空(ｶﾗ)っ風　140 タダイ

 朝、隣町に行き、二人でいつものコースを楽しく走りお喋りして来ました。風が13m/sあり上着を着たまま走りました。12月1日にふさわしい寒さでした。

「世界史1200人」140 タダイ(30頃)

十二使徒の一人。タダイと呼ばれるユダについての伝承は混乱している。小ヤコブの兄弟であったともイエスの親族(主の兄弟)だったともいわれる。タダイと呼ばれるユダは、西方ではイエスを裏切って自殺したイスカリオテのユダとの混同を避けるために意図的に軽視されてきたようで、「忘れられた聖人」とさえ呼ばれた。それは西方の信徒たちがユダの名において祈りを捧げるのを避けたためであった。西方ではユダは「敗北者の守護聖人」になっている。一方、タダイは伝承ではバルトロマイとともにアルメニアに宣教したとされ、この地方では篤く崇敬される。アルメニア使徒教会の名は、「タダイとバルトロマイによって建てられた教会」を自負するところから来ている。

「君の名は敗北者です空(ｶﾗ)っ風　タダイ　に　端遊」

空(ｶﾗ)っ風が12月の季語です。日本海側に雪を降らした後の、太平洋側に吹く、冷たい乾いた風です。「敗北者の聖人」にお似合いかな・・・西方で「忘れられた聖人」ユダへの信心が盛んになったのは、1800年代に入ってからです。それはイタリアとスペインで起こり、南アメリカを経由して1920年代にシカゴからアメリカ合衆国全体へと広がりました。(聖ユダはシカゴ警察の守護聖人です。)聖ユダへの九日間の祈りは、特に世界恐慌から第二次世界大戦にいたる困難な時期によく唱えられました。

習字は、「君の名は」は勿体ぶって、「敗北者です」はガクガクと、「空っ風」はサラリと、というつもりで書きました。