ICHIROYAのブログ

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上司があなたをお酒に誘って伝えたいと思っている7つの真実

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  大学を卒業したころ、生意気ざかりだった僕は、世の中のことや人間ってやつのことはだいたいわかっていると思っていた。
 だから、自己啓発書を読むのも嫌いだったし、教師や親の言うこともきちんと聞こうとはしなかった。
 会社でも上司や先輩たちの酒の誘いが嫌で仕方がなかった。
 どうせ、つまらない説教をされるか、自慢話を聞かされるか、愚痴を延々と聞かされることになるとわかっていたからだ。

 しかし、案の定、僕はその後、何度も何度も壁にぶちあたった。
 そして、文字通り、泣きながら様々なことを思い知った。

 僕と同じように、若いひとたちは、今日も上司に酒を誘われて、どうやって断ろうかと困っているだろう。あるいは、仕方なく付き合って、何時までつきあったら「帰ります」と言い出しても人事考課に響かないだろうかと迷っているに違いない。

 で、幾万の上司があなたのことを思って、まあ、いくぶん自慢や後悔や愚痴や、そして自分が会社から受けている仕打ちへの怨嗟が交じるとはいえ、伝えておいたらいつか役にたつなと思って話しているであろうことのエッセンス、若いころの僕が知らなかった、「人間ってこういうものだったのか!」っていうことを、まとめてみることにした。

 おそらく、あなたの上司も、たとえばこういったことを伝えたくて帰りに一杯いくか!と誘ってくれてるんだと思う。

1.ほとんどの人間は基本的に良い動機にもとづいて行動する

 世の中には悪いやつもいるし、徹頭徹尾利己的な人間もいる。だけど、ほとんどの人間は良心に従って判断し、その行動の動機は良いものだ。
 マネージャーになったひとが真っ先に学ぶのはこのことだ。部下がさぼっているように見える、手をぬいているように見えるとき、マネージャーはすぐには叱責しない。
 ひょっとしたら、その行動の背後に、マネージャーの予想を超える前向きな意図や理由があるかもしれない。早急に判断して叱責すると、良い動機を殺してしまうことになるからだ。
 それが実際に良い動機とサボりごころの両方から起きている場合なら、良い動機を評価すればひとは良い動機にもとづいてさらに行動するようになるが、サボりごころを叱責すればすきをみつけてまたサボろうとするだろう。
 ひとは基本的に良い動機にもとづいて行動する。その前提に立って判断することが、常に最良の結果を生むはずだ。

2.誰も見ていなければ、99%のひとはサボる 

 ある知人はお店をスタッフにまかせて、自分はほとんど外に営業に出ていた。夕方6時までの営業のお店で、6時になってもお客様は少しはいるので、そのお客様が帰られてからシャッターをおろすことになる。
 その知人が店にいる間は、6時15分~30分に店を閉めていたが、自分が営業に出はじめて夕刻をスタッフにまかせると、シャッターがらがらの時刻がだんだん早くなり、いつの間にか6時ちょうどにシャッターがらがらとなるようになり、あるとき5時50分ぐらいに店に帰って、すでにシャッターの降りている自分の営業時間が6時までの店の前の前に立ちつくした。
 いや、僕ももちろん、サラリーマンの時代、適当に息を抜いていました。すみません!
 でも、それが人間だ。
 大きな組織を運営するひとは、例外中の例外の1%をみつけて、その人をたいせつなポジションにつけている。

3.身近なひととの人間関係を一番たいせつにする

 たいていのひとは同僚や直属の上司、部下などとの人間関係の維持に最大の注意力を払っている。
 たとえば、お店で一見さんのお客様を邪険に扱うことはできても、ともに働いているスタッフを邪険に扱うことはできない。
 そんなことをすれば、いつもいる人との人間関係がぎくしゃくして、自分が働きにくくなるからだ。
 最大の関心事は、周囲の人たちとの人間関係で、けっして、お店が提供するサービスの質やお客様との関係ではない。
 だから、お客様と仲間のスタッフとどちらかに応えなければならない一瞬がおきたら、たいていのひとは仲間を優先してしまうのだ。
 マネージャーなら売場の業績や品揃えの方針などが一大事だけど、スタッフのその日の最大の関心事は、「今日のお昼は、誰といっしょに行けるかな。それは何時からかな」ということが多いということは、覚えておいたほうが良い。

 

4.社外のライバルより社内のライバルに勝とうとして行動する  

 ひとつ前の項目と関連しているが、人間関係にはお互いの優劣に関する感情も含まれている。だから、たとえば、自分がひとつの店を任されているとする。近くにあって実際のところ自分の店に多大な影響を与えている近隣のライバル会社の店Aと、別の商圏にある自社の同期の店Bとは、どちらの売上が気になるだろうか。
 間違いなくBなのだ。自分の店がAに負けても会社全体が簡単に揺らぐわけではない。
 しかし、Bに負けると、自分の出世に直接に影響する。
 僕が社会に出て驚いたことは、それなりの地位にいるひとも、ライバル店の成績よりも自社内の競争相手の動向に関心をもっており、それを隠しもしないことだ。
 まったく、びっくりした。

5.変化を嫌うこと岩のごとしである

 とにかく、みんな変化を嫌う。
 いや、僕も嫌いだ。Windowsが新しくなるたびに、使い勝手を覚えるまでがめんどくさくて、ほんとうに嫌になる。
 どれほど新しいバージョンが便利そうだとしても、行動の手順を変えるということはとっても心理的な負担が大きい。
 だから、誰かに命令でもされない限り、手順を変えれば効率的になるということが見えていても、ひとは以前と同じやりかたを変えない。
 まるで、岩だ。岩!岩!と思ってことにあたらないと、人の行動を変えることはできない。

6.ひとは感情にもとづいて判断し、奇妙な理屈の構造物を建てる 

 人間ってのは、ほんとうに論理的じゃない。
 感情で判断する。そして、その判断の上に論理を組み立てて自分を正当化する。
 その論理の建築物はあまりにも間違った土台に高く精緻に建てられていて、外から見れば滑稽なほどなのだが、本人はそれがわからない。
 会社に入りたてのころ、僕は「掃除用品」の品揃えをまかされた。自分なりに品揃えを考えて売場をつくったら、上司が「ブラインドクリーナー」がないと言い出した。数枚のブラインドをはさんでいっぺんに拭けるという輸入の便利グッズだった。僕はそんな高価なものを使うぐらいなら、軍手のほうがずっと便利だと思うし、品揃えには不要だと反論した。
 ああ、恥ずかしい。いくら軍手のほうが便利でも、掃除をおしゃれに楽しみたいお客様には外国の薫りのする「ブラインドクリーナー」のほうが楽しいではないか!
 たしか、僕は「軍手で充分」理論を頑強に主張して、自分では注文書を切らなかったと思う。ああ、恥ずかしい。
 人間って、ほんとうに感情で判断するのだ。

7.ほんとうに伝えるべきことは相手に伝わらない

 ほんとうに伝えたいことは、伝えたらそのひとのためになると思うことは、けっして伝わらない。
 多くのひとは自分の知っている範囲のことで組み立てた信念をもっている。
 その信念に反することは、たいてい理解できない。だから、伝えることができない。 それでも伝えたいときはどうしたらいいのだろうか。
 充分に時間をかければ伝えることができるのだろうか、伝えるコツというか方法があるのだろうか。
 たぶん、自分で学ぶしかない、そして、こちらはその契機を提供することしかできない。
  もちろん、この話には二面性があって、自分が誰かに伝えたいこが伝わらないと思っているように、誰かが、僕やあなたのことを心配して、「こんなこと伝えたいのに、伝わらない」と思っている。
  悩みはつきない。

 

PS  Geoffrey Jamesさんの人気の記事 8 Essential Truths About People に触発されて書きました。項目のうち3つ(1.5.6)は重なってます。よろしければ、そちらもどうぞ~勉強になります(英語ですが読みやすいです)

 
photo by OpenThreads