毎日、様々なジャンルの新曲がリリースされている。音楽好きには嬉しいだろうが、できるだけ人気のある曲を流したいストリーミングサービスやラジオ局にとって、今の新曲ラッシュは人気になる曲の選定が難しく、悩みの種でもある。
これから人気が出る曲をどうやって見分ければよいか?もちろん、企業が莫大な資金を投入し、熱心なプロモーションを行った曲なら流行る可能性は高い。SNSのインフルエンサーの影響もあるだろう。
だが、それ以外にもヒット曲を特定する方法があるという。そう、AIである。
アメリカの研究チームは、AIとスマートウォッチを使うことで、97%の精度でヒット曲を言い当てることに成功したそうだ。その結果を『Frontiers in Artificial Intelligence』(2023年6月20日付)で発表している。
ヒット曲と脳の関係を探る
米クレモント大学院大学の研究チームがやったのは、次のような実験だ。
まず、ある音楽ストリームミングサービスに協力してもらい、最近リリースされた24曲の楽曲と、リリース後3ヶ月間の人気に関するデータ(再生回数など)を入手した。
それから、学生をはじめとする研究参加者33名にそれらの音楽を聴いてもらいながら、そのときの脳の反応を”市販”のセンサーで測定した。
こうした神経生理学的な脳の反応データにくわえて、参加者がそれらの曲をどう思うか尋ね、主観的な評価についてのデータも集められた。
こうして集められたヒット曲・脳の反応・主観的な評価についてのデータを統計学的に分析したところ、参加者が好きだと答えた曲は、大なり小なりヒットした人気曲であることがわかった。
ただし、それはあくまで参加者が知っている曲にかぎった話だ。
初めて聴く曲の場合、たとえ参加者が良い曲と思ったとしても、必ずしもヒット曲ではなかったのだ。
このことは、音楽を聴いた感想から、将来それが流行するかどうか当てるのは難しいということを意味する。
脳の反応データをAIが機械学習することでヒット曲を見抜く精度が上がる
ところが、脳はもっと上手に将来のヒット曲を見抜けるようなのだ。
音楽に対する神経生理学的な脳の反応データを統計学的に分析すると、今聞いている曲がヒット曲かどうか69%の正解率で言い当てることができた。
さらに機械学習したAIに予測させると、その数字は97%にまで跳ね上がったのである。
しかもこのAIは、曲の最初の1分間を聴いた脳の反応だけでも、それがヒット曲かどうか82%の正解率で言い当てることができた。
スマートウォッチのセンサーで脳を観察
この実験のもう1つのポイントは、脳の反応を測定するために使われたセンサーだ。それは普通に売られているスマートウォッチだったのだ。
スマートウォッチの中には、心拍数などを計測するセンサーが内蔵されているものがある。今回の実験では、こうした心拍数などのデータから、脳の反応が推測されている。
人は音楽を聴いたりして感情が刺激されると、脳内で音楽の楽しさと関係するとされる「ドーパミン」や、幸福感を高める「オキシトシン」といった神経伝達物質やホルモンが放出される。
これらは最終的に心拍数などにも影響を与える。だから心臓がドキドキする様子を調べることで、脳が音楽にどう反応しているのかも調べられるのだ。
音楽に限らず、今回のように脳の反応から将来の動向を予測する方法を「ニューロ・フォーキャスティング(神経予測)」という。
スマートウォッチのような手軽なデバイスで脳の状態を調べられるのならば、ニューロ・フォーキャスティングの実用性がグッと高まることになる。
では今回のAIを使えば、これからリリースされる楽曲のどれがヒットするのか、97%の精度で言い当てられるのだろうか?
少なくとも今回の研究では、参加者も使われた曲もかなり少ないため、もっと大規模な研究が必要となってくる。
また音楽の好みは人それぞれで、文化の影響も大きいという特殊性があるために、国ごとにデータを収集する必要もある。
とはいえ、AIの学習をもっと大規模に行ったら、より幅広いジャンルのヒット曲を予測できるようになる可能性は高い。
となれば、ニューロ・フォーキャスティング(神経予測)は、音楽業界の誰もが無視できない技術になるかもしれない。
さらに音楽だけに限らず、映画やテレビのような視聴者の感情を揺さぶるコンテンツにおいても、ニューロ・フォーキャスティングが用いられるようになるかもしれない。
研究チームのポール・J・ザック教授によると、アーティストが直面するジレンマの1つに、自分が良いと思った曲が必ずしもヒットするわけではないというものがあるという。
それは冒頭にあげた資金力や企業のマーケティング、プロモーションなどの力によるものも大きいのだが、そういった不公平を、ニューロ・フォーキャスティングは解決してくれるかもしれない可能性を秘めているという。
没入感を測定することで、世間がどんなものを好むのか、すぐにわかるようになります。これはアーティストの創造性を刺激するのに役立ちます。
またコンテンツの視聴者もより幸せになるでしょう。どちらにとっても嬉しいことです(ポール・J・ザック教授)
References:Cracking the hit-song code: neuroforecasting identifies hit songs with 97% accuracy / written by hiroching / edited by / parumo
AI 燦燦とぉ~~~♪
ディズニーチャンネルのオリジナルムービーの
「彼女はホログラム・スター(Pixel Perfect)」
という作品は時代を先取りしまくっていたな。
嘘っぽいな
演歌の嫌いな人に演歌のヒット曲とヒットしなかった両方の曲を聞かせて脳を測定しても、反応データは変わらない
つまりヒット曲はわからない
>>3
演歌が嫌いでも、
アンコ椿とか天城越えとか函館の女とか、あのへんの
キャッチーな部分があって歌手の声の伸びも良いやつは、
「あぁ、ヒット曲なんだろうな」ぐらいは判別できそうな気が。
演歌に全然興味ない幼稚園児みたいなのでも真似してたし。
香水のせいだよ~
これはどうかな?
一昔前のヒット曲と、今のヒット曲では、サビに入るタイミングが違うらしいよ。
なぜかというと、昔は一曲聞いたうえで判断されたけど、
今は無料の音源とかで早い段階で視聴者に「この曲いいな」と思わせないと売れないから。
1曲の長さも今は短いみたい。
つまり、時代に求められるものに合う曲を作れた方が売れるということなのでしょ?
だから「人が聞いて良いと感じる曲」と「売れる曲」は違う気がするな。
>>5
今現在のトレンドを大量に学習させれば、10年先はいざ知らず、一ヶ月先にヒットしそうな曲は当てられそうなもんだけどね。
一つ大ヒットが出たら、似たような雰囲気のヒット曲がぞろぞろ現れるのは世の常ですし?
あと、曲の長さについては、昔は4分だか5分だか以上の長めな曲のほうが入ってくるお金が良かったからだと先日のラジオで聞いた。時代がその長さを求めていたかと言われると、まあ、ある意味そうなのかも知れんけど。
日本ではファン以外知られてない曲で当時はベストテンでも
10位にかろうじて入るレベルだったのに、今では香港や中国で
スタンダード・ナンバーになるまでヒットしてしまい、現在
ベトナムでも流行する可能性ある歌をAIでチェックして
もらいたいものだ
>>6
日本の場合メディアや事務所が売り出したいアーティスト以外は殆ど表に出てくることは無いからなぁ・・・
三浦大知とかその最たる例だし
お手軽に狙ってヒット曲らしきものを量産できるようになっても
全部がヒットするのはムリなので、変な方向に進化していくんだろうなぁ
そこからレトロ曲が流行るってパターン(´・ω・`)
AmPmだったかな、独自のヒットの則みたいなのに則って作曲するとか言ってたの。
制作側からしたら売れてなんぼかもしれないけど、チャートにもTikTokにも引っかからない良曲なんて山ほどある。
好みのアーティスト探しが大変だった昔と違ってサブスクの今は本当にありがたいよ。
マレーシアや南アフリカのいい曲に出会うなんて考えられなかった。
こういうのに振り回されずに自分の感性で曲作りしてほしいなあ。
ヒット曲よりもあれなんだったっけってなるマイナー曲を探してほしいなあ
ヒット曲を多くの人が心躍り共感する曲としようや。
ならば、スマートウォッチで人の反応を測定しAIで分析すればその曲がヒットするか予測可能というわけやね。まあ、心躍る曲ってのは人それぞれなのでで被験者を多くしないと誤差が大きくなるだろうけどね。
曲がヒットする要因は様々で、時代・地域国・世界情勢・景気・年齢・曲以外の流行り・貧富の差などいろいろあるんだけど、ヒットメーカーと言われる音楽屋(アーティスト呼びしない)はそういった嗅覚が鋭いんだよね。
ああ、松任谷由実の曲で調査したいなあ。秋元康でもいいや。
>>12
映画やドラマの主題歌は、マッチすれば
歌の実力以上に押し上げるプロモーション力があると思う。
「ぼくたちの失敗」とか、「高校教師」が無ければ
全共闘時代のアングラ歌の一つとして埋もれていただろうに
(一部の熱狂的なファンはいたとはいえ)、
あれで一気に広い層に知名度が上がり、リバイバルヒットした。
ヒット曲をAIで判断って
曲と歌手で決まると思うし、ヒット曲はタダの流行りが多いし
一握りの名曲を作れるようになったら凄いけどね
ビヨンセとか鳥肌もん、凄いもん
そのコメントが嘘っぽいな。
なら実験して結果出してみてよ。
本当に嫌いなら反応データが変わらないのか。