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ソーラー発電に使える電線類③


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2021-4-3(土)

4月ですね。あれだけあった雪も一気に減り、桜も満開……桜はまだか。

今回は、ホームセンターで売っている電線類のうち、オフグリッド・ソーラー発電に “適さない” ものを挙げます。

またまた、ソーラー発電をやらない人にとっては、知っていても役立たない内容です。

これらの記事の続きです。

ソーラー発電に使える電線を調べました。コードとケーブル,絶縁電線の違いや、電線の単線と () り線の違いも説明しています。
ソーラー発電に使える電線類① (2021/03/22)
http://semiritaiayume.blog.fc2.com/blog-entry-736.html

ソーラー発電に使える電線を調べました。電線の単線と () り線の太さを表す単位の違いも説明しています。
ソーラー発電に使える電線類② (2021/03/28)
http://semiritaiayume.blog.fc2.com/blog-entry-737.html

今回も、24V (ボルト) 以下のシステムで、これらの区間に使う電線類のお話です。

  1. ソーラーパネルと接続箱の間
  2. 接続箱とチャージコントローラーの間
  3. チャージコントローラーと蓄電池 (バッテリー) の間

芯線 (心線)

電線類を選ぶ際、その種類や太さのほかに、芯線数 (しんせんすう) という項目があります。

芯線とは、電気が流れる導体を絶縁被覆で包んだ線のことで、芯線数は、その線の本数です。
例えば、2本の芯線があるなら、2芯 (2心) や2C (2 Core) と表します。

芯線

一本のケーブル (またはコード) の中に、いくつかの芯線があるイメージ。

ケーブルを丸く仕上げるために、“介在” と呼ばれる詰め物が入っている場合があります。

ケーブル類の芯線は、1芯 (単芯 (たんしん) ) 〜4芯が一般的です。

特に、5芯以上のものは多芯と呼ばれます。

同じ太さの導体なら、芯線数が多いほど、一本の導体に流せる電流 (許容電流) は小さくなります。

ソーラー発電に使う電線類は、基本的に、1芯か2芯です。

今回のお勉強はここまで。前回のこれが登場です。

  • 最適:◎,適当:○,不適:△
  • CVケーブル:◎
  • VV-R・VV-Fケーブル:○
  • VCTケーブル,VCTF・VCTFKコード:○
  • 1CT・2CT・WCTケーブル:△
  • IV・KIV電線:△
  • VFFコード:△
  • VSFコード:△
  • 通信用ケーブル類:△

この “△” の電線類を詳しく見ていきます。

1CTケーブル・2CTケーブル・WCTケーブル

2CT

1CTまたは2CT。(構造と寸法はどちらも同じ)

  • 絶縁被覆,外装ともに天然ゴム製。(WCTは絶縁被覆なし)
  • 現在、1CTと2CTは同じもの
  • 耐熱温度60℃
  • 天然ゴムは紫外線に弱い
  • 一般的に、 (すず) メッキ導体
  • ゴム臭い
  • () り線のみ
  • CTは1〜4芯、0.75〜200sq (スケア) のラインナップ
  • WCTは1芯のみ、14〜325sqのラインナップ

CTはキャブタイヤケーブル、WCTは溶接 (Welding) 用キャブタイヤケーブルといいます。
キャブタイヤ系は柔らかいので、移動用の電力・通信ケーブルに向いています。

ただし、紫外線やオゾンガスによる天然ゴムの劣化が著しいので、屋外では使わないのが無難です。

ソーラー発電では、屋内の配線向けです。

IV電線・KIV電線

IVとKIV

(太さはほぼ同じ)

  • 塩ビ製の絶縁被覆
  • 屋内用 ("I" は "Indoor")
  • 耐熱温度60℃
  • IVは単線または撚り線 (粗撚線 (あらよりせん) )、KIVは撚り線 (細撚線 (ほそよりせん) ) のみ
  • IVは1芯のみ。単線は1.0〜3.2mm、撚り線は0.9〜500sqのラインナップ
  • KIVは1芯で撚り線のみ。0.3〜325sqのラインナップ

電線のしなやかさは、撚り線の素線 (一本一本の線) の太さによります。同じ断面積なら、IV電線よりも、KIV電線のほうが柔らかいです。

ケーブル類と異なり、外装がないので、耐久性に劣ります。

ソーラー発電では、屋内配線や、箱など覆いのある箇所に向いています。

VFFコード・VSFコード

VFFとVSF

  • 絶縁被覆は塩ビ製
  • 耐熱温度60℃
  • VFFは2芯のみ、0.3〜8sqのラインナップ
  • VSFは1芯のみ、0.3〜2sqのラインナップ
  • 撚り線のみ

VFFは、いわゆるコードです。(扇風機とかのやつ)
また、色などの区別があるものは、特に、スピーカーコードと呼ばれます。

VSFは、主に機器内の配線に使われます。

ケーブル類と違って外装がないので、耐久性は低めです。

ソーラー発電では、屋内や覆いのある箇所に限られます。

通信用ケーブル類

テレビのアンテナ線やマイクのコードに使われる同軸ケーブルなどがあります。

これは、信号 (微弱な電流) を伝える用なので、ソーラー発電のような大電流には向きません。

ということで、ソーラー発電に使える電線、使えない電線がわかりました。

これで、ホームセンターの電線売り場も怖くありません(笑)

ただし、電線の種類は以上の記事のとおりですが、電線の太さのお話はまだです。
また別の機会に太さのお話もしたいです。

では、安全で楽しいソーラー発電を。

閲覧ありがとうございました。

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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

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