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ちがう太さの電線の接続


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2021-9-17(金)

まず、前回・前々回の記事へのリンクです。

『スリーブ・コネクターの使い方』

『同じ太さの電線の接続』

オフグリッド・ソーラー発電をやっていると、まれに出くわすのが、違う太さの電線の接続です。

違う太さの単線とより線

例えば、写真のように、5.5sq (スケア) の “より線” と、2.0mmの “単線” をつなぐときはどうするのでしょうか。太さもタイプもぜんぜん違う電線です。

電気屋さんなどは、慣習にのっとって接続するようですが、ここでは、メーカーの指示どおりの接続とします。やはり、自分の作品には妥協したくないですからね。

メーカーは、ニチフを参考にしました。メーカーや製品によっては、指示が異なることもあります。

スリーブとコネクター

今回も、これらのスリーブ・コネクターです。

0.75sqから5.5sqまでのより線、1.6mmから2.6mmまでの単線で、2本の電線を接続する場合の実際の例を考えます。

より線とより線 (太さが異なる)

違う太さのより線とより線

0.75sqと1.25sq

  • B型・絶縁B型 (1.25sq用)
  • P型・絶縁P型 (2sq用)
  • CE型 (CE2)
  • 差込コネ (棒端子を使用)

0.75も1.25も、1.25sq用が使えます。

1.25sqと2sq

  • B型・絶縁B型 (2sq用)
  • P型・絶縁P型 (5.5sq用)
  • CE型 (CE5)
  • 差込コネ (棒端子を使用)

1.25も2sqも2sq用が使えます。

CE型は、素線 (より線の一本一本の線) の太さが違いすぎると、使えないことがあります。(太いほうが0.5mm以上なら、細いほうはその1/2以上)

3.5sqと5.5sq

  • B型・絶縁B型 (5.5sq用)
  • P型 (8sq用)
  • CE型 (CE8)
  • 差込コネ (棒端子を使用)

3.5も5.5も、B型の5.5sq用が使えます。

絶縁付きP型は、8sq用はありません。

差込コネクターは、2.6mmの棒端子に対応していないものがあります。

その他 (異なる断面積で合計6.64mm^2以下)

例えば、0.75と2,0.75と3.5,0.75と5.5,1.25と3.5,2と3.5がこのパターンです。

  • P型・絶縁P型
  • CE型
  • 差込コネ (棒端子を使用)

その他 (異なる断面積で合計6.64mm^2を超える)

例えば、1.25と5.5,2と5.5がこのパターンです。

  • P型 (8sq用)
  • CE型 (CE8)
  • 差込コネ (棒端子を使用)

断面積の合計が6.64mm^2を超える場合、絶縁付きP型は使えません。

より線と単線

違う太さのより線と単線

2sqと1.6mm (ほぼ同じ断面積)

  • B型 (2sq用)
  • 差込コネ (棒端子を使用)

B型スリーブは2sq用です。

3.5sqと2.0mm,5.5sqと2.6mm (ほぼ同じ断面積)

  • B型 (5.5sq用)
  • 差込コネ (棒端子を使用)

どちらも、B型は5.5sq用が使えます。

3.5sqと2.6mm・5.5sqと2.0mm

  • B型 (5.5sq用)
  • 差込コネ (棒端子を使用)

B型スリーブは、5.5sq用が使えます。

0.75sqと1.6mm

  • E型 (小)
  • 差込コネ (棒端子を使用)

E型スリーブは小サイズです。

単線と単線 (太さが異なる)

違う太さの単線と単線

2.0mmと2.6mm

  • B型 (5.5sq用)
  • E型 (中)
  • 差込コネ

2.0と2.6には、B型の5.5sq用が使えます。

その他 (異径の単線)

1.6mmと2.0mm,1.6mmと2.6mmがこれにあたります。

  • E型
  • 差込コネ

まとめ

B型 絶縁B P型 絶縁P CE型 E型 差込コ
0.75 0.75
1.25
2
3.5
5.5
Φ1.6
Φ2.0
Φ2.6
1.25 0.75
1.25
2
3.5
5.5
Φ1.6
Φ2.0
Φ2.6
2 0.75
1.25
2
3.5
5.5
Φ1.6
Φ2.0
Φ2.6
3.5 0.75
1.25
2
3.5
5.5
Φ1.6
Φ2.0
Φ2.6
5.5 0.75
1.25
2
3.5
5.5
Φ1.6
Φ2.0
Φ2.6
B型 絶縁B P型 絶縁P CE型 E型 差込コ
Φ1.6 0.75
1.25
2
3.5
5.5
Φ1.6
Φ2.0
Φ2.6
Φ2.0 0.75
1.25
2
3.5
5.5
Φ1.6
Φ2.0
Φ2.6
Φ2.6 0.75
1.25
2
3.5
5.5
Φ1.6
Φ2.0
Φ2.6

差込コネクターの “△” 印は、棒端子の使用を表します。

一見、万能にみえる差込コネクターですが、屋外で使えないことを忘れてはいけません。屋外で使うと、雨水や結露によって、漏電や接続不良が発生します。

ここに載っていないものは、残念ながら、はんだや端子台,スタッド,2つ以上のスリーブ・コネクターを使うことになります。これはダサいです……。

とりあえず、一般的な2本接続の話はおしまいです。非常に濃い内容でしたが、それもそのはず。参考資料は150ページを超える文書ですので。

3本以上の電線の接続や分岐,細い線や太い線のお話はまたいつか。

よいソーラー発電ライフを。

閲覧ありがとうございました。

    2022/09/03
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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

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