水と陸地の境界に位置する湿地は、多様な生態系が形成されている驚きの場所ではあるが、まさか一夜にして風船ガムのような鮮やかなピンク色に変わる湖があるとは思わないだろう。
ところが、オーストラリア、ブリスベンにあるブーンドール湿地では、実際にそんな現象が起こっていて、近隣住民は一夜にしてピンクに変わる謎めいた水域に驚きを隠せない。
いったい何が原因なのだろうか?
一夜にしてピンク色に染まったオーストラリアの湿地
当初、なんらかの環境汚染が原因ではないかと考えるむきもあったが、現在は気候変動による地球温暖化と少ない降雨量のせいで発生した藻類が原因という説が主流だ。
グリフィス大学のマイケル・バーフォード教授はこう説明する。
わずかな風が藻類を押して動かし、それが一ヵ所に集中して集まる可能性があります。
おそらく、ここで見られる光景は、ピンク色の藻類がたまたまそこに集中したせいだと思います。しばらくすると、やはり風か流れのせいで再び藻が分散され、ピンク色に見えなくなるのでしょう
一年中ピンク色をしたオーストラリアの塩湖「ヒリアー湖」
実はオーストラリアにはこの湿地の他にも鮮やかなピンク色の水域がある。西オーストラリア州南部にある塩湖「ヒリアー湖」などは常にピンク色だ。
とはいえ、普通は透明な水が、どうして突然、こんなに見事な色合いに変わってしまうのだろう?
1802年、イギリスの航海士マシュー・フリンダースが、ヒリアー湖のピンク色は塩分濃度のせいだと初めて主張したが、それから数百年の間に、彼の主張がこの不思議な現象のほんの一面を示しているにすぎないことを科学が明らかにした。
2022年の研究では、海水の8倍も塩分濃度が高いヒリアー湖のピンク色の水を詳しく調べることになった。
多様な微生物や藻類の影響である可能性
ヒリアー湖に関する研究論文の著者であるスコット・タイ氏は、テレビでヒリアー湖のことを見たのがきっかけで、その鮮やかな色の裏に隠された謎に挑むことになった。
タイ氏は言う。「心底、驚きました。現地に飛んでサンプルを採取し、なんとしてでもその成分を解き明かさなくてはと、いてもたってもいられませんでした」
その結果、ヒリアー湖は、古細菌、細菌、ウィルスだけでなく、ブーンドール湿地と同じように、藻類も含めた多様な微生物の宝庫であることがわかった。
これら微生物が、さまざまな色素を生み出している。彼らの存在が、永続的なものであれ、一時的なものであれ、水の外観を変えてしまう可能性がある。
微生物種の色は、それらに含まれるカロテノイド(色素)によって、青、オレンジ、赤とさまざまだ。
カロテノイドは、塩分濃度の高い環境から身を守る効果があると考えられているため、フリンダース航海士がピンク色は塩分が原因だと言ったことは、あながち間違いではなかったのかもしれない。
ブーンドール湿地のピンク色の光景は長くは続かないものなので、ブリスベン付近にいるなら、一度見に行ってみるといいかもしれない。
References:A Wetland In Australia Just Turned Pink. Why Does This Happen? | IFLScience / written by konohazuku / edited by / parumo
赤潮的なやつかと思ったら藻の色なんだ!?
でも刺身の盛り合わせについてる食用の海藻にも確かにこんな色のやつある…
>>1
藻といってもこれは微生物によるものらしいから赤潮と似たようなもんなんじゃないかな
航空写真なら綺麗だけど木々とセットだと違和感半端ない
フラミンゴがピンク色なのは湖の赤色色素を含む藻を食べるせいだとかなんとか…
>>3
アフリカのナトロン湖だったか、塩湖に発生する藻で真っ赤に染まるやつ。でもあっちは環境破壊で塩分濃度が変化してフラミンゴも少なくなって水の色も薄まったとか。
同じ環境の変化でもこっちは赤くなるとか、不思議なもんだ。
ウクライナにもピンクの湖があるよね。
腐海といって、宮崎駿が名前のモチーフにしたやつ
(´・ω・`)この水を飲めば髪の毛が
生えるのかもしれない藻類が根毛細胞を刺激して
発毛する可能性はある
>>6
どピンクなんだぞ!
生えてくれば何色でも良いのか?
>>6
アフリカの方は有毒の藻だったはずなので確認してから飲んでくれ
藻かそうか藻なのか