大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(喫茶とgallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

少しのお知らせ

こんにちは。皆様お元気ですか。
ずっと考えていたのですが、ねこひ日記を、なんらかの紙の形に取り出してみようと思います。まずはカテゴリー分けを始めました。

膨大であることと、脈絡がないことと、幾つかのテーマがくっついている為、どれを取り出していいのかまだはっきりとはわからないのですが、何年かかかってでも、やってみようと思います。

<2025年のお知らせ>
*2/25発売 「スロウ」にお菓子掲載していただきます。
*4/10~11/30 店舗定業
  Galleryの詳細 今年もすばらしい作品を展示予定です

いつかどこかで


今年は梅が豊作でした。シュトーレンやフルーツケーキにも入っています。さらっと生きていたはずが、あの、ひとりでいるのにはもう飽きたな、と心底思った日から家族を持つ方向へ歩き出し、私にはそれが楽しくもあり、多くもあり、という連続でした。

時々荷物を軽くしてくれていた西荻の友達がいない場所へ移り、自分で軽くする方法を見つけなくちゃ、とできる限りのことはしてみたのですが、今の体で抱えられるものが前より少なくあるべきところ、すぐにキャパを超えてしまい、好奇心や意欲とのバランスが難しい。

減らすことを学ぶために、今年はお茶を始めました。これは、とてもワクワクする体験で、これまで手探りでやってきたことの答えが全て詰まっているように感じました。希望を感じています。

書いておきたいこと、たくさんあったのだけど、2つ3つ。

★移住して初めての冬、雪の中でピタゴラみたいなのをやりたい、と思ってから14年。息子1旅立ちの前に、春休みに子どもたちと3人で数日かけ、かなり長い装置を実現。息子1の工夫や、思いのほか辛抱強く取り組んだ息子2の様子など、子どもの育ちが実感できてとても充実した気持ちになりました。

★眠れない夜を支えてくれた中学2年生の教室みたいなクリーピーナッツのラジオが終わってしまった時に愕然としていた私たちを「みんな、私の胸で泣いていいよ」と優しく受け止めてくれたフワちゃんに感謝。オールナイト周遊しても行き場が見つからなかった中、抜群のサービス精神に楽しませてもらいました。


14年を何とか溺れずに生きてゆくために、この場に、どれだけ救われたことでしょう。ここで見守っていただいたおかげで、私は森の中でもぽつんと子育てをしている感覚には全然ならず、皆さんに見守ってもらいながら、全然ダメな時も何とか向こう岸に泳ぎ切ることができました。本当にありがとうございました。


この14年の間に、戦争や大きな災害、遠い場所でも色々なことがありましたね。被災地の皆さんが平穏な暮らしを取り戻せますよう、ずっと祈っています。


柚子湯の回で書いた通り、長らく見守っていただいたねこひ日記を一旦一区切りとさせていただきます。またいつかどこかで。
その時は、ここにご案内しますね。

Instagramは続けています。
もしよかったら、引き続きよろしくお願いします。
2025年もその先も、ずっとあなたの未来が明るく照らされていますように🌟

感謝と祈りをこめて
nekohi


 

年の瀬

毎年恒例の蜘蛛の巣取り。とりもちみたいに棒にガムテを巻いてペタペタ。


今年は大きく変化のあった我が家でした。1年前にゲームを導入したあたりから、それは始まっていて、ここに書いてきたような暮らし方は、小さい子のいるお家スタイルだったのかな。今では夢のようです。

自分の好みを押し付けるつもりはなくて、子どもたちが見つけていくものを、応援するだけ。体や命を害するもの以外は、周りの人に迷惑をかけること以外は。折り合いが難しいこともあるけれど、ここまでくれば、もう。

皆さんと共有できた14年間は、しっかり折りたたんで胸ポケットへ。




 

 

Merry Christmas🌟


大沼の湖面結氷。我が家のマルチンも帰宅。
みなさんすてきなクリスマスをお迎えください🌟

*onlie shop 年末年始のお休み 12/30~1/5

 

 

人生の梅干し


許容量を超えて仕事をすることが続いてたこの数か月、私の一週間の目覚ましはCreepy Nutsが主題歌を歌うアニメ「ダンダダン」。毎週丁度気持ちの疲れのピークが来る朝録画を見て、気持ちを支えてもらった。

分野を区切らず、表現のあらゆる分野でホットなものが好き。だからここ数年、漫画やアニメ界が盛り上がりに盛り上がっていて、とても嬉しい。アニメーション技術の展開は革新的で、「ダンダダン」は色彩設計さんの名がタイトルに大きく出ている通り、すばらしかった。

いつもワクワクしたい。森の中で穏やかな生活を望む夫の希望に付き合ってここにきたものの、私にとっては図書館もレコやも本屋も遠すぎ。コロナ以降は配信サービスが進み、インターネットの恩恵を受ける。友達はそれなりに増えたけど、会うのも一苦労だから、手直に摂取できる漫画、アニメ、音楽、ラジオが心の友だった。

自然の美しさが好きだし、現代美術にも食傷気味で移住してきたから、美と言うことに関しては、研ぎ澄まされた体験ができて感謝しているけど、人が作ったものを見たい気持ちは、それで埋まることはないんだと知った。今を生きている人の表現が、数々の名作を越えてゆくところを見るのは何にも代えがたい喜び。

 


一方僻地のおかげで、古典にも多く触れることができた。古典はやっぱりすごい。特に児童文学の名作は、人生を支えてくれる芳醇な世界。息子のおかげで、自分ひとりでは読めない名作もたくさん読めた。

『飛ぶ教室』(ケストナー、高橋健二/訳、岩波書店)を今読んでいる。ケストナーの代表作だけど、『ふたりのロッテ』や『点子ちゃんとアントン』よりとっつきにくい感じがあり、長らく出だしでストップしていた。

中高一貫の男子校に通い、寮に住むマルチンが、友人たちと過ごすクリスマスまでの日々を描く。マルチンは成績優秀で絵がうまく、家は稼ぎの少ない給費生だ。誰かさんが思い浮かび、すっかり感情移入して、ラストを読んだ蔦屋のスタバで号泣してしまった。

1回目は講談社青い鳥文庫で読んだのだけど、2回目を次男と岩波書店のハードカバーで今読んでいる。あらすじを伝え、まるでお兄ちゃんみたいだね、というと、たちまち気持ちが傾いて読んで読んで、とリクエスト。挿絵と訳が変わると雰囲気がだいぶ変わるのことを味わいながら再読。

男の子たちのけんかの場面や先生へのいたずらでは、息子2大喜び。登場人物の名前が似てる子が2人いるので、マルチンはまるちゃん、と読み替えたり、マチアスはジャイアンみたいだね、と想像しやすいようにしてみたり。

本当はもちろんそのまま読んだ方がいいけれど、今の子供たちが入り込むのが難しい時は、ちょっとした工夫でとにかく入っていってもらえるように。心温まる名作だった。

4年間私の氷河期を支えてくれたクリーピー、今年はとうとう紅白、レコたい。「土産話」の宣言通り。努力を重ねてきた人が目もくらむようなスポットライトを浴びている様子は胸がすく。

ここ数年、もう紅白見るのはやめようかと思うくらい、この時期クリーピーナッツが選にもれることに気持ちを落としていたけど、今年は年末まで嬉しい忙しさ。今日はNHKスペシャル。

個性的なふたりが、「たりないふたり」のままで世界から注目される。こんな夢のある話あるかしら。そのままでいい、自分のままいこう、そう背中を押してもらえる人たちが、まだまだ続いてゆくだろう。

 

今夜も柚子湯

今年の12月はなんだか疲れが取れないな、店じまいの頃色々詰め込みすぎちゃったからかな、と思っていたのですが、群馬の友から今年も柚子が届いてわかりました。そうか、今まで早めに到着していた、この柚子に日々を癒してもらっていたんだ!と。

温泉にも行ってみたりしたんだけど、忙しくなってくるとそうそう行けず、毎日の注文の交通整理でで頭がパンパンになって眠りが浅いという状態が続いて、気持ちが休まらなかったのです。横になってはiPodで水音を流していましたが、脳が興奮状態になりやすく、Offになれずにいました。

柚子を入れたお風呂に入ると芯からあたたまり、香りにもリラックス。不義理をしているのに、毎年送ってくれるNちゃんには心から感謝しています。惜しげなく使って、残りクリスマスまでの発送作業をしっかりできそうです。


今年は春にたかだゆかりさんの大沼さんぽ展、初夏は植田真さんの『おやすみのあお』原画展、盛夏に時川真一さんの「北の旅~森と鱒たち」展、秋に村上勉さんの『かぜにもらったゆめ』原画展と、充実した展示ができました。

いつも応援してくださっている皆様のお力を支えに、こうした原画展を無事終えることができ、心から感謝いたします。DM配布にご協力くださった皆様、置いてくださったお店にも、この場をお借りしてお礼申し上げます。

『かぜにもらったゆめ』原画展については、丁度1年前のお忙しい時期に親切にご対応下さった童心社の皆様のご協力なしには実現しませんでした。お取次ぎいただき、50年近く前に描かれた原画だったにもかかわらず、たまたまタイミングよく、村上さんが絵を整理されていたところだったので話がトントン拍子に進むという奇跡がありました。

来年はまだ交渉中の部分もあるのですが、以下のような予定です。
<2025年展示スケジュール>
4~5月半ば ichiさんの抽象画
~6月 ねこひ収蔵品展
7~8月半ば 工藤千紘さんの絵
~10月上旬 交渉中
~11月末  高濱浩子さんの絵と文

ずっと見て下さっている方には周知のことですが、三月の羊は夫婦二人で営んでいます。もともと焼き菓子屋だった夫と一緒になった20年前までは、図書館で働いており、多少勉強したものの、絵と喫茶は手探りで夢を現実化する作業を続けてきました。何もないから、兎に角熱意だけで突き進み、随分失礼なこともあったかもしれません。

途中子育ても入り、苦手な事務仕事を引き受けながら焼き菓子屋である夫の仕事を手伝うような感じで10年以上自分の分野を小さくポケットに入れて歯がゆい思いをたたみつつ、一緒に「三月の羊」を盛り立ててきましたが、子どもも大きくなった数年前くらいから再び自分のやりたい分野に注力できる状況が開け、今年はそれが花開いたような手ごたえを感じることができました。

2004年に三月の羊に加わって、丁度20年です。決して平たんな道ではなく、もし子供がその道を選ぶなら余程好きでなければ会社員の方がいいよ、と勧めてしまいそうな程ですが、そうしたことがあっても、やっぱりやっていて良かった、と思える場面が、今年は特に数多くありました。

それは、「ここのお菓子が好きです」「お店に来るとほっとします」「来て良かった」というような、お客様からの心からもれた本心を聞かせて頂けたときです。言葉にしなくても、態度でそう伝わってくることもあり、あぁ、良かったなぁと思うことが多々ありました。

20年前には何者でもなかった私も、少しはお役に立てることができるようになったかな、と思うと嬉しいです。

静かに森の片隅で淡々とやっていても、見てくれる人は見てくれる、わかってくれる人はわかってくれる、そして何より、どんなに社会が変化しても、長く同じようにお付き合いしてくれる方がいる。そのような体験を通して、世の中が良いものだと信じられるって、すばらしいことですね。

本当にありがとうございました。

さて、インスタと並走してきた本ブログですが、あと数回書いたら、一旦一区切りとさせていただこうかと思います。アカウントは残しますので、これまでの、展示の記事などは、読むことができます。以前カテゴリーを整理しますと宣言したのに、できませんでした。ごめんなさい。

書きたいことはいくらでもあるのですが、今の私には抱えているものが多く、おざなりになってしまうことが出てきました。マンネリも否めません。14年私の孤独を和らげてくれたねこひ日記を通じての皆様との心の交流は、インスタでは得られないものでしたので、かなり迷いながら続けました。読んでいただいたことに感謝します。

ひとつが終わると、また新しいものが始まる。
それを楽しみにして、次の展開を待てたらと思います。
明日は冬至ですね。一年の禊をして、明日からまた新しい日に飛び込んでゆきましょう!

 

 

冬景色


凍てつく空気がビシビシと肌を刺し、頭が痛いくらい寒いですが、景色には目を見張ります。

雪が降る年の方が暖かく、雪が遅い今年は寒さが厳しいです。


きりっと美しい風景ですね。
12月は日々出荷とご注文受付をしているので軟禁状態ですが、せめて東屋くらいまでは散歩に行きたいもの。薄氷が広がってゆく様を観察中。

今朝は小沼は薄く一面に氷が張った上に雪が降り積もり、雪原が現れていました。


クリスマス前のお菓子のお届けは、18日頃までにお申し込みいただけると助かります。現在ご注文が混みあっており、最短で21日頃の到着となります。定数に達しましたら、25日着までの分は締め切ることがあります。

<12月のお休み>
15・16・24・25・30・31日
この日は出荷・電話・メール対応が滞ります

<1月のお休み>
1~5日と毎週日・月曜日


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