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September 28, 2018

7年が経って

今週の「半分、青い」を見ていたら2011年のことを色々思い出した。

暗い東京。

生きていることを確かめ合った異様な1日。

歩いて帰った道と月。

泥と遠くにある海とランドセルとスニーカー。

いなくなった人たち。

怒り。怒り。

悲しみよりも怒り。誰に対してではなく、多分自分に対しても。

何か色々なことを決心したはずだったのだが、人の記憶は危うい。

7年が経った地点にいて。


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【今日の悟り】人の世についてのこと

歳を重ねるとある程度人間界の近未来の展開が予想できるようになる。それをやるとトラブるぞとか、ほら思ってた通りだとか。昔から言われてきた年寄りの言うことは聞くもんだというのは、人間界のおよそ8割くらいには当てはまるかもしれない。

ところが話はここで終わらない。

年寄りが予想できない残りの2割だか1割だかが厳然として存在していて、実は年寄りが予想する8割よりも人間進化のキーはこの2割の方にきっと存在している。

2割だか1割だかのこの領域は誰にとっても辛く厳しくしかしときめく領域だ。8割の人生訓がたとえ正しくても、若い人はあえて2割に賭けていくことで人の世は前に進む。いや若くなくても生を実感できるのはそっちだ。そっち。断然そっちだと思うのだ。

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September 20, 2018

67億円の無衝撃

‪ザイフが67億円抜かれたって聞いても大して衝撃がないのだから慣れとは恐ろしい。その昔、ニセ白バイ警官にたった3億円盗まれただけで日本全国がこの世も終わりかのように大騒ぎになった時代があったなんてウソのようだ。‬

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September 19, 2018

「痛い人」への祝福-樹木希林さん逝く

カーテンコールをしたいくらいのカッコいい人生だったように讃えられつつ逝った樹木希林さんだけれど、そう言えば最初は悠木千帆と名乗っていたのだと思い出した。

あの頃の樹木希林さんのイメージはムー一族の林檎殺人事件を踊るおかしなおばさん。フジカラーの「それなりに」のおばさん。そして蹴られても払いのけられても長年夫と頑として別れようとしない、どちらかというと「痛い女」だったと思う。メデイアもそんな風に取り上げていた。「痛い女」は、いつのまにか芸歴を重ね、歳を重ね、凄みさえ感じられる「ありがたい人」に変わっていった。

今でこそ最初からみんな樹木希林はああいう人だったような錯覚を持っているかもしれないが、そんなことはない。結構わけわからん人だったのである。

樹木希林さんを思うと僕は瀬戸内寂聴さんのことを思い出す。あの人も男女の修羅場の只中にある「痛い女」瀬戸内晴美から、仏のような(いやもう生き仏であろう)瀬戸内寂聴さんに変身を遂げた。

こうして考えると思う。「ありがたいと思われる人」になるための条件は、一時期「痛い人」になることなのではないか。ヤンキーの方が人生に成功するというあれだろうか。これは違うか。

人間が人間のことを考えるにあたり、そもそもそんなに大きな差は無いように思うのだが、樹木希林さんの変貌の歴史を思うと、「痛い人」と世間から思われることも、長い生の歴史の中では、マイナスだけどマイナスではないのかもしれない。あ、これはご本人も言っていた。

我々の人生はそもそも、いつもカッコいいものではない。時折痛くなってしまう誰もの人生に祝福を与えていった人でもあったのかもしれない。心から冥福をお祈りします。

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