オシロスコープDSO138を使ってみます(2)
- 2024/10/15
- 20:28
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今回も、オシロスコープ “DSO138” を使ってみます。
見ているほうはつまらないかもしれませんが、やってるほうは理科の実験みたいで楽しいです。ソーラー発電も、突き詰めれば科学なんですね。
三部作の第二回めは、矩形波です。
矩形波 (Square wave) というのは、いかにもデジタルな四角い波のことです。方形波とも呼ばれます。
言葉では説明しづらいので、さっそくイメージを。
直流の電源に対して、4つのスイッチを2つずつ交互にオン・オフし、電流の向きを切り替えています。
電流の向きが時間とともに変化しているので、この出力は交流です。
こういうのを “インバーター回路” といいます。
50Hzがほしい場合は、プラスとマイナスの切り替えを1秒間に50回 (スイッチを100回カチカチ) します。60Hzなら、切り替えが60回 (120カチカチ) 必要です。
これを人間の手でやり続けると腱鞘炎になるので、通常は半導体を使います。
具体的には、“MOS-FET (metal-oxide-semiconductor field-effect transistor;金属酸化膜半導体電界効果トランジスター)” や “IGBT (insulated-gate bipolar transistor;絶縁ゲートバイポーラトランジスター)” が使われるそうです。
矩形波の原理がわかったところで、実際に観察してみましょう。
矩形波の出力には、このインバーター機器を使います。いわゆる、カーインバーターです。
電源は、オフグリッド・ソーラー発電から用意しました。
まずは、インバーター機器に入力する前の波形 (直流) です。
かわいい。
では、インバーターの波形を……と言いたいのですが、先に全波整流の波形を見てください。
正弦波で使ったブリッジダイオードを外すのがもったいなくて、全波整流、半波整流、そのままという順番になりました。
“矩形波の交流を整流すると、通常の直流に戻る” と私は想像しました。
ということで、矩形波の全波整流から。
え、こうなる?
なんでしょう。この、すきっ歯みたいな波形は……
納得できないので、続いては半波整流。
これも、思ったよりスカスカな波形です。
この時点で、自信がなくなりましたね。
“イメージ図でウソついたべか……”
最後は、矩形波をダイレクトで。
あー。そういうことか!
これは、“修正正弦波” です。ふつうの矩形波 (イメージ図のやつ) よりも、ちょっとだけ正弦波に近づけた波形です。
修正正弦波は、プラス側とマイナス側の間に、ゼロの時間があります。修正正弦波も、矩形波の一種です。疑似正弦波とも呼ばれます。
ゼロのところは、全波整流でも半波整流でもゼロなので、スカスカだったのですね。
理屈とは違いましたが、これはこれで感動しますね。
さて、周波数は56Hzとなっています。
矩形波のインバーター機器の周波数は、商用電源の50Hzと60Hzの間を取って55Hzということが多いです。
次回は、位相制御の波形を見てみます。
閲覧ありがとうございました。
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