーやダンスホールなどが流行。 街角にはモガ・モボ(モダンガール・モダンボーイ)が闊歩し、新聞の見...

  5. 秋田劇場に「飛び出す活動写真」現る

    大正十三年 新聞広告世界の大驚異不思議な眼鏡を通して画面実物が客席に飛出す一大大発明!映画界の大革命飛び出す活動御客様方にもれなくこの不思議な眼鏡を差上升ジェームズ・キャメロン監督の最新作『アバター』で話題になっている3D映画の原点といえるアナグリフ式立体映画が、大正十三年(1924)八月、秋田市柳町の秋田劇場にて公開された。観客は受付で片目に青セロファン、片目に赤セロファンが貼られた紙製の眼鏡を受け...

  6. 観よ!映像の驚異「飛び出す映画」秋田旭館

    ●立体映像とアブドーラ・ザ・ブッチャー 先日、秋田駅東口のアルヴェ隣に移転した、NHK秋田放送局の新会館で立体ハイビジョンの公開があった。 人間の左右の眼にあたる二台のカメラで撮影した映像を、二台のプロジェクターで暗室に設置されたスクリーンに投影し、観客は偏光眼鏡をかけてスクリーンを観る。 自然な奥行きをみせるリアルな映像は、今まで体験した立体映像を遙かにしのぐもので、とくに実際にダイビングしてい...