「1冊10万円の治水史 騒ぎ」と情報公開と秘密保全法 |
3月30日の秘密保全法に反対する愛知の会http://nohimityu.exblog.jp/ 総会の記念講演で、西山太吉さん(元毎日新聞記者。沖縄密約を暴いて国家公務員法違反に問われ、有罪となってしまった)は、「民主党政権は情報公開法改正案の中で『知る権利』をいれた。だが途中でその動きは消え、情報公開法のアンチテーゼとしての秘密保全法が出て来た」と指摘されました。
参考:秘密保全法に反対する愛知の会ブログ
・ 13/3/30(土)秘密保全法 西山太吉氏講演会(名古屋)
http://nohimityu.exblog.jp/19754018/
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現在の情報公開法は「知る権利」が明記されていません。運用に関してもさまざまに「問題」があります。
それでも情報公開法BEFORE/AFTERの経験者として(かつ、かなりよく情報公開制度「使い込んだ」一人だと自負しています)、「情報公開法、あるとないとで大違い」を実感しています。そして、秘密保全法ができたら情報公開は縮減される、報道は萎縮し、市民運動の基盤が喪われていく、と確信しています。
だけど、まだそれを論理的に(説得的に)展開できない・・・。
いくつかの事例を挙げながら、考えて行きたいと思います。
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まずは徳山ダム建設中止を求める会の活動にも関係する2004年の「1冊10万円の治水史 騒ぎ」について。
2004年8月13日 朝日新聞記事
この記事の情報は、基本的に「徳山ダムをやめさせる会」MLを通して集められたもの。
2004年7月末のMLへの投稿メール:
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from 近藤
T先生が、古本屋さんで見つけたという「続・木曽三川の治水史を語る」。
名著と言われる「木曽三川の治水史を語る」の続編とあって、是非見たいと思いました。発行元の木曽川上流河川事務所に問い合わせたところ「非売品」という返事。「図書館にも入れていない、入れる予定もない。予算の制約だ」とにべもありません。流域住民が見ることもできない「治水史」では作成する意味がありません(流域住民にこそ、河川と治水の歴史をよく知って貰い、「お上任せ」ではない防災意識をもって貰う必要がある)。それで、「(社)中部建設協会との業務委託契約書」と「配布先リスト」の情報公開請求をしました(2004年6月28日付。7月26日に開示決定)。
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発行 国土交通省中部地方整備局 木曽川上流河川事務所
(発行日は04年3月)
編集 「続・木曽三川の治水史を語る」編集会議
(社)中部建設協会
契約日 04年1月16日
業務委託契約料 ¥10,710,000- うち消費税 ¥510,000-
部数は100冊。
配布先は殆どが黒塗り:座談会参加者と木曽川上流河川事務所内だけらしい。
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100冊で1000万円! 1冊10万円!!
そしてたった2ヶ月で「木曽三川の治水史を語る」(1969年)の続編を作ってしまうって??? 年度変わり前の駆け込み予算消化、裏金づくりだ、と思いました。
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Z弁護士のコメント
(社)中部建設協会は、理事長・大西典生(中部地建河川部長)、専務理事・富谷雄(中国地建山口浩司事務所長)、常勤理事・安江邦雄(中部地建総括調整官)です、大西氏は座談会のメンバーです。それにしても見事な天下り公益法人です。
(中略)それに、内容がない。単なる担当職員の雑談会にすぎない。根拠だったきちんとした内容や資料はもちろん資料目録もない。
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開示された配布先リストは基本的に黒塗り。
黒塗りされた人名はほとんどが座談会出席者であることは認めています、つまりはほとんどがOB-公務員として役職にあった者-で、かつ座談会に参加して氏名を出しているのだから黒塗りして隠すまでもないはず。
一つには「現在の役職」を隠すことで天下りの横行を隠したかったのかも。
あるいは、座談会の後に豪勢な宴会をした、とか、結構多額の謝礼を受け取った、とか、別の後ろ暗さがあって、名前を出したがらないとか?
この記事は、中部地整の公募モニターをやっている人からも反響がありました。
また、翌年初めのの名古屋オンブズマンのタイアップニュースでも取り上げられています。
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名古屋市民オンブズマン タイアップニュース
第149号 2005年2月8日
http://www.ombnagoya.gr.jp/new_body/149.htm
名古屋市民オンブズマンが情報公開によって入手して資料から、中部地方整備局(中地整)は(社)中部建設協会へ、年間約360件100億円の事業を随意契約で委託していたことがわかった。
(中略)
また、委託業務で「続・木曽三川の治水史を語る」を発行しているが、その内容には機密性はまったく感じられないし、編集に当たって随意契約で期待すべき特殊な能力が必要とも考えられない。
それのみか、この出版業務は1000万円で契約されているが、印刷物の厚さは約4cm、発刊はわずかに100部で1部当たり10万円、非売品として内部に配布されているのである。
これを税金の無駄使いと言わずになんと言うのだろうか。
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この稿続く。
ttp://sunshine849.blog.fc2.com/blog-entry-118.html
ttp://www.onpa.tv/2013/08/11/1893
現在起こっている、原発問題、経済問題、環境問題といった様々な問題を根本的に解決できる技術を政府はケッシュ財団から受け取っている。
しかし政府はそれをひたすら隠蔽して実用化しようとはせず、このままでは秘密保全法で死蔵封印されるだろう。
ケッシュ財団の技術を使うなら、このような問題は既に全て解決し、世界は平和へ向かうだろう。