OWA のメッセージをローカルで参照する方法

メッセージにて以下のようなご要望を頂きました。


勤務先のメーラーが、Outlook Web Access になり、個人用フォルダの容量が少なく、こまめに削除を行わないと、業務に支障きたすほどになっております。
そこで、Outlook Web Access で行っているメールの送受信をローカル環境に保存して使用する方法は無いものでしょうか?


サーバーが Exchange 2000 以降の場合、以下の手順で OWA 環境に Outlook Express からアクセスできるようになります。

  1. 別のメール アカウントがすでに使われている場合は、[ツール]-[アカウント] をクリックし、[インターネット アカウント] ダイアログで [追加]-[メール] をクリックします。
  2. 送信者の表示名を入力し、[次へ] をクリックします。
  3. 送信者アドレスを入力し、[次へ] をクリックします。
  4. [受信メール サーバーの種類] で [HTTP] を選択します。
  5. [HTTP メール サービス プロバイダ] で [その他] を選択します。
  6. [受信メール (POP3、IMAP4 または HTTP) サーバー] に、"http://<OWA サーバー名>/Exchange/<エイリアス>" と入力し、[次へ] をクリックします。なお、エイリアスとはメールアドレスの @ の左側です。うまくいかない場合はエイリアスの代わりにメール アドレスを入力してみてください。
  7. [アカウント名] に OWA にアクセスするためのユーザー名、[パスワード] に OWA にログオンするためのパスワードを入力して、[次へ] をクリックします。
  8. [完了] をクリックします。

これにより、Outlook Express でメールボックス上のアイテムを [ローカル フォルダ] 以下のアイテムに移動することで、サーバーのメールボックスの容量を減らすことができるようになります。
ただし、メッセージを全て Outlook Express のローカル フォルダに自動的に移動するような設定はありませんので、アイテムの移動は手作業で行う必要があります。
また、メッセージ以外のアイテム (予定表や連絡先、仕事など) については、正常なアイテムとしてアクセスはできません。誤って編集すると破損する可能性があるのでご注意ください。
なお、Outlook Web Access を使うというポリシーがある場合、個人情報保護などの観点からクライアントにメールを保持させないという意図がある可能性もあります。したがって、ローカルに保存するという行為が社内ポリシーに違反していないかどうかもシステム管理者の方にご相談ください。

ちなみに、Outlook 2007/2003 でも同様の設定で Exchange にアクセスはできますが、Outlook でアクセスするメリットがなくなるのでお勧めしません。
Outlook がある環境で RPC (いわゆる MAPI 接続) ではなく HTTP を使ったサーバーアクセスが必要という場合は RPC Over HTTP を使うことをお勧めします。

Outlook Web Access で本文の編集部分に赤い×印が出る現象について

今日は Outlook の話ではなく Exchange サーバーで Web 経由によりメッセージの送受信などができる Outlook Web Access (以下、OWA) の話をします。

Windows Vista で Exchange 2000 や Exchange 2003 の OWA にアクセスすると、メッセージの新規作成や返信の際に本文を編集する部分に赤い×印が表示され、編集ができない場合があります。
この現象は、Exchange 2000 や Exchange 2003 の OWA でメッセージの編集に使われている Dynamic HTML Editing という ActiveX コントロールが Windows Vista に標準では含まれていないために発生します。
この現象を回避するには、サーバー側にこのコントロールを OWA で使わなくするための修正プログラムを適用する必要があります。

Exchange 2003 日本語版の修正プログラムは以下の URL でダウンロード可能です。

http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=ja&FamilyID=5bc06e8a-08eb-4976-bc68-a03ebe3a2552