先に1級に合格された先輩から、過去問を完璧に仕上げることが合格の極意だと教えていただきました。すでにその時点で2011年版、2013年版、2015年版、2017年版、2019年版の奇数年発行の過去問題集を持っていた私。当時の過去問題集は1冊につき2年分の問題が掲載されていた(たとえば2011年版なら2009年と2010年の出題と解答+練習問題が載っていた)ので、毎年購入しなくても、偶数年か奇数年のどちらかを揃えたら、2009年以降の過去問をコンプリートできるようになっていたのです。なので私は奇数年の過去問題集を検定事務局から購入していました。

持っている奇数年の過去問題集と2020年以降は毎年購入していたので、もちろん過去問を早い時期から重点的にコツコツと解いていきました。一番頭を悩ませたのは論述問題でしたが、配点が大きいので、文章が多少まずくても単語の羅列で良いので白紙にしないことを目標に覚えていきました。

ということでここからは、昨年まで準1級止まりだった私が、なぜ今年は1級に届いたのか、違いを書きたいと思います。

私が今年1級に届いた理由 その1

私が持っていなかった偶数年の過去問題集(2010年版、2012年版、2014年版、2016年版、2018年版)を持っている方にお借りしてみたら、初めて見る練習問題、模擬問題が載っていて、今までずいぶん取りこぼしてきたことを知り、ショックを受けました。やはり奇数年だけでなく、偶数年も最初から頑張って揃えておくべきだったと後悔しました。

(しかしながら当時すでに古い過去問題集は絶版で事務局に在庫が無く、オークションやフリマアプリで高額で売買されている状況で、欲しくても贅沢で買えなかったです。現在も、きもの文化検定の過去問を入手したくても出来ない状況が続いていて残念に思います。これから受検する方のためになんとか再販できないのでしょうか)

今年ようやく、すべての過去問を揃えて仕上げが出来たことが、合格につながった最大の理由だと私は思っています。今年の試験は古い過去問からもしっかり出題されていました。

(でも私の友達は、過去問いっさい無しで2冊の教本だけ熟読して2級にストレートに合格されてました。そして1級も数冊の過去問を解いただけで1回で合格されてました。検定以前に、普段から染織の現場や展覧会に足を運び、時間と労力とお金を使って学んでおられていたので、教養レベルが私とは違いました。過去問に頼らなくても合格できる方も稀にいらっしゃいます)

私が今年1級に届いた理由 その2

毎年夏に「1級試験合格対策セミナー」が京都と東京と配信で有料で開催されます。今年は「きものの素材」「小紋・型染・友禅」「和裁」「小袖の歴史」と4人の先生がみっちりと授業をしてくださいました。

私はセミナーは最初の頃は京都まで出掛けて教室で受けていましたが、長丁場で自分には集中力が持たないことが判って、今は配信で受けています。配信だと自分の体調が良いタイミングで聴けますし、何度も繰り返して視聴できますから。

ところが昨年のセミナーは、4人の先生のうち2人しか配信受講しなかったのです。なぜなら前年も同じ先生のセミナーを受講していたし、レジュメも持っていたから、レジュメだけで勉強したら良いかな、と自己判断したのです。節約の気持ちもあったかもしれません。

先輩にそのことを言うと「なぜ全部受けないの? 毎年レジュメが同じでも、講義内容が微妙に違うわよ。せっかく対策セミナーで学びのポイントを教えてくれるのに、受けないなんてもったいない! 貴女、本当に1級とりたいの?」と、あきれられてしまいました。

なので反省して、今年は4人の先生のセミナーをすべて配信で購入しました。幸か不幸か、ちょうど私が転倒して鎖骨骨折して、仕事やすべての予定が飛んでしまい、家にこもりっきりの時期に配信してもらったおかげで、今年は4人の先生のセミナーをすべて5回繰り返して視聴しました。しかも5回とも「ながら聴き」ではなく、再生速度を早送りにして集中して聴くことができました。時間だけはありましたから。

すると不思議なことが起こりました。今までは1回聴いただけで理解した気になっておりましたが、2回3回、4回5回と繰り返して視聴するたびに新たな気付きが湧いてきて、今まで点と点でバラバラだった疑問が線となって繋がり、やがて面になって膝を打って納得、、、という具合に、格段に理解度がアップしたことを感じました。また4人の先生方はセミナーで「ここを出題します」とあからさまにはおっしゃりませんが、5回も繰り返して聴いていると(先生が出題したがっているのはここだ!)と判るようになりました。

去年と違って、今年はセミナーの内容をきっちり自分のものにできたことも、合格につながったと思います。

(ちなみに今年2月の合格祝賀会パーティーの前夜、京都でセミナーの先生方との懇親会があり、珍しく私は参加しました。そういった夜のお店での宴席は近ごろは苦手で敬遠してたし、参加費が私には贅沢でどうしようかと悩んだけど、結果的に懇親会に出て良かったと思います。今まで遠い存在だった講師の先生方とお話しすることにより、お人柄や熱意を知ることが出来て、後に配信でセミナー受講したときに身近に感じて、講義内容がするすると入ってきました。合格につながったと思います)

私が今年1級に届いた理由 その3

これはもう、検定1ヶ月半前に骨折してしまったことにより、仕事が休業になり、習い事もプライベートの用事もすべてキャンセルになったことによって、勉強に集中するしか無い状況に追い込まれたからですね。例年の私なら、集中力がすぐに切れて1時間も勉強時間が持続しませんでしたが、今年は、この怠け者の私が、午前、午後、夜と5、6時間は勉強してましたから。これは神さまのご計画だったのかなぁ〜と、今も信じられない気持ちです。

現在はもう仕事復帰して、スケジュールも通常に戻っているので、来年はまた早めに準備を始めようと思っています。

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