野食新年会に来て下さったにゃごにゃさんから、「シカ肉いりますか?」というオファーを頂いた。
丹沢周辺でキノコを採っているとイヤってほどに出会うシカ。
狩猟免許を持っていないので自分で獲ることはかなわないのだが、見るたびに食っちまいてぇという欲求を隠せないでいた。
「ぜひ下さい!!」と二つ返事でお願いすると、翌々日には
ドデカい塊肉が台所に鎮座ましましていた。
生の鹿肉を見るのは初めてだ。
予想以上にダークな色調をしているが、吸水シートにくるまれて変色等はほとんどなく、素人目にも素晴らしい状態で届いたことが分かった。
シカ肉を手で解体する
生シカ肉を手に入れるのが初めてなので、当然ながらばらすのも初めてである。
にゃごにゃさんのオンライン解体講座を傍らに置き、挑戦してみることに。
台所の床の上に段ボールとゴミ袋を二重にしておき、切れ味の良いペティナイフを手元に準備して、さらに換気窓を開けて気温を下げられるだけ下げた。
迅速に進めないと凍え死にしそうだ。。
まず、筋肉を仕切る膜に沿って手を差し入れ、ぺりぺりと剥がしていく。
驚くことにナイフは必要なく、素直に分解されていく。
骨にくっついている部分のみ、ナイフで切り離していく。
30分ほどで大小様々の筋肉のパーツに分けることができた。
やや硬そうな部分を取り分け、真空パックに詰めて冷凍庫に。
これは後日シチューなどにしてみよう。。
大きな塊は、塩コショウをまぶし、
フライパンで焼き色がつくまでしっかりソテーして、
スライスタマネギ・ニンニクとともにホイルでくるみ
オーブンに入れて130℃で2時間半放置。
その間に小さな破片をソテーして味見してみた。
味付けは塩コショウのみ。
中心部までしっかりと熱を通すよう念を押されたので、しっかりと火を入れる。
いただきマース
…(・~・)
おお、なんていうか、さっぱりしてる!
脂があまりないのだがその分肉の味がしっかりしていて、鉄のような風味とともにジビエならではの獣の香りがどしっと漂ってくる。
ただやはり、これだけでは硬く食べづらさもある。
他のパーツをどう調理しようか考えていると、オーブンから焼き上がりのお知らせが届いた。
どれどれ…
うん、美味いこと焼きあがった!
ローストベニソン(venison、シカ肉のこと)完成!
冷まして肉汁を落ち着かせてから、スライスしていく。
ローストビーフのたれをかけて、いただきマース
…(≧~≦)
濃厚!
いやな臭みは全くないのに、濃厚な血の味と野性的な薫りがドカッと押し寄せてきて、口の中が一気に丹沢山中になる感じ!
「臭みを消す」方向の処置をほとんどしなかったのだが、それが良い方向に転がってくれた。
ただただ濃ゆい!!
ぬおおおお!○起!!
味:★★★★☆
価格:★★★★☆
もうひとつパーツが残っていたので、そちらでは逆に、香りを制御してみることにトライしてみた。
仙台の牛タンくらいの厚さにスライスした肉を
酒粕(大信州酒造@長野・松本)を日本酒と砂糖で伸ばした床に1時間ほど漬けて
シカ肉の粕漬け焼き(浅漬けver.)完成!!
いただきマース
…(≧∀≦)
これも素晴らしい!
浅漬けにしたおかげで野性味や濃厚さは失われておらず、豊潤な日本酒の香りと甘みが乗っかって素晴らしい肴になった。
柔らかさとジューシーさも増している。
ジビエの香りが苦手な人もこれは食べられるに違いない。
大葉でくるんで食べるとたまらぬ。。
勃○!!
ちなみに普通の純米酒でも合うけど、発芽米で仕込んだというこの酒がまことによくマッチした。
ちょっと老てて紹興酒っぽい香りが出ていたのが逆に良かったっぽい。
これは間違いなく世界初にして唯一のマリアージュ…!!
味:★★★★☆
価格:★★★★☆
残りは煮たり燻したりしてみる予定
いやーシカ肉ヒンナですわぁ…
野性味でいうとイノシシよりは強く、仔牛のロニョン(腎臓)よりは穏やかといったレベルでジビエ初心者にも最適。
脂味がほぼないので調理に工夫が必要な面もあるが、裏を返せば極めてヘルシーということ。
これを食べながらトレーニングしたらすごい勢いでパンプアップしそう…
残りのパーツもいろいろ工夫して食べてみようと思います。
にゃごにゃさん本当にありがとうございます!
コメント
無事に解体できたのを知ることができて嬉しいです。
どうやって解体すればよいか知らないと肉の塊に包丁をスパッと入れてバラバラにしちゃうんですよね。はい、私がそうでした(^^;
ローストベニスンに使用した細いほうはシキンボウかな?下の四角いほうは外モモ?
たっぷりありすぎる量だと思いますので、色々料理してみてくださいませ♪
鹿肉買おうかな、、、
と、直ぐ感化される奴(≧∇≦)
おはようございます。
血はないねー(^^)
以前にカーアタックされたシカの肉を貰いましたが…。
鉄臭くって(^^;)
それからは魚も徹底して血抜き。。
では。