しばし眺望を堪能し、尖塔の石段を下りるとパイプオルガン室に入る扉がありました。外に出て正面に回ると、「最後の審判」を描いた見事なレリーフがあります。
壁面には眼を覆い何かを叫ぶ男の彫像がありました。すぐ前にあるのは「モーゼの噴水」、なるほど十戒を掲げておられます。
そしてクラム通りに戻ると、アインシュタインの家がありました。
ガイドブックによると、24歳の時にミレーバと結婚し、特許局に勤めながら居を構えたのがここだそうです。住んでいたのは三年間ですが、その間に革命的な論文を数多く発表しています。中でも1905年は、光電効果の理論、ブラウン運動の理論、そして特殊相対性理論が発表されたため「奇跡の年」と言われているとのこと。
その業績について解説する力はまったくないのですが、彼のユーモア感覚はとても好きですね。例えばこんなジョークはいかが。
外交官と女性の違いは何か。外交官が「はい」と言ったら「たぶん」の意味で、「たぶん」と言ったら「否」の意味で、「否」と言ったら外交官ではない。しかるに女性は「否」と言ったら「たぶん」で、「たぶん」と言ったら「はい」で、「はい」と言ったらもう女性ではない。
ついでと言ってはなんですが、私が集めたアインシュタイン語録も紹介します。
平和は力で保たれない。平和はただ分かりあうことで、達成できるのだ。
私は神がどういう原理に基づいてこの世界を創造したのかを知りたい。そのほかは小さなことだ。
私は孤独に生きてきた。その孤独も、若い頃はほろ苦かった。でも今は旨味がある。
私にとっては方程式のほうが大事だ。政治は現在のためのものだが、方程式は永遠のものなのだから。
真実を探し求める権利には、当然、義務も含まれる。
数えられるものがすべて価値があるとは限らない。
価値のあるものがすべて数えられるとは限らない。
神が宇宙を創造されるとき、神にはどれほど選択の余地があったのだろうか?
なお残念ながら冬季は午後四時で閉館、中を見学することはできませんでした。
本日の二枚です。