細川可南子(ほそかわ かなこ)とは、ライトノベル『マリア様がみてる』及びそれを原作とするアニメの登場人物である。
第14巻「涼風さつさつ」から登場。初登場時から身長179cmと女子高生にしては並外れた長身で、現在はさらに伸び180cmを軽く超えている。福沢祐巳の熱烈な信奉者で(そのいきさつは第30巻「フレーム オブ マインド」の短編「光のつぼみ」に詳しい)、祐巳を慕うあまりにストーカー行為をしたり、過剰なまでに祐巳を神格化するようになる。家庭の事情(詳細は後述)で大の男嫌いになり、花寺学院の文化祭に祐巳が参加することに激しく反対、祐巳から自分の思い描いている姿と違うと指摘されたことを認められず、一転して祐巳の存在自体すら拒絶してしまう。
しかし直後の体育祭の“賭け”をきっかけに祐巳と和解、問題であった家族の問題も文化祭で一件落着すると、それまでの張り詰めていた雰囲気が消え、本来の穏やかな性格に戻った。だが同時に、松平瞳子と並ぶ祐巳の妹(プティ・スール)有力候補であったのが、第21巻「妹(スール)オーディション」で祐巳の妹にならないと宣言。本人にとっては前向きな決断だったが、可南子派にとってはレイニーブルーに匹敵する衝撃を受けたらしく、瞳子派にとってもあまりにあっけない結末に唖然とした人も多かったとか。その瞳子とは同族嫌悪の感情を持っており、当初は犬猿の仲だったが、次第に良きライバルへと変化していく。可南子が妹問題から身を引くと、二条乃梨子とは別行動で瞳子と祐巳が姉妹になることを応援し始めるようになった。
終盤は出番が減少傾向にあり、冒頭の登場人物紹介からも消えたり復活するなど微妙な立場であったが、祐巳と祥子のTDl遊園地デートにも参加するなど、準レギュラーの地位を無事保ち続けた。また、自身の問題に一段落付いてからは中学生の時と同じバスケットボール部に入部、部活に打ち込む日々を送るようになる。祐巳とは親しい先輩・後輩の間柄に収まったため、山百合会の仕事を行った経験から、一般生徒と山百合会の橋渡しとしてこれからも貢献していくことであろう。
祥子の男嫌いは異性に対する免疫がない苦手意識から来るものに対して、可南子のそれは憎悪というより負の感情が激しいものであった。可南子の父は高校のバスケ部のコーチをしていたが、慕っていた先輩の夕子がケガの相談を可南子の父する内に、いつの間にか恋愛関係になったあげく、妊娠してしまったのがことの始まりである。夕子先輩が可南子に申し訳ない気持ちで言った「こんなはずじゃなかった」という台詞を、父親が夕子先輩を無理矢理妊娠させたと勘違いした可南子は、それまで誇りにしていた父親を「殺したいほど憎い」と思うようになってしまう。祐巳を過剰に崇拝していたのも、夕子先輩に裏切られたという愛憎半ば交差する感情の反動だったとも考えられる。
学園祭で父親や夕子先輩と再会し、誤解だったことも判明したため、可南子は無事に和解すると同時に男嫌いも克服できたようである。なおこの直前、可南子は父親に家庭の不和や文化祭のスランプのどさくさに紛れて「身長がこんなに伸びたのも全部お父さんが悪い!」とブチ切れている。本人は背が高いことをかなり気にしていたらしい・・・
なお、アニメ版では可南子の父親役を小山力也、夕子先輩役を川澄綾子、そして二人の間に生まれた娘(つまり可南子の年の離れた妹)を「けいおん!」でブレイクする前の竹達彩奈と、細川家のキャストは今となっては超豪華な面子が揃っている。
マリア様のお庭に集う乙女達の学園に突如現れた、ヤンデレかつストーカーである可南子の登場は、当時の読者にとっても強烈なインパクトを与えたようだ。瞳子同様、その第一印象は決して芳しいものではなかったが、新旋風を起こした可南子の人気はあっという間に急上昇した。「涼風さつさつ」ではまだその姿は文章でしか推察できなかったが、その次巻の「レディ、GO!」のラストでようやくお目見えとなった。この時の読者の反応は、皆の大体予想通りだったらしい。
そして可南子と言えば、とにかくでかいことを公式・二次創作問わずネタにされている。元々創作絵で建物や山よりも大きいイラストなどは多数見られたが、アニメ特典映像「マリア様にはないしょ。」でも画面から見えなくなるほど巨大化されてしまい、公式が病気などと言われてしまった。祐巳を追いかけ回すストーカー関連のネタでも、ヤンデレのみならず、祐巳の家に忍び込んだり風呂を覗くなど、変態淑女扱いされることも少なくない。このように色物扱いされることも多い彼女だが、マリみて人気の全盛期を支えた立役者の一人であることは、間違いないだろう。
掲示板
12 ななしのよっしん
2020/11/02(月) 13:47:46 ID: JL/Svs4Cha
いうて15年20年前の作品だし、その時代のそのジャンルでならお話の上でそのくらいのドギツイ展開があってもまあ受け止められるみたいな風土だったのかもしれん。当時の読者の様子は私知らないけど。
13 ななしのよっしん
2023/12/05(火) 10:53:21 ID: dZtCQ+7hG5
女性ティーン向け作品なんて禁断の恋愛だらけだから、うぶな読者が触れたら気絶するかもね
14 ななしのよっしん
2023/12/05(火) 11:01:27 ID: vPEhnokF7T
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/23(月) 15:00
最終更新:2024/12/23(月) 15:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。