干支(辰)の山
毎年恒例の干支の山に登るべく、福井県内と近県にある辰・龍・竜の付く山をまとめてみました。
竜(龍)の付く山は、日本神話の罔象女神(みづはのめ)や龗神(おかのかみ)といった水神、綿津見神(わたつみ)の海神などの龍神、もしくは仏教の八大龍王(難陀(なんだ)、跋難陀(ばつなんだ)、娑羯羅(しゃがら)、和修吉(わしゅきつ)、徳叉迦(とくしゃか)、阿那娑達多(あなばだった)、摩那斯(まなし)、優鉢羅(うはつら))などを雨乞いの神様として祀ったことに由来するものが多く、岡山県を中心とする中国地方や兵庫県など、雨量が少なくため池が多いエリアに多い傾向がある。
【辰、龍、竜】の付く山
【福井県内】
☆ 龍神山(りゅうじんやま:398m:福井県越前市池ノ上町)
越前市池ノ上町、春日野町に跨る山で、大きな河川がない神山地区では古くから水を司る龍神が祀られてきた。神山地区は山名の龍神山から「龍」の字を省いて、神山村と呼ばれていたことに由来する。
また広瀬町付近にも龍神を祀る龍神山があるので、区別するために池ノ上龍神山とも呼ばれることもある。
干支の山 龍神山(398m)
干支の山 広瀬龍神山(181m)
池ノ上町の越前市森林スポーツ林道から登るのが一般的で、山頂までの標準CTは50分とお手軽だが、約1.23㎞で累積標高差約300mを登るなかなかの急登(勾配率24.6%)が待ち構えている。
駐車場にトイレがあるが、冬季は閉鎖中なのでご注意を。
龍神山(398m)
福井県の場合、九頭竜川に代表される足羽三川(足羽川・日野川)が隅々まで潤しているため、水源に乏しいエリアが少なく、このため竜(龍)を冠する山が少ないのだと思われる。
【福井近県】
☆ 卯辰山(うたつやま:141m:石川県金沢市)
卯と辰の連続する2つの干支を冠する山で、二年参りも可能な稀有な山。
古名の宇多須山(うたすやま)が転じた、もしくは養老2(718)年に近くで発見された卯辰文様のある古鏡(卯辰神)に由来するとされる。
金沢市民の憩いの場になっており、かつては山腹に金沢ヘルスセンター(1993年閉園)があった。
山頂付近まで車でも行けるが、花菖蒲園(標高約63m)から登るのがおススメ。
天気が良いと、日本三百名山の医王山(いおうぜん)を始め、
北アルプスの剱岳(2999m)や立山(3015m)も望むことができる。
なお稜線続きの春日山(121m)から鳴和町側に縦走することもできるが、道が不明瞭でイノシシくんと鉢合わせすることもあるのであまりおススメしません(笑)
干支の山(卯) 卯辰山(141m)
☆ 雲龍山(うんりゅうざん:484m:石川県白山市吉野)
手取川と大日川が合流する白山市吉野(旧吉野谷村)にある山。
山頂までは700mだが、標高差270mとかなりの急登(勾配率38.5%)
麓には国指定天然記念物である御仏供杉(おぼけすぎ)があり、手取川対岸には加賀一向一揆の拠点となった鳥越城跡のある干支(酉)の山、(鳥越)城山(311m)がある。
また8㎞ほど南西に行った先には、カタクリの楽園、オンソリ山(888m)もある。
☆ 竜ヶ岳(りゅうがだけ:1099m:滋賀県東近江市・三重県いなべ市)
滋賀県東近江市と三重県いなべ市に跨る鈴鹿山脈の主稜線上の山で、鈴鹿セブンマウンテン(藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、鎌ヶ岳、入道ヶ岳)に選ばれている。
三重県側の宇賀渓(うがけい)から登るのが一般的で、遠足尾根、金山尾根、中道登山道などと多彩なコースがある。
一番手軽なのは県境の石槫峠(いしぐれとうげ)から登る表道登山道だが、
酷道で悪名高いR421(旧道)は三重県側が通行止めとなることが多いのでご注意を。
特に三重県側は隘路で幅員2m超は通行できず、
コンクリート塊のゲートがあるので愛車をこすらないように要注意(笑)
なお三重県側が通行止めの場合、現道の石槫トンネル(L=4157m)で通過し、滋賀県側の分岐から峠に向かうことになる。
稜線にはクマザサが茂る天空のコリドーが広がる。
またシロヤシオが満開になる5月中旬頃には、ヒツジの群れのように見える。
ヒツジは留守だが、絶景広がる竜ヶ岳(1099m)その2
☆ 青竜(龍)山(せいりゅうざん:333m:滋賀県犬上郡多賀町敏満寺)
名神高速多賀SA近くにある小高い山で、山頂に磐座(いわくら)があり、麓の胡宮神社(このみや)の御神体山(神奈備山)とされる。
北約2㎞には、伊邪那岐命(いざなきのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)を祀る多賀大社があり、別宮だったこの山も古来より重要な信仰の対象になっていたと思われる。胡宮神社から約1.1㎞、標高差約240mで、標準CTは40分。
☆ 竜王山(りゅうおうざん:826m:滋賀県蒲生郡日野町)
※竜王山がプロットされていないので、綿向山御幸橋駐車場をマーク。
綿向山(1110m)と稜線続きの山で、綿向山山頂から縦走周回できる。
綿向山表参道登山口から竜王山山頂までは標準CT4時間30分(綿向山~竜王山1時間45分)
竜王山のみ登る場合、御幸橋駐車場から約1時間10分。
※左端のピークが竜王山。
また近くには干支(亥)の山、猪ノ鼻ヶ岳(508m)がある。
第23回綿向山の日 ふれあい綿向山Day
【注意!】
もひさんからの情報で、令和6年4月から令和8年までの期間、綿向生産森林組合による間伐作業および作業道開設工事が実施されるため、綿向山登山道一帯が入山禁止となります。
直接竜王山に登るルートも、途中規制対象の水木谷林道を通るため、通行できないことが予想されるのでご注意下さい。
なお甲津畑から大峠(793m)、イハイガ岳(964m)経由で登れないことはないですが、かなりのロングコースピストン(約20㎞)になり、変態さん(超健脚)以外は止めた方がいいかも(笑)
綿向山方面登山道封鎖について
間伐・作業道開設詳細(PDF)
☆ 竜王山(りゅうおうざん:604m:滋賀県栗東市)
湖南エリアの金勝(こんぜ)アルプスの最高峰。馬頭観音堂登山口(592m)からが山頂まで10分と一番手軽だが、これだとあまりにも物足りないので、天狗岩(509m)、金鶏山(490m)まで足を伸ばすのがおススメ。
他にも滋賀県には別名で東の龍王山(雪野山)(309m:近江八幡市・竜王町)や、西の竜王山(鏡山)(384m:竜王町)と呼ばれる干支の山が存在する。
☆ 竜ヶ岳(りゅうがだけ:920m:京都府京都市右京区)
※竜ヶ岳がプロットされていないので、清滝のさくらや(青木駐車場)をマーク。
愛宕山(924m)から北に稜線続きの山で、清滝から愛宕山経由だと距離5.1㎞、標準CT約4時間と長丁場なのがネック。
堂承川沿いを北上し、サカサマ峠経由だと距離約6.2㎞、標準CT約3時間40分だが、終盤驚異の勾配率67.5%という激登が待ち構えている(-_-;)
里山とはいえ、ピストンでも周回でもかなりのロングトレイルなのでご注意を。
はんなり京都 愛宕山(924m)
【日本百名山】
☆ 五竜(龍)岳(ごりゅうだけ:2814m:富山県黒部市・長野県大町市)
北アルプス後立山連峰にある日本百名山で、残雪期に現れる菱型の雪形が武田氏の家紋武田菱に似ていることから御菱(ごりょう)と呼ばれ、転じて”ごりゅう”となったとする説も。
初日に八方尾根を登って唐松岳山頂山荘で1泊、2日目に大黒岳(2393m)、最低鞍部(2360m)、白岳(2541m)を経由して五竜岳山頂に向かい五竜山荘でもう1泊し、最終日に遠見尾根で白馬五竜スキー場まで降りる2泊3日の周回プランが一般的だが、中には1泊2日の健脚な方や日帰りする変態さんもおられる(笑)
もちろん遠見尾根から1泊2日でピストンも可能だが、
距離約6㎞、累積標高差約1,110m、標準CT5時間10分(休憩含まず)で、季節と曜日によっては登山口にアクセスするテレキャビンの運転開始が8時15分からで、登山開始が9時と遅くなるのがネック。
2年前に五竜山荘名物の山が好き酒が好きTシャツを求めて挑戦したが、
予期せぬ初冠雪で断念せざるを得なかった(涙)
今年こそ再挑戦したいのだが…
遥かなる五竜岳(2814m) 2日目
やっぱり、山っていいね!
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