今回は趣を変えて写真なしです。忘れないうちの書いておこうと思いました。
4/3(月)朝日新聞朝刊の"時流自論"欄に写真家・藤原新也氏のコラムが出ていましたが、読まれた方はいらっしゃいますか?
ぼく自身が”ほおっー”と思うところがあったので紹介しておきます。
このコラムで面白いと思ったのは
■ テクロノジーがデジタル化して人間の眼がそれに追随しているのでなく、
■
人間の眼のデジタル化にテクノロジーが(銀塩、デジカメかかわらず)追随している
という逆の発想があるという点です。
銀塩と比較した時のデジカメの欠点として
■ ダイナミックレンジの不足
■ 彩度の飽和
の2点があげられています。
しかし、氏は30年間フィルムを扱ってきた経験から、
フィルムもまた階調幅を狭めコントラストが高くなるように、また彩度も飽和点に近づけ見た目が派手に方向性で発達してきたと言っています。
これはユーザーが写真に対して自然に近い描写からより
人工的でデジタルな描写を好む傾向に変わってきたことと軌を一にしているということです。
この眼のデジタル化の原因として氏は次の2点を推察しています。
■ 日本列島の総都市化により自然の地味な色から人工的な派手な色へと視覚環境が激変
■ 第二の視覚環境と言えるTV、PCモニター、TVゲームはさらに派手
ぼく自身を振り返ってみれば、ポスターに使われるような派手な色彩の写真に魅力を感じますし、彩度の高い味付けを加えているといわれるコンデジの描画にもさほど違和感を感じません。
きっとデジタル環境に慣らされているんでしょうね。
その反動で自然で階調豊かな写真に魅力をおぼえるようになってくるかもしれません。
みなさんはどうでしょう?