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ソーラー発電と金属


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クリスマスです。クリスマスといえば、冬休みの始まりでもあります。

中学校の自由研究のとき、“金属コレクション” なるものを作ったのを思い出しました。

金属コレクション

そのコレクションを再利用しながら記事にします。

金属は身近な材料として、さまざまなところに使われています。

今回は、特にソーラー発電や電力に関係ありそうなものを調べました。

  • リチウム
  • アルミニウム
  • ニッケル
  • 亜鉛
  • カドミウム
  • タングステン
  • 白金
  • 水銀
  • ウラン
  • プルトニウム

リチウム

  • Li
  • 電気抵抗率:92.8nΩ/m (ナノオーム毎メートル)
  • 密度:0.534g/cm3

リチウムは主に電池に使用されます。

リチウム一次電池とリチウムイオン蓄電池があります。

リチウムは、最も電気陰性度の高い金属で、電子を放出しやすいことから、電池に好んで用いられます。

また、最も軽い金属である反面、反応性が非常に高いため、空気中での保存はできず、材料として使うのは難しいとされます。

アルミニウム

  • Al
  • 電気抵抗率:26.5nΩ/m
  • 密度:2.70g/cm3

いわゆるアルミです。

アルミは、4番目に電気抵抗率が小さい金属です。(銀、銅、金、アルミの順番)

銅に比べて抵抗率では劣るアルミですが、銅より密度が小さい (軽い) こと、安価なことから、電線ヘの使用も進んでいます。

また、アルミの表面を酸化処理した “アルマイト” は、耐食性と染色性が良いため、太陽電池の枠や機器の外装などに使用されます。

アルミに銅やマグネシウムなどを加えたアルミ合金は、ノートパソコンなどの機器の外装に使われます。

鉄とアルミとニッケル,コバルト,銅の合金であるアルニコ磁石は、強力な磁石として、ネオジム磁石の登場までは主流でした。

  • Fe
  • 電気抵抗率:96.1nΩ/m

鉄は工業的に最も使用されている金属です。

ただし、電気的なスペックは高くないので、主に構造材として使われます。

電線管やボックス,機器の外箱や台に使用され、またステンレス鋼の材料でもあります。

ステンレス鋼は、鉄とクロムの合金で、ほかにニッケル (Ni),マンガン (Mn),モリブデン (Mo) などを含んだ種類もあります。

ステンレスの話は、また別の記事で。

ニッケル

  • Ni
  • 電気抵抗率:69.3nΩ/m

ニッケルは、耐熱用の端子や電池 (ニッケルマンガン乾電池やニッケルカドミウム蓄電池,ニッケル水素電池など),メッキ,合金材料に使用されます。

電熱線に使う圧着端子はニッケル製のものがあります。

また、リチウムイオン蓄電池どうしを直並列するための箔にもニッケルまたはニッケルメッキの鉄が使われます。

ニッケル系の蓄電池には、ニッケルの化合物が使われますが、この種の蓄電池には、“メモリー効果” という好ましくない現象が起こるため、後発の “リチウムイオン蓄電池” に置き換えられつつあります。

ニッケルメッキは、鉄や銅に対しておこなわれ、主に電極や端子部に使われます。

合金は、前述のステンレス鋼やアルニコ磁石のほか、電熱線であるニクロム線 (ニッケルとクロムの合金など) があります。

  • Cu
  • 電気抵抗率:16.7nΩ/m
  • 密度:8.96g/cm3

電線といえば銅です。
銅は、銀に次いで抵抗率が小さく、銀より100倍くらい安いので、電線や端子などに使用されます。

真鍮 (しんちゅう) は、銅と亜鉛の合金です。
加工性がよく、銅より安価なので、端子などに使われます。

亜鉛

  • Zn
  • 電気抵抗率:59.0nΩ/m

あまり馴染みのない名前ですが、亜鉛は4番目に多く使用されている金属です。(ちなみに、鉄、アルミ、銅、亜鉛の順番)

電気関係では、電池 (マンガン乾電池,アルカリ乾電池,空気亜鉛電池,ニッケル亜鉛蓄電池など) やメッキ、合金材料として真鍮に使われています。

亜鉛系の乾電池は、亜鉛を酸化して電子を取り出す仕組みで、まさに亜鉛が主役です。

鉄に亜鉛をメッキしたものは “トタン” と呼ばれます。トタン屋根のやつですね。

亜鉛は鉄より “電気陰性度” が大きい物質であり、鉄よりはやく酸化されます。
よって、亜鉛が溶け出す代わりに、鉄の (さび) を防ぐ効果が得られるのです。

ということで、電線管やボックス,外箱などに使用されます。

他には、銅のところで書いたように、真鍮として合金材料に使われます。

錫 (すず)

  • Sn
  • 電気抵抗率:115nΩ/m

すずは、メッキと、ハンダ (共晶 (きょうしょう) ハンダ、鉛フリーハンダなど) に使われます。

圧着端子は、銅にすずをメッキしたものです。
銅の表面が酸化されるのを防いだり、端子と電線をフィットさせる役目があるそうです。

ケーブルやコードにも、すずメッキの銅を使用したものがあります。
これは、ゴム製の絶縁被覆に含まれる硫黄によって銅が黒変するのを防ぐためです。

鉄にすずをメッキしたものが “ブリキ” です。おもちゃとか缶詰とかのですね。

すずは、亜鉛と反対に鉄より “電気陰性度” が小さく、鉄が先に錆びます。
ですが、メッキが剥げない用途であれば、鉄を錆から守れるので利用されます。(主に屋内用)

ブリキは、マンガン乾電池のパッケージにも使われています。

一般的なハンダは、鉛とすずの合金で、特に鉛が63%、すずが37%の “共晶ハンダ” は融点が低く、最も使いやすいハンダとされます。

近年は、環境保護のため、鉛フリーハンダが普及してきました。

鉛フリーハンダは、すずに少量の銅や銀を加えたもので、いくつかの種類があります。

タングステン

  • W
  • 電気抵抗率:52.8nΩ/m
  • 融点:3422℃

あまり馴染みのない名前ですが、タングステンは金属の中で最も融点が高いことから、発熱関係の部分に使われます。

電球や蛍光灯のフィラメントや,TIG (ティグ) 溶接の電極,プラズマ切断機のチップはタングステン製です。

白金 (プラチナ)

  • Pt
  • 電気抵抗率:105nΩ/m

白金は電気分解の電極に使われます。

特に、陽極 (+) は、白金や金、または黒鉛でないと、電極自体が酸化されて溶けてしまいます。

水の電気分解の逆反応といえば、“燃料電池” ですが、これにも白金電極が必要となります。

白金は貴金属ですから、代替となる安価な電極材料が研究されています。

  • Pb
  • 電気抵抗率:208nΩ/m

鉛は環境汚染の原因となることから、近年は使用が控えられている金属です。

以前は、鉛蓄電池,ケーブルの鉛披 (えんぴ) や、化合物として塩化ビニル樹脂の安定剤、合金としてヒューズ,ハンダ,真鍮の添加剤に使われました。

その他

水銀 (Hg) やカドミウム (Cd) なんかも、以前は使われましたが、環境汚染の問題があるため使用が減りつつあります。

水銀の化合物は、水俣 (みなまた) 病と第二水俣病の原因物質です。

水銀は、蛍光灯や水銀灯の封入ガス,水銀電池,水銀整流器,水銀スイッチに使われました。

カドミウムは、イタイイタイ病の原因です。

そんなカドミウムは、ニッケルカドミウム蓄電池や光スイッチ (CdSセル),CdTe太陽電池に使われました。

ほかには、ウラン (U) やプルトニウム (Pu) が原子力発電に利用されています。

原子力発電は、ウランの核分裂の際の熱を発電に使います。

使い終わった核燃料に含まれるのがプルトニウムで、再利用の実験施設が “もんじゅ” だったということです。

閲覧ありがとうございました。

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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

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