Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

法政大学の職員が学生向けに「職員トーク」を開催

high190です。
法政大学では、職員が学生向けに大学職員の仕事について話す「職員トーク」を開催したそうです。


6月3日(金)と10日(金)の昼休み、市ケ谷キャンパス富士見坂校舎2階の学習ステーションで「職員トーク」を開催しました。テーマは「海外での学びをサポートする ―海外留学と職員の仕事―」で、1年生から4年生の約10人が参加しました。
講師は本学学務部教育支援課課長の菊池克仁氏が務め、3日は講義形式で学生への留学支援に関する業務内容を紹介し、10日はワークショップ形式で学生がグループに分かれてケーススタディを行いました。
大学職員を志望しているという国際文化学部4年の今野隼佑さんは、「留学を予定していることもあり、参加しました。危機管理のグループワークでは今回のテーマについて真剣に考えることができ、とても興味深かったです」とコメント。有意義な時間となったようです。
「職員トーク」は、本学職員による仕事の紹介とグループワークを通じ、参加学生が社会人基礎力を身につけると共に、将来のキャリア形成をより真剣に考える機会にしてもらうことを目的に企画したイベント。今後もあらゆるテーマで随時開催する予定です。

最近では各大学でSD研修が実施されていますが、職員が自らの業務について振り返り、発表する機会は必ずしも多くないのではないでしょうか。
自らの大学で学生に対して仕事内容を話す機会はそうそうないでしょう。法政大学の取り組みは非常に面白いと思います。
また、最近では大学職員という職種に対する人気も上がってきているようです。

ただ、個人的に大学職員を志望する学生の皆さんにお伝えしておきたいのは、高等教育業界はこれからさらなる厳しい競争にさらされ、将来は必ずしも安泰ではないということです。
厳しい学生募集獲得の競争に揉まれ、かつ入学してきた学生をどのように教育して社会に送り出すのか。単純な事務作業だけではなく、教育面への参画がこれからの大学職員には求められます。以前から私は「大学職員は学生にとって最も身近な社会人」であると考えてきました。だからこそ、大学職員自身が自らの仕事を通して自己実現を図り、学生にとってのよきロールモデルであることが必要なのです。そのためには、職員の日々の仕事などを分かりやすい形で紹介することが必要になってきます。法政大学の職員トークはもっと色々な大学で同様の取り組みを行っていってもらいたいものですね。