隣の子

小学校1年生の時の隣の子の名前はすずきくんだったと思う。クリーニング屋さんの子でいつも「のり」がきいてピーンとアイロンのかかった真っ白いハンカチを胸にさした学童服を着てたっけ。学童服の換え襟も「のり」がきいてピーン!

普段はおとなしい子でした。だけど図画の時間になると「かけないよ~」「かけないよ~」と大声で泣く。胸のハンカチを取り外し、ボロボロこぼれる涙を拭くのに忙しい。ピーンとしたハンカチは涙と鼻でぐしょぐしょになって。。絵をどう描いたらいいのかまったく分からないようで大声でわめいてました。
わたしはいつもびっくりしながら横目で見てました。棒のように固まってわーわー泣く子が不思議だった。それにまっすぐさに圧倒されてた。

かけないよ

次の日にはまたきれいなハンカチを学童服の胸にかけて隣に静かに座ってました

学童服やセーラー服は入学当初だけ着てました。しばらくすると普段着(ガチガチの古いセーターやコールテンのズボンやスカートでしたね)セーターの袖なんかズルーッと伸びてたり、青洟でこすられてピカピカでしたよ。みんなそんな風だったから気にしなかった。
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