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用意したのはNAOIさんと同様に以下の4つ。

  • IBM互換漢字・32字
  • JIS X 0213互換漢字・59字
  • KS X 1001互換漢字領域・19(+2)字
  • CNS 11643互換漢字領域・45字
テキストは、Windows XP標準の「メモ帳」(表示フォント:小塚明朝 Pro-VI R Ver 6.010[Acrobat8付属])+「ATOK 17」or「MS-IME 2003」のいずれかの文字コード表より入力したもの(都合により入力だけ複数の環境で行っています)を利用しています。

「メモ帳」「InDesign CS3」双方より、PDF出力(前者・「Adobe PDF」より生成、後者・InDesign直接PDF出力。ともにプレス品質)を行い、最終的にPhotoshopでラスタライズさせた後、最後に重ねて比較しています。

百聞は一見に如かず、ということで、結果は以下の通り。ちなみに黒い文字が「メモ帳」です。



080721_InDesignCS3_CJKcompatible(1)
080721_InDesignCS3_CJKcompatible(2)
080721_InDesignCS3_CJKcompatible(3)
080721_InDesignCS3_CJKcompatible(4)



……ということで、この結果を見る限りはInDesignの問題ではないような。

「InDesign固有の問題」であれば、原則としてプラットフォームを問わずに発生するはずなので、Windowsでも発生するはず。
しかし結果としては起きなかったので、OS側の処理(クリップボード内)で何かしら問題が発生しているんじゃないかしら、と。



といっても、そうなるともう手に負えない問題のような気がします。
というかOS Xはマイナーアップデートでもいろいろ問題発生させてくれやがる、困ったOSだってのは間違いないような気がしますです、ええ。

OS側の処理に委ねなければならない箇所が問題を起こすと、まさにどうしようもありません。
NAOIさんのところには「CS2では起きなかった」とのことなので、アプリケーション側でも対策を打てなくもないはずですが、OS側の処理自体がバージョンごとに変わるとしたら対処のしようがないと思います。

このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - Windowsでもやってみた。

コメント

>>おがたさん
なんだかコメントだけで結論が終わってしまいそうな勢いなんですが。

で、まあ、ほぼそういう推測になりそうなところです。
図解しないとわけわからないので図に起こす予定だったりしますが。気力が続く限り。
あと、OS標準のAPIを使用・不使用はアプリ毎に異なるはずなので、そのあたりも十分に関係しそうな気配です、はい。

つづきです。

それというのも「OS側の処理(クリップボード内)で何かしら問題が発生している」というのなら、Mac OS Xの他のアプリでも同様の互換漢字の分解が発生するはずです。

これも本来虱潰しで調べる必要がありますが、手近なところで一番素直なテキストエディタで調べてみようと、テキストエディットとJedit Xで互換漢字をクリップボード経由でコピペしたところ、(当たり前ですが)何も変化はありません。

というか、仕事柄ヘンな文字をよく複数のアプリでコピペしますが、直井さんが報告したような事例に遭遇したことがないのです。

ぼくには「問題が発生」の条件というのが、どうも思い付かない。ということは、やっぱりInDesign CS3が臭いんだけどなぁ……と思っているんですが、直井さんも含め、どうでしょう?

あ、今思い出しましたが、京都のワークショップではY本さんもいらっしゃっていましたが、はっきりInDesign CS3では正規化を行っていることを認めていらっしゃいました(早く言えよ)。ぼくの言い方が一部不穏当だったせいで、幾分怒っていらっしゃったのでこの件は深追いしなかったのですが。

こんにちは、じっくり調べてくださり感謝しております。
はて、圧力とはなんのことでしょう?

ところで勝手な妄想なのですが、Mac OS X版InDesignは、クリップボードから文字列を受け取る際にOSのAPIを呼び出して正規化してからペーストしているのに対し、Windows版の方はなにもせずにペーストしている……というようなことを考えたのですが、いかがでしょう?

まだ検証が十分ではないのですが、こちらのWindows XP SP2のメモ帳の検索では、ラテン文字の合成列と合成ずみ文字を同一視しないのですよ。ちなみにWindows Vistaのメモ帳ではちゃんとしてくれます。ということは、Windows XPでは正規化そのものが十分に実装されていないのかなあ、と思ってみたり(あさうすさんの真似)。

これでいくと、Windows VistaにインストールしたInDesignでは同じ挙動を示すのか興味がでてきたり(しつこい)。

>>NAOIさん
コメントありがとごうざいます。
丁寧というか、めちゃくちゃリアルタイム処理に近いものがあるんですが。

追加の情報をいろいろ頂き、ありがとうございます。
Windowsに絡む点として違う観点から掘り下げる予定があったんですが、出して頂いた点などについてもやらないといけないですね。
……現状の時間配分を考慮すると、すべて確認するまでの間、結構長丁場になりそうな気がしてきました、ええ。

丁寧に検証していただき、ありがとうございます。ざっと試してみただけなのですが、わたしの環境(Mac OS X 10.5.4)では、InDesign CS3とIllustrator CS3とPhotoshop CS2/3はNFCで正規化、InDesign CS2とIllustrator CS2は正規化なし、InDesign CSはNFKCで正規化、というかんじです(Illustrator CSとPhotoshop CSは持っていません)。このうちInDesign CS3以外は結合文字のグリフ置換を実装していないので、それを補うために意図的に正規化を施していた(けれど互換漢字の問題があったのでInDesign CS2とIllustrator CS2では正規化するのをやめた)のだと思っていたのですが、このあたりについては、Windows版ではどうなっていますか?
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