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ディズニーランドが荒廃しスラム化した世界を描いたもう一つのDismaland(ディズマランド)

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 2015年、バンクシーが手掛けた「Dismaland(ディズマランド)」が期間限定でイギリスにオープンしたが(関連記事)、これらの絵画は2010年にアメリカの画家、ジェフ・ジレットにより描かれたものだ。

 ちなみにディズマランドのディズマル(dismal)の意味は陰鬱・陰気を意味する。1960年代デトロイ郊外で育ったジェフは、子供の頃ディズニーランドに憧れていたものの、10代後半で初めてディズニーランドを訪れ、その作られたユートピアの不自然さに嫌悪感を覚え30分で帰ってきてしまったという。

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 その後絵画の道を進むことになったジェフは、シンプルな円形の機能とグラフィックの可能性を秘めたディズニーのキャラクター、特にミッキーマウスを描画を勉強し、デトロイトの美術学校に入学したが、同時に退廃的世界や荒廃した街などに強い関心を抱くようになりインドのカルカッタの広大なスラム街に旅をした。

 そこで強烈なインパクトを受けたジェフは、自ら志願してネパールの平和部隊で2年間を過ごすこととなる。地球上で最も恐ろしい生活条件を持ったスラム街の荒廃したアーキテクチャと「生存の精神」に惹きつけられたジェフは、その後、世界各地の貧しい地域を訪問しており、それらの厳しい現実を描いた多くの作品を残している。

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 ジェフは1990年初頭、ディズニーランドのあるフロリダ州オレンジ郡に活動の拠点を移しており、作られた夢の国であるディズニーランドと、現実世界の最も過酷なスラム街を融合させたこれらの作品を「ディスマトピア」として完成させた。

 地球上で最も幸せな場所と地球上で最も過酷な場所を融合させたのだ。

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via:.faithistorment.
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この記事へのコメント 43件

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  1. 人種差別だって騒がれそうだけど、それ以上に深い現実とファンタジーによる逆の意味での不自然さが伝わる。

  2. 例の遊園地はブラックではあったけど、その中にはネズミーに
    対する愛と現在の問題点というテーマがあったので見ていて
    笑えたけど、この絵ってネズミー愛ないよ
    よっぽどこの人の住む現在のデトロイトのほうがスラム絵として
    最適だったじゃないのかな

  3. ディズニーには許可とってるんだろうか
    まぁとってなかったら黒服に処理されてるか

  4. こういうもんにもディズニーが許諾を出しているんであれば、なかなかの太っ腹じゃん
    まぁ、彼らにとっちゃこのくらい痛くも痒くもないか

  5. ディズニー側も死に物狂いで幸せ提供してる面あんだから批判ばっかりしてやるなよ

  6. たしかにハリボテの夢の国だとは思うけど
    行くとなんだかんだでやっぱり楽しいので好きです。ディズニーランド

  7. スラムとか荒廃とかすきなんだけど、なんかこれは違うなぁ…やっぱ批判してるから、見てもいいなって思わないのかな…

  8. たとえほんの一時であろうと「リアルを忘れるために作られた場所」にたいして、「こんなのリアルじゃない、リアルとはこういうモノなんだよ」ってのは、なにか違うんじゃないかなと思わないでもない
    まあ、凄惨な体験が育んだ視点や絵自体は面白いとは思うけどさ

  9. どういう意味で「もう一つのDismaland」って言ってるのかよくわからないけど、
    このアーティストはDismalandに参加してこの絵を展示してますよ
    現地で売られてた公式ポスターもこの人の絵ですよ

  10. デトロイト大好きだしディズニーワールドは最高だけど混ぜるのはちょっと……

  11. 「Epic Mickey」っていうゲームでディズニー公式でこういうのやってるぞ

  12. ディズニーを置いてみようが幻想に落とし込もうとしてみようが、結局は今現在のコルカタやムンバイのありきたりな風景スケッチですが何か?になってしまうのがやばいな。
    スラムやばい。ミリオネアどころじゃない。

  13. 批判相手のモチーフをそのまま使った批判って、そこに創造性が無いのでダメなんだよなあ。

  14. ある意味
    こんなボロボロになったって夢の断片を持って人間は生き続けられるとも取れる

  15. テーマパークなんだから素直に虚構として受け入れればいいじゃんか
    過酷な現実とかそんなものわざわざ絡めて捻くれた真似してんなよ

  16. フューチャーワールドという大コケ映画があってだな
    ガーンズバック連続体しかり夢破れた暗黒の未来に生きる現代人には古びた未来は憧憬と拒絶の対象なのよ

    1. ※29
      ネズミがいなくなった途端芸術として成り立たなくなる.意味ない.

  17. 1枚目の右下の方にミッフィーとキティーちゃんをたしたようなキャラクターがいるけど、なんてキャラだろう

  18. あらためてディズニーすげえなと思った。
    だってこの人の作品を自分が知った理由ですら、ディズニーをモチーフにしていたのが面白いと取り上げられたからだし。
    この圧倒的なブランド力。ディズニーすげーわ。

  19. 絵よりディズマランドの響きのほうが気になる。ディズマー、ディズマラー、
    ディズマゾン、ディズマズム、ディズマーデン

  20. なんか思ったよりファンタジーっていうか
    この人の書く絵もアトラクションと同じにしか見えない
    カラフルだからかな?
    もっとこう、九龍城みたいなのを期待してたんだが。
    夢の国に完全に憧れを抱いてたからがっかりしちゃったんだねー

  21. スラムと青空の対比の雰囲気、というか、空ですね。空の描き方に、この人のヘヴィーな個性が感じられます。
    この人が描くスラムの上空に広がっている青空には、絶望がこもっています。
    「スラムなんだけど見上げれば青空」ではない。
    「青空だけど眼下にはスラム」でもない。
    そういうありがちな図式はとっくに乗り越えた空の描写です。
    この空は、かなり、無感覚、絶望、空虚を描くことに成功していると思います。ディズニー要素抜きでも充分、否、ディズニー抜きのほうがより成立するのではないでしょうか?
    この空の描写をみると、この人が描きたい絶望やその絶望をもたらすものへの怒りは、ディズニーという一企業よりもっと大きなものだと感じられます。もっと大物の悪を標的にしていると思えます。ですがディズニーを描いてしまったことで、その「敵」が矮小化されてしまったように思えます。本人としては「悪の象徴」にしたかったのでしょうが…。これほどの空を描けるなら、中途半端な風刺画を描いている場合ではありません。

  22. 私の感受性が鈍いだけかもしれないけどこの人の絵から何も感じない
    インパクトあるテーマのはずなのに全く心にひっかかるものがない

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