大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(喫茶とgallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

今夜も柚子湯

今年の12月はなんだか疲れが取れないな、店じまいの頃色々詰め込みすぎちゃったからかな、と思っていたのですが、群馬の友から今年も柚子が届いてわかりました。そうか、今まで早めに到着していた、この柚子に日々を癒してもらっていたんだ!と。

温泉にも行ってみたりしたんだけど、忙しくなってくるとそうそう行けず、毎日の注文の交通整理でで頭がパンパンになって眠りが浅いという状態が続いて、気持ちが休まらなかったのです。横になってはiPodで水音を流していましたが、脳が興奮状態になりやすく、Offになれずにいました。

柚子を入れたお風呂に入ると芯からあたたまり、香りにもリラックス。不義理をしているのに、毎年送ってくれるNちゃんには心から感謝しています。惜しげなく使って、残りクリスマスまでの発送作業をしっかりできそうです。


今年は春にたかだゆかりさんの大沼さんぽ展、初夏は植田真さんの『おやすみのあお』原画展、盛夏に時川真一さんの「北の旅~森と鱒たち」展、秋に村上勉さんの『かぜにもらったゆめ』原画展と、充実した展示ができました。

いつも応援してくださっている皆様のお力を支えに、こうした原画展を無事終えることができ、心から感謝いたします。DM配布にご協力くださった皆様、置いてくださったお店にも、この場をお借りしてお礼申し上げます。

『かぜにもらったゆめ』原画展については、丁度1年前のお忙しい時期に親切にご対応下さった童心社の皆様のご協力なしには実現しませんでした。お取次ぎいただき、50年近く前に描かれた原画だったにもかかわらず、たまたまタイミングよく、村上さんが絵を整理されていたところだったので話がトントン拍子に進むという奇跡がありました。

来年はまだ交渉中の部分もあるのですが、以下のような予定です。
<2025年展示スケジュール>
4~5月半ば ichiさんの抽象画
~6月 ねこひ収蔵品展
7~8月半ば 工藤千紘さんの絵
~10月上旬 交渉中
~11月末  高濱浩子さんの絵と文

ずっと見て下さっている方には周知のことですが、三月の羊は夫婦二人で営んでいます。もともと焼き菓子屋だった夫と一緒になった20年前までは、図書館で働いており、多少勉強したものの、絵と喫茶は手探りで夢を現実化する作業を続けてきました。何もないから、兎に角熱意だけで突き進み、随分失礼なこともあったかもしれません。

途中子育ても入り、苦手な事務仕事を引き受けながら焼き菓子屋である夫の仕事を手伝うような感じで10年以上自分の分野を小さくポケットに入れて歯がゆい思いをたたみつつ、一緒に「三月の羊」を盛り立ててきましたが、子どもも大きくなった数年前くらいから再び自分のやりたい分野に注力できる状況が開け、今年はそれが花開いたような手ごたえを感じることができました。

2004年に三月の羊に加わって、丁度20年です。決して平たんな道ではなく、もし子供がその道を選ぶなら余程好きでなければ会社員の方がいいよ、と勧めてしまいそうな程ですが、そうしたことがあっても、やっぱりやっていて良かった、と思える場面が、今年は特に数多くありました。

それは、「ここのお菓子が好きです」「お店に来るとほっとします」「来て良かった」というような、お客様からの心からもれた本心を聞かせて頂けたときです。言葉にしなくても、態度でそう伝わってくることもあり、あぁ、良かったなぁと思うことが多々ありました。

20年前には何者でもなかった私も、少しはお役に立てることができるようになったかな、と思うと嬉しいです。

静かに森の片隅で淡々とやっていても、見てくれる人は見てくれる、わかってくれる人はわかってくれる、そして何より、どんなに社会が変化しても、長く同じようにお付き合いしてくれる方がいる。そのような体験を通して、世の中が良いものだと信じられるって、すばらしいことですね。

本当にありがとうございました。

さて、インスタと並走してきた本ブログですが、あと数回書いたら、一旦一区切りとさせていただこうかと思います。アカウントは残しますので、これまでの、展示の記事などは、読むことができます。以前カテゴリーを整理しますと宣言したのに、できませんでした。ごめんなさい。

書きたいことはいくらでもあるのですが、今の私には抱えているものが多く、おざなりになってしまうことが出てきました。マンネリも否めません。14年私の孤独を和らげてくれたねこひ日記を通じての皆様との心の交流は、インスタでは得られないものでしたので、かなり迷いながら続けました。読んでいただいたことに感謝します。

ひとつが終わると、また新しいものが始まる。
それを楽しみにして、次の展開を待てたらと思います。
明日は冬至ですね。一年の禊をして、明日からまた新しい日に飛び込んでゆきましょう!

 

Â