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豊島台地南端、落合崖線沿いの「目白文化村」周辺を歩く!の巻

2週間ほど更新も訪問もせずご無沙汰しましたぁ(^▽^;)
今回は9月に訪問していた都内新宿区のブラリ散歩です。
最近は、近現代の建築物にも食指が動くようになったtorikeraです。
西武新宿線中井駅からJR高田馬場駅まで歩きました。


豊島台地南端・落合崖線沿い
「目白文化村」周辺をブラリ散歩
 その1 林芙美子記念館 


撮影:2022年9月11日  Canon PowerShot G3X


▼今回のブラリ散歩コース(GoogleMapより) 赤がルート
高田馬場マップ


1 林芙美子記念館 書斎
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 ※林芙美子記念館は、「放浪記」「浮雲」などで知られる作家林芙美子が昭和16(1941)年から昭和26(1951)年まで住んでいた家です。大正11(1922)年に上京し、昭和5(1930)年に落合に移りすみ、昭和14(1939)年に土地を購入して新居を建設し始めました。建設当時、建坪の制限があるため芙美子名義の「生活棟」と、画家の夫・緑敏名義の「アトリエ棟」をそれぞれ建てます。
 建設にあたり、芙美子は建築を勉強したり、設計者や大工を連れて京都の民家を見学しているなど相当な思い入れがあったそうです。(新宿区のパンフレットを参考)

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7 最寄り駅は、西武新宿線の「中井駅」(大江戸線中井駅からもOK)
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8 歩き始めるとすぐに道端に案内図がありました。
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9 道は豊島台地を妙正寺川が削った崖線に沿って続いていて、山手通り近くから順に、坂に番号がついています。
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10 三の坂を過ぎると、林芙美子記念館の看板が見えてきます。
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11 四の坂が記念館入口です。
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12 10mほど先に、玄関へ続く門がありますが、記念館の入口はもう少し先です。
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13 四の坂の先は、こんなに急な階段になっていました。
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14 四の坂の急な階段の手前に記念館の入口がありました。
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15 記念館の敷地案内図です。東側に「生活棟」、西側に「アトリエ棟」があります。管理棟の裏の方が台地の崖線です。
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16 正面に管理棟があって受付になります。その前に、等身大の「林芙美子さん」の看板がお出迎え!(笑)
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17 見学時にヤブカに刺されないように「虫よけスプレー」と「かゆみ止め軟膏」まで置いてありました!何という心遣い(^▽^;)
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18 庭でとれた?花梨の実やスズメバチの巣が置いてありました。
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19 左手がアトリエ棟、右手が生活棟になります。
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20 「アトリエ棟」左奥の部屋が「寝室」(当初は芙美子の書斎でしたが、明るすぎるので奥の納戸に移動したそうです)、中央が「次の間」。正面に押入れがあります。
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21 「次の間」の布団入れに使っていた押入れは、芙美子が大工に命じてインド更紗を貼って造らせたもの。
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22 「生活棟」の「茶の間」には、掘りごたつ、吊戸棚、二段押入れ、収納式神棚などがあります。一家だんらんの場として使われたそうです。
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23 「茶の間」の前の庭の石灯篭
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24 「生活棟」の「小間」は床の間・棚・押入れがあり、芙美子の母・キクが使っていましたが、書生がいるときは、その寝室にもなったそうです。
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25 「アトリエ棟」の「寝室」を庭から眺めた様子です。手前から「寝室」「次の間」「書庫」と三間続きの部屋構成となっていて、南北に風が抜けるよう作られています。
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26 庭から見た「アトリエ棟」
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27 庭から見た「アトリエ棟」の「書斎」です。元々は「納戸」として作られましたが、前記の理由で「書斎」になります。深い「土庇」があったり、北側は半障子を通し廊下越しに小庭が見えるような趣向も凝らしていました。
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28 石蔵(夫の緑敏が芙美子の遺品を管理するために建てたそうです)。現在はギャラリーとして写真展示などに使われています。
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29 画家である夫の緑敏の為に造られたアトリエ。北側には大きな明かりとりが設けられています。現在は、展示室として芙美子の資料を展示しています。
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30 「アトリエ棟」の「書斎」の北側です。廊下やたたきもあり小庭が造られています。
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31 「アトリエ棟」の「書斎」 芙美子は、熱中すると強度の近眼眼鏡をはずし、顔を机に付けるようにして執筆していたそうです。
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32 「生活棟」の「小間」の東側の小窓に付けられた庇。板を段違いで組んでいてオシャレ。 
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33 庭から見た「生活棟」、正面は「小間」。
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34 「生活棟」の「客間」 玄関脇にあり、芙美子の原稿を取りに来た記者たちが待たされたそうです。朝10時頃から入れ替わり立ち代わり記者が出入りしたとか。
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35 四の坂に面した門 芙美子が生存中は、庭一面に孟宗竹が植えられたそうです。現在は、門から客間前に残されています。
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36 「アトリエ棟」を崖線の上から見た様子 「アトリエ」の明り取りの窓が面白い。
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37 手前に見えている金属屋根は、記念館として整備され造られたトイレや管理棟。豊島台地の崖線を上手く利用した建物となっています。北側の崖にも散策できる小路がつけられています。
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38 記念館の南外側、「中井通り」に設置された解説板
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39 同上
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40 同上
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41 同上
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42 新宿区のチラシ表
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43 同上 裏
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※記事の解説は、新宿区のパンフレットを参考にしました。

次回予告編
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御霊神社

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聖母病院

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佐伯祐三アトリエ記念館

豊島台地崖線上の「目白文化村」を巡る散歩お楽しみに(*^^*)
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コメント

Re: No title

No title さん!こんばんは!

サッサと歩けば恐らく1時間くらいで歩けちゃう距離なんじゃないでしょうか?

ダラダラと歩いたり写真を撮影しているので半日かかってしまいました(^▽^;)

目白台地の崖線のあたり、とても素敵な地域だと思いました!!

我が家の変速機なしフォールディング・ルノーで坂の上り下りはきついかもしれませんね(笑)

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

ytaka007さん!こんばんは!

やはり、この時代のものはよろしいですね。時代が近いですから、まだそこに生活していた人の温もりを感じてしまうようです。

この辺りは、林芙美子だけでなく、様々な「文化人」が生活していたようで、人気の地区だったのでしょうか。

人気作家となるには、大変な苦労もしてきているのでしょう。(*^^*)!!

Re: コメントありがとうございます

ぶらっと遡上探索 さん!こんばんは!

あははっ、まさに「放浪散策」でした。虫よけは、この場所では必需品のようです。というか、夏前後の庭園散策には持って行った方が良い装備でしょうか。

横浜の「文化度」はさすがですね。この後の3回連続講座が楽しみです(*^^*)!!

Re: No title

たいやきさん!こんばんは!

何となんと!落合出身でいらしたのですね。

やはり、台地と河川と崖線の揃った場所は、素敵です。あくまでも個人的嗜好ですけどね(笑)

今回、ブラリと一回りしてみましたが、まだまだ、古い建物が残っているというか、保存されていました。

多くの文人、芸術家が好んで住んだ地域ですので、ぜひ、お出かけになって昔を思い出して下さい!(*^^*)

Re: やぶ蚊

BUSYBEE-GAEI さん!こんばんは!

おおっ、さすがBUSYBEE-GAEI さん!林芙美子記念館の「ヤブカ」の洗礼をお受けになっていたのですね!

私もスプレー使わせていただきました(笑)

もうこの辺りは坂だらけでして、足腰鍛えるのにはうってつけの場所ですね(^▽^;)

しかし、林芙美子という文人のこだわりの家ということで、とても面白かったです!(*^^*)

Re: No title

大原かずのりさん!こんばんは!

確かに、林芙美子記念館の家を見ても、住み始めてから当初の予定を変えて柔軟に部屋を使っていますしアレンジの幅が広いでしょうか。

和室に大きな布団入れの押入れがあって、しかもインド更紗を貼ってしまう所が斬新でした。

石蔵の石材は、ご指摘の通り大谷石を使用しているのも、関東ならではの特徴でしょうか。

近現代建築物も魅力にあふれていますね。これも、大原さんをはじめ、多くの方の記事の影響であることは間違いありません。ありがとうございました。(*^^*)

No title

こんばんは、とりさん

林芙美子記念館いいですねー。素晴らしい住まい、情緒ありますし。
思わず一冊何か読もうと。
書斎が最高。家も環境もいいとこに住んでいたんですね。
私も行ったことのある文京区の借家の夏目漱石の旧跡と比べものになりませんね。
3の石灯籠の形のものは特に印象的です。
やはり環境は重要ですか、貧乏書生は「羨望」と「妬み」と両方あったんでしょうね。
本の世界で長い間売れっ子でいることは、昔と違い、
「本」売れない現代では至難の業になってますからね。

コメントありがとうございます

今晩はトリケラさん、拍手コメントありがとうございます。
新宿の放浪散策ですね、よく此の様な場所を探せますよね、感心しています。庭や建物内、綺麗に整備されていますね。木陰なので夏場は蚊が出るのが判ります、虫除けにムヒ、気遣いが素晴らしい!
洪福寺の裏横が片側3車線道路ですが、結構混むので直進レーンは渋滞しています。40m程で横断歩道が在るのですが、渋滞停車の隙間を抜けたくなるのが判ります。遡上中は殆ど遊歩道沿いなので車は心配ないのですが、偶にチャリとのヒヤリハットがあります。周囲をキョロキョロと挙動不審が良いでね(笑)。YBPは楽しめましたよ。横浜には、パブリックアートがゴロゴロと転がっています。場所によっては、新しくビルを建築する際には敷地にアートを併設すると云う約束事があるそうです。取材は済んでおり今後3回連続でSpot登場しますよ(笑)。オッ、地震だ、震度3、最近多いね。

No title

ちょっと懐かしい気持ちで写真を見ました。
というのも、落合は僕の生まれた場所です。
妙正寺川の谷、それに両側の坂は原風景です。
このあたりは、まだ古い建物が残っているのですね。
中井駅は山手通りの陸橋の下の暗いイメージが強いです。
しかし、この地域にこんなに著名な方が住んでいたとは知りませんでした。
散歩をしても楽しい地域だったのですね。
次回がとても楽しみです。

やぶ蚊

たっぷり歩かれましたね~林芙美子記念館は以前、やぶ蚊に刺されまくったので、
それっきり足を運んでおりません_(._.)_。
この辺り、“坂”ばかりでした。坂の上に暮している方や、坂の上に通学する若者たちは脚が鍛えられるだろうと思ったものです。設えの細部に至るまで故人のこだわりが垣間見えますね。次回も楽しみにしていまーす(@^^)/~~~

No title

こんばんは!
和の雰囲気がいい家ですねぇ(*^-^*)

日本家屋は用途によって色々変更が利くのがいいと思ってます。
私事で恐縮ですが、私の家の納戸はその後仏間になり、今は私の居間として使ってますね。 そして一家だんらんの居間は絨毯を敷き、ピアノを置いて接客洋間に変化しました。今はそこに布団を敷いて他の家族が寝てますw 
どうでもいい話ですが(^▽^;)

インド更紗を貼ってるだけで雰囲気がちょっぴりお洒落な感じですね^^ 
石蔵は・・・・関東や東北では結構多いイメージです。関東には大谷石があるからでしょうか。

私も古建築から入り、近現代も最近気になるようになりました!次回も楽しみですね!(^^)!

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Author:torikera
季節の野草や身近な自然の写真のご紹介、トレイルランやポタリング、マウンテンバイクの記事、掘り出しモンCDアルバムなど音楽の話題、美味しい日本酒や蕎麦について、最近は庚申塔・石仏・富士塚・力石など石や塚などにも興味津々!とりとめのない記事ばかりですがよろしくお願いします。

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