Archive for 6月 2011
AppDone – どんなWEBアプリでも7日間、7,000ドルで作ります。
挑戦的なキャッチコピーの開発者集団が話題のようです。タイトルにあるとおり7日間でどんなアプリでも納品してくれるという触れ込み。キーワードにはMinimum Viable Product (MVP)(最小生存可能プロダクト)という言葉。いいアイデアはシンプルであるはずだという前提の元に仕様を合意してから7日間という事なので異常にボリュームが大きいものになることはないのでしょう。
なおその後のサービス継続を考慮していて下記の条件も含まれています。
- すぐにサービス開始可能なアプリケーション
- 完全にテスト済みのソフトウェア
- 完全な所有権
- 全てのソースコード
- 開発者向けのドキュメント
似たようなサービスの話やプロトタイプ作成代行はたまに見かけますが、同様のモデルの事業に挑戦してみるのも面白いかもしれません。開発にはPHPのYiiフレームワークやMySQLといったスタックを利用するようです。詳細は元のサイトをご覧になってみてください。
Tiny arrows – 超短いURLを生成するサービス
いったいいくつあるのかわからないURL短縮サービスに新しい仲間が増えました。Tiny arrowsはドメイン部に記号が使われ、パス部分を任意の文字でユニークにしたURLを提供してくれます。
アスキー文字じゃないものを使うとツイートに流したりとかで不便がありそうな気もしますが、こういう手もあったのかという例として。任意の文字を使えるということで当然、早いもの勝ちということになります。
Mac用githubクライアントの開発秘話
先日の記事でも取り上げたMac用のgithubクライアントについてgithubのデザイナー、Kyle Neathさんがブログでコンセプトを紹介しています。
記事によるとKyleさんの個人的に幾つかの目標を持っていた目標は下記の通り。
- SSH鍵の撲滅 ユーザーはユーザーネームとパスワードでアクセスできるべき
- リモートとローカルに差がある事を明確にする。どのコミットがプッシュが必要なのかをわかりやすく。
- git fetch, pull (–rebase), pushをシンプルに。ユーザーが何をローカルからリモートへ反映、リモートからローカルへ反映する必要があるかを意識しなくて良いように。
- ローカル、リモートのブランチ問題の修正。2つが同一の物として動作するようにする。
マルチマスタが出来ない事もそうですが。gitの持つ複雑な機能を制限する事でよりシンプルに使えるようにというコンセプトですね。あくまで「gitコマンドの代替ではなく、1つの素晴らしいバージョン管理クライアント」として作られているんですね。
via:http://warpspire.com/posts/designing-github-mac/
あなたのソースを一発でHTML5化するスクリプト
スマートフォンなどのデバイスにもシームレスにコンテンツを表示する為に利用が進んでいるHTML5ですが、手元にある古いHTMLの処置に困っている人に朗報?です。既存のソースをHTML5化するスクリプトという「ネタ」が話題になっていました。
# doctype find . -regex ".*\.\(html\|py\)$" -type f -exec sed -i "s/]*>//gi" {} \; # meta charset find . -regex ".*\.\(html\|py\)$" -type f -exec sed -i "s/]*content=[\"'][^\"']*utf-8[\"'][^>]*>//gi" {} \; # script text/javascript find . -regex ".*\.\(html\|py\)$" -type f -exec sed -i "s/\(]*\)\(\stype=[\"']text\/javascript[\"']\)\(\s\?[^>]*>\)/\1\3/gi" {} \; # style text/css find . -regex ".*\.\(html\|py\)$" -type f -exec sed -i "s/\(]*\)\(\stype=[\"']text\/css[\"']\)\(\s\?[^>]*>\)/\1\3/gi" {} \; # html xmlns find . -regex ".*\.\(html\|py\)$" -type f -exec sed -i "s/\(]*\)\(\sxmlns=[\"'][^\"']*[\"']\)\(\s\?[^>]*>\)/\1\3/gi" {} \; # html xml:lang find . -regex ".*\.\(html\|py\)$" -type f -exec sed -i "s/\(]*\)\(\sxml:lang=[\"'][^\"']*[\"']\)\(\s\?[^>]*>\)/\1\3/gi" {} \;
残念ながらネタなわけですが、既存のソースのHTML5化について考えるきっかけくらいにはなるかもしれません。
via:http://mrcoles.com/blog/html5ify-your-existing-code-base/
githubがコード解析に使っているライブラリを公開
またまたgithubから新しいプロダクトがアナウンスされました。githubではリポジトリ内のファイルの種類を判別したり、コードハイライトを行うといった機能がありますがこれを途方もない種類の言語に対して実現しています。そして今回公開されたのはまさにそういったコードの検出やハイライティングといった部分のライブラリです。
ちょっと使いどころがすぐに思いつくようなライブラリでもないですが、Rubyで実装された実践的なコードの例として楽しむのも良さそうです。
「金持ちになるのではなく、豊かに暮らす」というライフスタイル
Hacker Newsで、ベルギーの女性2人組によるDon’t be rich, Live rich(金持ちになるのではなく、豊かに暮らす)というプレゼンテーションが話題になっていました。
この2人は、WebデザイナーのIne Dehandschutterさんと、オンラインコミュニケーションのコンサルティングをしているCatherine Van Holderさん。サイトはnomadz.nu。2人はとくにお金持ちというわけではないけれど、様々なデザインのアパートメントに滞在しビンテージカーに乗りながら、2010年の間に南アフリカやタイ、アルゼンチンなど10カ国を旅してまわるというとても充実した生活を送ってきました。
2人はこの生活を一般的な毎月の収入だけでまかなっているそうですが、そのポイントは「働きながら」というところ。2人ともリモートで作業のできる仕事を持っているために、このようなスタイルで暮らすことができているというわけです。
これだけでは単に羨ましいだけの話で終わってしまいますが、このプレゼンテーションで2人は、普通の「テンプレート」な生活ではなく自分がどんなことをやりたいかを元に自分のライフスタイルをデザインしよう、と呼びかけていて、そのための心構えとアドバイスを紹介してくれています。
プレゼンテーションでは、2人のような暮らし方を始めるための4つのステップと気をつける点が解説されていますが、詳細はプレゼンテーションを見ていただくとして(とてもグラフィカルで端的なので英語が苦手な方でも読みやすいと思います)、ここでは気をつける点と役立つツールをいくつか抜粋しておきます。
- 気をつける点
- 言葉が通じないことによる不便さ(南アフリカでは簡単に友達ができたけど、タイとブラジルは言葉の壁があった)
- いくつかの国はあなたが思っているものとは違う(アルゼンチンは物価が高騰している、週末に旅して回るには広すぎる)
- ヘッドフォンは必須
- 規律正しく働く必要がある(ブエノスアイレスにオフィスを持ったのでとても生産的に仕事ができた)
- 役立つツール
- iPhoneと現地の携帯電話番号、SIPソリューション(ベルギーの電話番号から旅先の電話番号への転送をする)
- Skype(顧客との通話と画面共有)
- Dropbox、Sugarsync、Nomadeskなどのファイル共有サービス
- Backblazeなどのオンラインバックアップサービス
- AirBNB.com
- FacebookとTwitter
というわけで、羨ましい反面、いざ実践するには勇気がいるなあ…というお話でした。
でもやっぱり羨ましい。
via: Hacker News | Don’t be rich, Live rich
Orchestra – PHPコミュニティ注目のPaaS
猛烈なスピードで様々なサービスが登場するPaaSの中で、PHP向けのクラウドとして注目されそうなのがOrchestraです。PHPが使えるPaaSは他にもPHP FogやDotCloudなどがありますが、このOrchestraはPHPコミュニティからの注目が集まりそうです。
PHPのフレームワーク関係をウォッチしているユーザー、特にCakePHPに関心のある人によってはこのツイートの意味は大きいのではないでしょうか?今回Orchestraに加入したGarrett Woodworth氏はかつてCakePHPを大きく発展させたプロジェクトマネージャであり、現在はLithiumという次世代フレームワークの開発に携わっています。また最近、PHPユーザーの間で使われている #phpneeds をいち早く集計しているこのページもOrchestra上で動いています。
コミュニティとの距離感が近くなりそうなこのOrchestraのサービスの概要は下記のとおり。
-
“Free” Apps – 無料、ただし制限あり。
a. “Automated Jobs”と”Simple Error Loggin” の機能は対象外。
b. MySQLなどのアドオンは利用可能
c. URLはサブドメイン形式の[app_ name].orchestra.io になる。
d. Auto-scaling機能は利用できない。
e. 無料のアプリは同時コネクションは1つ。
f. ユーザーは無料のアプリを2つまで作れる。 -
“Basic” Apps
a. “Basic”としてデプロイされたアプリはauto-scale機能は無し。
b. 1時間あたりUSD $0.04とアドオンの料金が課金される。 -
“Elastic” Apps
a. “Elastic”としてデプロイされたアプリはauto-scale可能。
b. 1時間あたりUSD $0.10と1時間追加ユニットあたり0.03とアドオン料金が課金
無料でも2つまでアプリがデプロイできるという事でまずはテスト環境や開発用とで試してみるのも良さそうですね。
先週のA-Listersまとめ #8
先週の10本の記事から反響が大きかったものをピックアップしているまとめ記事も8回目となりました。
Github for Mac – GithubがMac用の”かわいい”専用クライアントをリリース
先々週もっとも人気のあった「致命的すぎるバグがgithubで話題」に引き続いて、再びGithub関連の記事がアクセスでトップとなりました。当サイトの読者層にとって注目のサービスであることが伺えます。これで黒い画面がどうしても苦手なデザイナーさんにもGithubを使ってもらう敷居がさらに下がった!と喜んでいるプログラマさんも多いのかもしれません。
Turntable.fmの中身はHTML5,Python,MongoDBなど
次にアクセスが多かったのは、こちらも何かと話題のサービス、Turntable.fmについて。「どんな技術を使ってるんだろう」というQuoraでの質問に同サービスのファウンダーのBilly Chasenさんが自ら回答した内容が注目を集めていました。
BillyさんはQuoraで他にも2つ質問に応えています。
Q: 新規登録をブロック(または制限)してる?
A: これは既知のバグで、最近Facebookで友だちになったユーザーはTurntable.fmから一度ログインしないと登録できないかも。
(Has turntable.fm blocked (or throttled) new signups?)
Q: トラフィック過剰になってない?
A: (6月8日の時点で)ピーク時のトラフィックはオーバーロード状態だった。対応したけどこれで持つかどうかは明日のピークの時間帯になるまでは分からないだろう。
(Is turntable.fm overloaded with traffic?)
という感じで、まるでサポート掲示板のような様子。人気が出たサービスなのでこれからもこのようにすべての質問にファウンダー自身が答え続けてくれるのかは不明ですが、こういったカジュアルさ、オープンさは面白いですね。アメリカ国外からのアクセスブロックについてなど現在ニュースが飛び交うTurntable.fmですが、今後の動向が気になる方はBillyさんをQuoraでフォローしてみては。
Nyan CatがレゴやCMやCSSになった
すでに英語、フランス語、スペイン語のWikipediaページもできているほど人気のNyan Cat。各種スマートフォンなどでのファンゲームもいくつも作られているそうで驚きです。Wikipediaによると、人気が爆発したもととのきっかけはtosh.0というYouTube動画を流すテレビ番組のブログで紹介されたからとのこと。
アメリカのコメディセントラルというケーブル放送のチャンネルで2009年からやっているこの番組は、ホームビデオを紹介する「America’s Funnies Video」のノリでYouTube動画やセレブのツイートを見せて、皮肉的(かつちょっと微妙な空気感)なコメントを司会のDaniel Toshがしゃべる、というものです。ライブ放送でTwitterとも連携していて、番組の最中に司会本人がリプライしてくれます(フォロアー数は現在240万人)。当然のようにネットの話題がテレビで紹介されるようになっていくにつれ、今後はテレビ番組やCMに取り上げられたということだけで話題になることも少なくなるのかもしれませんね。
その他の記事
Kinectを利用してバーチャルに試着できるKinectShop
各所でネタ的活用が進むデバイス、Kinectを新時代のショッピングに応用した事例が話題になっていました。テレビの前に置いたKinectのセンサーを利用して好きな商品を選び、画面でバーチャルにフィッティングすることができます。
現在の映像を見る限りでは手持ちのバッグをぶら下げるという形の動作が可能なようです。またカートに入れる操作についても画面左側のカートの部分に商品を運ぶ事で行います。
試着時の様子を画像に残してソーシャルに共有することもできます。日本ではいまひとつマイナーなKinectですが、世界で最も早く売れたデバイスと言われている事から、Kinectをデバイスとして使うコンシューマー向けのサービスがブレイクする日は意外と近いのかもしれません。
残念ながら動画が埋め込めなかったので是非ともリンク先をご覧ください。
via:http://www.fastcompany.com/1758674/the-next-generation-of-shopping-kinectshop-exclusive
HN Mood – HackerNewsのムードをグラフ化
日々さまざまなネタが注目され議論されているHacker Newsのコメントの感情レベルを可視化するサイトが現れました。話題になているトピック毎に「不安」「敵意」「憂鬱」「信用」「同情」「幸福」のレベルを表示します。
この分析はEffectCheckのAPIを使っているようですが、同じ事を日本語できればはてなブックマークやTwitterのタイムラインを分析したり、リコメンドなどに応用したりとすごく面白い事が出来そうですね。実は日本語でも同じような事ができるなんていう情報をご存知の方はぜひ教えてください。