今回は土木業界オワオワリというテーマで,これはポケモン対戦投稿者のライバロリさんの言葉を借りたもの.オワオワリとは文字通り終わっているという認識でOK.
では何が終わっているのか
簡単に言うとこの辺りだろうか.詳しく書いていこうと思う.
きっかけは大日本コンサルタントのワンデーインターンだ.ただこれは業界全体に当てはまることだと思う.思うだけなので悪しからず.
紙文化
始まりからしてヤバかった.
まず応募.通常の一部上場の大企業であれば,自社サイトかマイナビ経由が一般的だ.しかしいずれも該当しない.なんだったのか.最初に示したように紙だ.自分で印刷してそれをスキャンしてメールで送れと言うのだ.非常に驚いた.しかしこの時点ではコンサルの中身をまったく知らなかったので,普通に楽しみにしながら提出し返事を待った.ちなみに大学の研究室の同期が同様の建設コンサルにバイトをしていて,そこに就職しようか考えている・あるいは実際に就職した人もおり,また建設コンサルは土木系の就職の中では難しいと言われる方なので,非常に期待していたのだが...
結果は希望日の中でも11/20に来てくれということになった.そして行くことに.
内容はともかく,最後に日報を書いてくれということだった.その意義は理解できるし,選考の一環も兼ねているのかなと思いながら,書くことに.しかしここでも紙だったのである.まあどう考えてもPCが出てくるような場面ではなかったが.そして本当の日報として,私は皮肉も込めてここにブログに記しているのだ.ちなみにその時提出して,後日メールでスキャンされて返されてきたものがこちら.
階層化
この点も危機感がいる.土木業界のn次受け構造は有名で,大手ゼネコンの下にサブコンがついて,階層を経て実際の手を動かす人に仕事が回っていく.これ自体は現場が変わる以上仕方のない部分ではあるが,IT化とかで構造改革をしないと持続可能的でないと思いここに書いておく.
これはコンサルの分野でもちょっとある.仕事自体をどこかに投げることはないようだが,そもそもの案件が,国の方針から県が忖度し,市が具体化を目指すものを,コンサルが請け負うような形だったりするらしい.抽象的で概念的な話なので,よく分からないが,確かにトップダウンがひどい業界だ.そのため現場からのボトムアップのインセンティブはないらしい.この点アメリカに非常に劣っている.これは後述の感想の冒頭に詳しい.
こうして階層化で中抜きが発生する余地があり,それ自体は別にいいが,生産性が向上せず,業務の効率化が一向に進まず,人手不足が根本的に解決できない.
生産性
生産性が向上しない.これは前述したように,階層化で降ってくる仕事を待っているのみで,コンサルとは名ばかりである.自身から提案することはないらしい.これは座談会で確認済み.そんな仕事のどこが面白いのだろうか(反語).
しかもその割に働き方は別段よくもない.結局土木業界の空気に毒されている.SIerらとはえらい違いだ.とはいえ現場レベルという意味では,一緒なのかもしれない.この点はSIerに対し,私見の偏見が入るので分からないところだが.
しかもこれはバイトサイト見ればわかるが,こうしたコンサル会社はCADを触るバイトを募集している.登用制度がどうなっているかは知らないが,持続可能的な雇用をしているようには思えない.
さらにインターンの多くの時間が,人事による啓発的な内容に割かれてしまったのも痛かった.一円玉を書くとか必要でしたか?まあ学部3年生にはいい内容だったかもしれない.
感想・今後の展望
この非常に密な一日をもって土木業界に対する危機感が非常に高まったわけである.これは下記で示したレポートのUDE.D472-1の課題でも記したかと思うので,興味のある人はぜひ読んでほしい.
https://t.co/gxElkAAZvl
— AOKI (@aochan_0119) 2019年11月22日
クソ(しんどい)レポートを錬成した😵
ただ逆にいうと,ビジネスチャンスとも捉えられそうであり,機を見てここの隙に入り込んだビジネスを展開し,構造改革を目指していくというのも面白そうだとは思っている.そのためにもまずはしっかりとした社会経験のための就活が必要だろうというのが,大まかな方針だ.ただこのアイデア,社会貢献性こそあれど,採算性があまりないのが難点.社会貢献ということでESG債やクラファンで資金は集まるだろうか.ある程度いけそうとはいえ,インパクトこそあれど継続性に欠けると思うんだよなあ.この辺りは随時詰めていこうと思うし,もしアイデア等あればコメント・メールお待ちしてます.
全体を総括すると,土木業界はやはり保守的で働き方も同様だというのがよく分かりましたというオチ.やはり専攻を生かすなら,辛うじて鉄道系,あるいはジャンプアップ挑戦でデベではないだろうか.