朝日新聞の印象操作

 「対談」は実現しないまま、小倉さんのブログは閉じられた。
 職業柄、議論することに煩わしさは感じない。それでもつくづく思う。
 「あれはもはや、議論とはいえない」と。

これについては、既に
【朝日新聞】ブログを荒らすネット右翼(mumurブルログ)
http://blog.livedoor.jp/mumur/archives/50484324.html
で触れられていますが、全くその通りで、

嘘は書いてないが、重要な部分を隠蔽して事実を誤解させる。

ように思われます。
事情を知らない人が読めば、これをどう受け止めるであろうか。


『小倉弁護士が「ネット右翼」との対談を呼びかけたが、誰も応じなかった。
以後も「ネット右翼」の攻撃は続き、そのため止むを得ず、小倉弁護士のブログは閉鎖された。』


もちろん、記事にそう書いてあるわけではありません。
しかし、そのように受け止められる可能性が高いのではなかろうか?少なくとも説明不足であることは確かです。
(ここで、朝日新聞が、読者にそういう印象を植え付けようとしたと断定するのはためらわれる。ただし、傍証が無いわけではない。それについては後ほど書く。)


実際の経緯は以下の通り。
続・カミングアウト募集(2005年02月10日)
http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/3f83a3c11b066bc4753eb1ac30808fd6
のコメント欄において、
「月下獨酌」というハンドルの方が立候補。(2005-02-10 11:47:10)


それに対し、小倉弁護士は、

さっそくパソコン系の雑誌社に企画を持ちかけたいと存じます。

と返答。(2005-02-10 12:10:22)


その後、どうなったかというと、

●まとめコメント(コメントスクラムと「常識」の押し付け)2005年02月19日
http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/8a8e98f6dfab451194cac91e2fe5ce0c
●人権擁護法案と憲法2005年03月11日
http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/07edbb0a421ccb053e54bf48e31fbbc7
●fpop氏への回答2005年03月27日
http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/a5ab82accd7eb4bbc2e99c97677c9889
●Au Revoir!! 2005年04月30日
http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/71300755d5c128fe645e371a30c73a83

のコメント欄でやり取りがあり、最終的には取りやめになったようであるので、
「対談」が実現しなかったのは事実ですが、理由はよくわからりません。


事実なのだから、おかしくないと言うことはできません。なぜなら、そもそも、

小倉さんはたまらず、対談を呼びかけた。
「カミングアウトしてくださる方を求む」

とあって、

「対談」は実現しないまま、小倉さんのブログは閉じられた。

と続く記述が何のために書かれたのか。理由も無いのに書くはずがないのです。
ところが、事実ではあっても、それを書く必然性が見つからないのでです。
小倉弁護士の呼びかけに「反応は無かった」と読者に印象付ける意図があった場合のみ、必然性があると思われるのであります。

次に、

小倉さんのブログは閉じられた

ですけど、
Au Revoir!! 2005年04月30日
http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/71300755d5c128fe645e371a30c73a83
によると、

Hotwiredの特別企画として開設されてきたこのblogですが、Hotwired Japan 側のリニューアルに伴い、今月いっぱいで終了することとなりました。

というあります。そして現在は、
Annex of BENLI
http://benli.typepad.com/annex_jp/
BENLI BLOG
http://benli.cocolog-nifty.com/
で引き続き活動されております。


事情を知らずに、朝日の記事を読むと、まるで「ネット右翼」の攻撃に耐え切れず、ブログを閉鎖したかのように見えます。そう読者が思う可能性は非常に高いでしょう。


朝日的と言えば朝日的ですが、それにしても、これほどひどい記事は久しぶりに見たように思います。