13.3インチ・タッチパネル部品
USB接続可能な13.3インチ・タッチパネル液晶の説明です。
中身・タッチパネル部品の方です。
ケースはこっち。
部品元
元はタブレット製品の部品です。
東芝の海外モデルPC、[SATELLITE CLICK 2 PRO P35W]の部品です。
海外から調達しました。
液晶とスクリーンが一体化したAssyを使っています。
位置合わせ済みです。座標ズレはありませんでした。
海外でセット入手出来る所があるのですが…
今回、提供分はこちらで集めて部品を組み合わせて出品します。
入手先については海外調達での問題が起きやすいので、調べて自己責任でお願いします。
大陸だと注文する度に部品が違うとか、実際は仕様が違うとかよくある話。
『部品が足りなかった? 今度注文したら入れるアルヨ。部品違う?変えたヨ。』とか。
それが無いと動かないのに、無かった部品だけを送ってくれないとか。
欠点
まず欠点から。
- 使用するケーブルとのコネクタ結線処理が面倒
- 液晶・スクリーンが圧力影響を受けやすい
バンディング・トーンジャンプを起こす(検証しなおしたら問題無し)
特徴
- 13.3インチ・IPS液晶・1920x1080
- 静電容量方式タッチスクリーン・10点認識
- ガラスパネル・フッ素コート(恐らく)
- HDMI入力・色温度調整可能
- 一応、Bluetooth接続可能
タッチスクリーン認識・反応
静電容量方式。10点タッチ認識。
ホールド・ロングタップ、フリック対応。
タッチ認識・反応は良好です。
タップ位置が飛んだり、ホールド抜けする事がほぼありません。
入手前、この入力精度に不安があったのに、使ってみたら良すぎてビックリした。
USB接続における、入力時のOSへの負荷は無視できるレベルです。(Nvidia Shiled K1でも確認)
接続先には外部入力デバイスとして認識されます。
タブレットに接続しても、端末内蔵タッチコントローラーので影響を受けません。当たり前ですが。
そのため、機種ごとの差や不具合に影響されることなく使えます。
タッチスクリーンと液晶とのギャップが少なめです。
視差影響も少なく、タップ位置の意識とのズレも抑えられています。
ですが、ダイレクトボンディングでは無さそう。
消費電力は5V 0.03A。繋いでいる間は給電を受け続けます。
ノート・タブレットの場合、常にバッテリー消費するので注意。
タッチスクリーンはガラス1mm厚。
フッ素コートをしてあるようで、フリック時の滑りも良好です。
※注意点として。
設計中、スクリーン面を下向きにして卓上に置いたら、ホバーリングのように滑っていきました。
保管や組立時の起き方に注意。
液晶自体にそこそこ重さがあるのですが、自重が掛かっても滑るだけの効き目がありました。
ちょっとした傾斜で滑るので、IGZO液晶の時のように危うくまた落としかけた。
対応OS
Windows 10/Android 5.x・6.x共に、OSデフォルトのドライバで動作します。
Windows10では[HID 準拠タッチスクリーン]として認識されます。
Android x86では4.4 r5以降で動作を確認しました。
入手元からの情報ではRaspberry piやLinuxでも動くらしい。
Androidは[Nvidia Shild K1]と[SHV31(USB・MHL排他利用)]で入力出来るのを確認。
[Nexus7 2012][LGL22]では反応しませんでした。
原因は製造メーカー側で接続を封じられているのかもしれません。
詳しくは後記したBT(USB2BT)の対応の所で。
USBタッチスクリーン・コントロールボード
USB信号を取るのに、コントローラー基盤への結線が必要になります。
これが面倒くさい。
ボード側・接続コネクタはJST・XSRコネクタが使われています。
このコネクタを経由してUSB信号を取ります。
左側画像、シャーペンの先に位置しているコネクタ。
右側画像、サイズ比較用にMicroUSBコネクタ置いています。
直接USBは刺さる訳ではありません。
ケーブルはAWG36、直径0.12mmです。0.5mmシャーペン芯より細い。
コネクタへはケーブルを圧入して組み立てます。
ケーブルが細い上に圧入なので、扱いを間違えると容易にケーブルが切れてしまいます。
コネクタ製作は大変だと思うので、ケース分はこちらで処理したものを添付します。
USBコネクタ・ケーブル部分は4重の補強をしてあります。
ケーブル根本側をホットボンド仮固定。その上で熱収縮チューブでシュリンク。
チューブ収縮時の熱でホットボンドを再溶解して内部に流し込み。
チューブ内部をボンドで満たして、部品を一体化。内部を充填・密閉しています。
シュリンクには使わない6pinも一緒に巻き込んで、引っ張り耐性の強度を上げています。
ケーブル10本揃えてまとめてあるので切れにくくなっています。
最後にケーブル側の断線防止と取り回し向上のため、パーマセルで巻いて強度upしてあります。
被覆剥きは、C.K Tools 330009を使って処理してます。
被覆を焼いて溶かすとハンダが付きにくくなるので、ちゃんとストリッパーで剥いてます。
そんな訳で。
ここは海外に頼らず、自前で制作しています。
もし破損があっても補修部品を提供出来ます。
Bluetooth化
USB2BTを使って、タッチパネルをBluetooth化できるか動作確認をしました。
USB2BTはUSB機器をBluetooth化できるキットです。
結論から言うと、若干の遅延が出るので実用性は良くない。
特にロングタップ時の追随が今ひとつ。
ホールドしてタップ位置を動かすと、入力時の位置や軌道がガクガクします。
ポーリングレートが少なくて追随が悪いようです。
ファームを[ver 1.01]にすると改善しましたが、USBより反応は落ちます。
BTを経由するので遅延の想定はしていましたが…。
せいぜいWeb閲覧や文章入力だったら使えるって程度。
この部品を使う機会があるとしたら、USBと映像が排他利用コネクタになっている場合。
スマホやタブレットに使う場合、HDMIとUSBを両立して使えない場合です。
その上で問題があるのが、一部のスマホ・タブレットはメーカー側で制限されていること。
制作者のそーたとめいさんの所でタッチパネルへの対応確認を取った機種が書かれています。
手持ちのLGL22やNexus7 2012では反応しませんでした。
USB2BT 動作確認済み機器リスト
液晶
タッチパネルの液晶は[LG IPS LP133WF3]が使われています。
画面サイズは13.3インチ。アス比16:9。IPSパネル、解像度は1920x1080。
ノートPCでも使われる画面サイズなので、通常のモニターとしての使い勝手も優れています。
色
発色バランスは良好です。色崩れは小さい。
圧力
タッチ時の圧力影響が、画面・液晶面に出やすくなっています。
液晶とスクリーンが一体化しているため、ここは構造の問題で解決が難しい。
ケースに入れれば影響を抑えられますが、それでも強く押すと影響が出ます。
操作している分には目に見える影響は少なく、意識して強く押すと出る感じです。
スクリーンと液晶とのエアギャップが少ないのが、そもそもの原因かもしれない。
この画像撮る時、手をガッシリ置いてますが、この程度なら影響はあまりありません。
温度
液晶下部の排熱は、4k・15.6インチに比べると無視出来るレベルです。
前面スクリーンからの排熱が大きいので、ケースに入れても排熱処理無しで使えます。
ケースに収めた際の熱の篭り具合は『熱い』と『暖かい』の中間くらい。
ゲーム中のタブレットに比べると涼しいと思えるレベルです。
液晶とのサイズ比較
適当すぎるけど、サイズ比較。
タブレットより大きい、モニターとしては手頃といった感じです。
画像に映っているのは、LGL22、Shield k1、4k・15.6インチ、7インチigzoです。
HDMI・映像基盤
いくつか基盤を入手して、選択しました。今回使用したのは左画像の基盤です。
4月から基盤をテストしてたんですが…集めた基盤は大抵基盤が大きくて困った。
あとマイナーなのは届くのに時間掛かって困った。
どの基盤もバックライト制御、バックライト調整が無理だった。
それと発色が不自然だったり、色温度調整(RGBのユーザー調整)が出来ないなど、一長一短でした。
この基盤にも弱点があります、バンディング・トーンジャンプがおきます。
それでもバンディングが一番起きにくい部品です。
それでも選んだのは部品が小さく、筐体を小さく出来るからです。
タッチパネルとして使うため、小さく作って操作フィーリングを良くするのが目的です。
ケースが小さくなるので、傾斜置きの自由度・タッチポジションを取りやすくなる。といった経緯です。
映像入力基盤はHDMI対応。
電源は9v 3A~12v対応です。
基板上のシルクに4kと書いてありますが、4kは対応してません。
別に4k対応版があるようです。EDPが40pinじゃないといけないので。
そもそも、スペックの仕様では30P止まりみたいです。なので使いたいかと言うと微妙。
欠点・設定
まずは電源を抜くと、明るさ・コントラストなどの設定が飛びます。
教えたことを忘れます。ドジっ子です。アタポン。
電源接続中でしか、設定を保持できません。
使った感じでは、デフォルト値でも実用出来る範囲です。
自分はデフォルト値で使っています。
持ち歩く + 設定を変えたい場合は苦慮するかもしれません。
ひとまず自宅・屋内用などの電源を抜かない環境であれば、問題は無いと思います。
欠点・バンディング
バンディング、グラデーションのトーンジャンプがおきます。
基盤自体にもバンディング要因があります。(8bit液晶に接続しても、若干出ました)
それでも選択したのは、発色がまとも。RGB単位で調色可能だったからです。
※追記 16/11/14
他の基板・液晶を組み合わせて確認しなおしました。
結果、これ以外の基板のほうが、バンディングが酷かった。
基板その物で言えば、4Kx2Kが一番表示が綺麗ということに。
発色重視
自分の経験上の話ですが…LGの液晶は発色がまともな傾向があります。
それでも若干、青気味な傾向がありますし、物によっては個体差があります。
癖が大きい液晶に当たった場合、調色が出来ないと悲惨な事になります。
サブモニターとして使う場合、メインモニターと色を合わせる必要もあります。
そのため今回は癖が少なく、RGB単位で調色可能な基盤を選択しました。
操作フィーリング
ケース側の話に突っ込みつつあるのですが…。
傾斜角が自由に取れるかどうか、本体の厚さが操作するフィーリングに関わって来ます。
基盤が大きくなり、それに伴ってユニット部分が大型化すると、設置時の傾斜角が大きくなります。
そのためユニット部を小さくするために、基盤サイズが小さい部品を選びました。
傾斜角はちょっと求めすぎて、そこまで必要無かったかなとは思うのですが。
実際にいくつかの角度を使って体感・実感しないと、最適なポジションが決めにくいものです。
それを試して実感出来るようにするため、傾斜角の浅い状態で設置出来るようにしています。
ケーブルのコネクタが側面部分に飛び出ると邪魔。
向かって奥側から飛び出てると、もっと邪魔。
そのため、今回もケーブルを中央側に引き込んでいます。
このレイアウトを取るためにも、小さい映像基盤を選ぶ必要がありました。
特にD-sub15pin端子が付いているものは基盤の高さが出てしまうので、邪魔になる。
画像左側が今回使った4k2k。右側が2番目に小さい基盤。
そんな訳で。
バンディングのデメリットがあるが、操作時のフィーリング向上のため、小さいのを選びました。
映像基盤のメニュー・設定項目
一般的な要素は変更できます。
欠点はバックライト制御・調整が出来ないこと。
こればどの基盤でも出来ませんでした。今のところ4k用DP基盤のみです。
『明るさ』の調整項目がありますが、これはLEDの輝度を落とすものでなく、液晶画面の明度を落として、透過率を落とす制御です。それでもこの項目もあるだけマシです。
明るさ・コントラスト
色温度・調色
色温度のプリセットは5500、6500、9300。USERで任意にRGB調整が可能。
言語・OSD
日本語表示可能。フォントはよくあるヤツ。
アスペクト比・情報
プリセットモード
映像用途ごとの設定らしいですが、大抵こういうのは使い物にならない。